第4話 ツイッターとかいう恐ろしい産物
おはようございます、こんにちは、こんばんは、初めましての方もそうでない方も、どうも猫憑です。
本日壺に掃き溜めていくことは、僕は常々思っている、くだらないTwitterへの想いです。
楽しんでいってください、ませ。
ツイッター、の話をしようじゃないか。Twitterと言った方がいいのかな?
僕がTwitterを愛用していたのは、もうあれこれ10年以上前のことだ。その頃は同じアニメが好きな同志とワイワイ、ガヤガヤ、やって楽しんでいた。文字通り、愛するほどに利用していた。そして、日常が忙しくなり、趣味であり生き甲斐であったアニメ産業というものに触れる時間すら無くなってしまってから、あっという間に10年が経った。
僕が小説を書くと決めた時、プロットを考えることと並行して行った事務作業がある。
メールのアカウントを作ること。それがまずは一つ目だった。
そして、小説を書こうと決めたきっかけになったあるモノのおかげで、僕は『なろう系』なる単語を初めて聞いた。「なんだそれ」とGoogle先生に尋ねたところ、彼は僕に色々と教えてくれた。
今の時代はWebのコミュニティーで、何千もの人が小説をアップロードするサイトがあることを知った僕は「時代は変わったなぁ」とおっさんくさいことを思いながら、小説家になろう、カクヨムにてアカウントを作成した。それが、事務作業の二つ目だった。
そして、僕は久しぶりにTwitterのアカウントを作った。猫憑ケイジの名で、だ。それが、三つ目の事務作業だった。
しかし、僕には友達がいない。小説家を、ラノベ作家を目指す同士がいない。Twitterでフォローをする相手がいなかった。だから、とりあえず、ラノベ新人賞的なコンテストを開催している出版社のアカウントを適当にフォローした。
「色々情報を得ることも大切なことだろう」
と、思ったあの時の僕を、今の僕はぶん殴ってやりたいと思っている。
そして、Twitterは僕に恐怖心を植え付けることになる。
僕がフォローしたのは、ある出版社の編集者や出版社のアカウントだった。
そして、当たり前のように、そこにはありとあらゆる情報が流れ続けた。怒涛の如く流れまくっていた。呟き、いいねとリツイート、そこには僕が望む世界がキラキラとマウントをとっていた。
〝マウント〟僕がこう表現したのはただの被害妄想だから、気にしないでくれ。
『新刊発売です!』
『xx大賞、受賞作!』
『重版ありがとうございます!』
『涙なくしては読めない! 大型ルーキーの最新刊!』
『コミカライズ決定!』
『xx大賞、一次審査結果発表!』
『アニメ化決定!』
決まっているかのようにテンプレされた出版社の推し作品に関する呟きが、ズラズラズラズラ、スクロールしてもスクロールしても流れてきた。そして、それは擦り込みのように僕の頭の中に定着していった。
そして同時に、Twitterを見ることが鬱になっていった。
僕のタイムラインには、小説家として自立している者達の、僕が憧れる者達の日常が流れていた。
そして、僕にとってその光景は非日常だった。
羨ましい!
羨ましいんだよ、この野郎!
僕は、Twitterでそんな新刊情報を目の当たりにすればするほど、嫉妬心が大きくなっていった。僕は負けん気が強い性格なので、嫉妬をすれば、そこに上り詰めたいと力んでしまう性質だ。そして、力めば力むほど、己の実力のなさに悲しくなった。
早く、早く、あの場に立ちたい。と、願えば願うほど、焦燥感で溢れた。そして、それは僕を鬱々しい気分へと誘った。
そんな無意味に鬱を摂取する行動を、毎朝行っている。現在進行形だ。
まだ開き切らない寝ぼけ眼を携帯電話の液晶画面で、無理やりこじ開ける。その朝の儀式の一環の中にTwitterタイムライン確認を織り込んでしまった。なので、僕は毎朝、朝から鬱々しい気分で目が覚める。
「あぁ、いいなーいいなーいいなーいいなーいいなー」とハンカチを噛み切れるほどの嫉妬心で食いちぎり、ギリギリと歯軋りを鳴らすのだ。
これは、僕がおかしいのかな?
それとも、君も同じことをしているかい?
そして、朝から嫉妬心でうんざりする僕は、キシリトールとミントがゴリゴリに入った超冷涼系ハミガキ粉ですっきりさせると、うんざりを口から吐き出している。
Twitterは恐ろしいね。
自分の意志一つで、得られる情報をかなり偏った状態で受けることができるのだから。あぁ、怖や怖や。
きっとこの『うんざり』の解決策は簡単だ。
1.僕が彼らのフォローを外す。でもそれはしない。情報収集は大切だろう。
2.もしくは、Twitterを見ない。これも無理だ。見ないと思ってても、つい開いてしまう、Twitterはそんな中毒性があるのだから。
3.もっと大勢をフォローしてタイムラインの花の種類を増やす。これは、ちょっとめんどくさい。僕はあまり携帯に執着していないので、タイムラインを忙しくしたくない。
ポッと考えるだけで、解決策はいくらでもある。だけど、どうして、僕はそれをしないのだろうか? それは、僕にもわからない。
もしかしたら、嫉妬心と向上心を履き違えているのかもしれない。それか、僕がドMなだけなのかもしれないね。
そして、僕は今から明日の朝Twitterを見るのが憂鬱で仕方がない。だって、きっとこの世の中に何千人もいるラノベ作家のデビューや重版の情報の目撃者になるのだから。目撃者それは、殺人事件でいったら重要参考人ということになるんだから。それは、大変なことだよね。
僕はきっと明日も胸をズキズキと痛め、動悸を早くしながら嫉妬心に駆られるだろう。
「あぁ、いいなぁ」と、彼らに尊敬と敬意と羨望の眼差しを向けながら。
本日も最後までお付き合いくださいまして、ありがとうございました。次回、「作家を目指しています。その一言が親に言えない。」ご期待ください!
応援、コメント、泣いて喜びます。