ゴブリン
「キキィィィィ」
鬱蒼とした森の中歩いていると森の奥から呻き声が聞こえてきた。
この世界に転生してから初めて生物の声を聞いた。
俺は好奇心に駆られ、身を潜め息を殺し、音がする方は近づいていった。
醜い顔面に140cmほどの身長、青黒い肌の色、ツノが生えてる奴もいる。ゴブリンだ!
合計4〜5人のゴブリンが肉を喰らっていた。
よし殺そう!
今俺はステータス的にかなり弱い。
この世界に来て最強を目指すことにした俺のだが、この貧弱ステータスではいつ死んでもおかしくない。
そのためレベルアップのための経験値を得たいのだがその戦いで負けて死んでは本末転倒。
だからこそ食事に夢中なゴブリンという状況は逃すわけにはいかなかった。
本来なら相手の能力を分析した上での戦いが必須になるが、そんなスキル持っていないので仕方あるまい。
脳内で何度もシュミレーションし実行開始。
それは一瞬の出来事だった。
ゴブリンの近くに置いてある錆びついた刀を素早く奪い取りその勢いでゴブリンの首を掻っ切る。
他のゴブリンは隣で仲間が殺されているのに気づかず夢中で肉を貪っていた。
次々に殺していき、ようやく以上事態に気付いたゴブリンだったが、時すでに遅し、ギャアギャア喚いていたが、生憎言葉が通じないので殺してやった。
情報収集出来ないから活かす意味なし。
ステータスが上がった。
風磨 蒼斗
17歳 男 レベル:3
職業:無し
筋力:4
体力:5
耐性:4
敏捷:3
魔力:1
スキル:剣術(1)
ユニークスキル:スキルコピー
スキルコピ→殺した相手のスキルをレベル1の状態で獲得する。
ゴブリンの剣術を獲得した。
まだまだ弱い…しばらくゴブリンを狩ることにしよう。
するとまた数匹のゴブリンの気配が…
さっきのゴブリンの食いかけの肉を使ってゴブリン達をおびき寄せ、案の定貪り始めたところを襲撃してやった。
ステータスはそこそこ強いと思ったが、あまりに警戒心がない。知能が低いのか?或いはこの近くにはゴブリンの敵になるような魔物は住んでいないのか?
俺は、その後も次々にゴブリンを倒していった。
ゴブリン達には申し訳ないが、、この世界は弱肉強食
強いものこそが正義なのだ。
ステータスが上がった。
風磨 蒼斗
17歳 男 レベル:6
職業:無し
筋力:12
体力:14
耐性:10
敏捷:12
魔力:1
スキル:剣術(2)
ユニークスキル:スキルコピー
大分強くなった。これなら、正面からゴブリンを倒せるだろうか?