転生した
「何処だここは?」
俺は目を覚ました。起き上がり辺りを見渡す。
辺り一帯は草原であり、地平線の先には森が見える。
確か俺は近所の高校に通っていたごく普通の高校生だったはずだ。成績は上の方でスポーツテストも平均より上という自覚があった。
だが目立つのは嫌いだった。
無難なスポーツ成績を収めてきたものだ。
目立つことなく特に変わったこともない日常を歩んでいたはずだった。
今日もいつも通り授業を受けていて昼休みになったので、
日課の昼寝をして、そして起きたら目の前にあるのは自分の机ではなく草原。
俺は異世界とやらに転生したのだろうか?
ってことは俺は死んだのか?
俺は記憶を引っ張り出す。
確かあの時、火事だ、火事だ!と先生たちが騒いでいたようだが記憶が定かではない。
幻覚でもみているのかと体を動かし始めるとステータスらしきものが表示された。
風磨 蒼斗
17歳 男 レベル:1
職業:無し
筋力:1
体力:1
耐性:1
敏捷:1
魔力:1
スキル:無し
ユニークスキル:スキルコピー
間違えなく異世界転生だな。
図書館の本で見たことがあるから何となく想像がつく。
俺は確信を得るため
近くにあった池を覗き込む。
そこに映るのは…「やっぱ俺の顔だ。」
この辺り街どころか人1人いない。
まあここにいても仕方がないので近くにあった森へ行くことにしよう。