鬱憤を溜めて壊れた人は人の不幸を嘲笑う……
間に合った!
はあやばかった。間に合ったよ…。
今回は主人公が勘違いされる要素に関連する人の話です。
不快な表現があればすみません。
この作品を評価していただきありがとうございます!
では。
公安にも色々ある。
いやそもそも怪しいことをやっているのなんて、"国家安全保障機密保全委員会"とかいう活動内容が不明の割に予算を削ってくるあのいけ好かない奴らくらいだ。
あいつらの所為でドラマや小説に後ろ暗い組織みたいな役で書かれるものだから溜まったものではない。
しかも仲間でも平然と裏切るってのも許せない。
たしか奴らも職務怠慢エリック君との組織と仲間だったはずなのに急に裏切ってしかもこれから殺すけど見なかったことにしろなんて、はいそうですか。なんて言えるわけないだろう。
それにだ。なんだあいつ……"国家安全保障機密保全委員会"長いから安保って略すが、奴らが雇ったとか言う殺し屋が軽すぎる。
え?いや、これはない。
なんだよ、殺し屋なんてまぁ後ろ暗くはないが捜査上、そういう奴らと会うことがあるのだが初めてだこんな頭のネジが外れたかのように馴れ馴れしいやつ。
そもそもわかってるのか!?
俺たちは連続殺人やテロリストなど凶悪犯罪者を捕まえる任務を普段やっているんだぞ!
なのに、なんなんだよこいつ!
"おーす、あ、キミたちが今日の人?じゃ後ろは任せたから俺っちはドカンとやらせて貰うからなぁー"
なめてんのか!って思って話してみたが素らしい。いや、とんでもない。
なあ、そう思うだろ!?
X X X
side 桶川
……そうマシンガンのように返事を挟む隙すら与えられず耳元で叫ばれたオレは頭が痛くなっていた。
いや、どうしてこうなった……
確かに行ったさ、新人の挨拶で何か言わなきゃって思って印象良くなるように人と話すのが得意とか、どんな人とも仲良く出来るとかさ。
言った、言ったけどさぁ!
酷いのはアンタだよ!
ざっけんな!
人には許容範囲ってもんがあるんだ!
オレはカウンセラーじゃねー!
どいつもこいつも、メールに電話、所構わず話しかけて来て、しかも深夜にもかけてくるわ!非常識。
しかも返さなければ無視されたあいつ最低とかいうし、オレはお前らの先生じゃない!お前ら、オレより年上だろ!
いい感じに頭剥がしちゃってよ、そんな歳にもなって桶川、お茶。桶川これやって?桶川、パソコンが起動しないんだけど?桶川、こないだ彼女と喧嘩しちゃって…桶川、桶川、桶川
ぁぁぁぁああああああ!もうやってらんねー!ふざけんなシネ!
何が公務員になったらモテるんだ?あ?おっさんにモテてどうするってんだ!
しかも、あんまりにも所構わず話しかけてくるもんだから職場の女子たちに変な噂まで立てられてこっちは迷惑なんだよ!
この前何かなぁ!合コンに参加したら、え?桶川くんって……課長といい関係にあるんじゃなかったの?
とか本気で言われたからな。
ざっけんな、誰だよ噂流しているやつ!
受け、とか攻めとかオレを見て言うのやめろ!!
ぁぁぁぁ!
"桶川、お茶"くらいなら許す。
部下が上司に注ぐのは伝統だからな。
オレより下っ端の癖に呼び捨てすんじゃねーよカス!この常識なしのカスめ!
"桶川、これやって"おーけ、おーけ。
上司から意味わからないが仕事を押し付けられる行為も定番だ、この桶川がやりましょう。
ん?これすか。え?まじ、いやいや。は?……こぼしちゃた。じゃねーよ!!テメーざっけんな、オレはお前の世話係じゃねーんだよ!何にもせずにコーヒー飲んで人に迷惑かけてシコって寝てるテメーの世話なんて金もらってもやりたかねーんだよ!
なのに自分でこぼしたコーヒー拭いてってガキか!自分でやれやカス。
そう思いながら結局拭く。オレエライ。
"桶川、パソコンが起動しないんだけど?"おーう、困ったな。それは大変だー。
で、しないんだけど?なんなの?
オレはそのパソコンを売りつけた電気屋でもなければメーカーの人間でもない。
てかお前部署ちげーだろ!誰だよ、お前ぇ!!雑用じゃねー!いきなり来てやって?ってざっけんな。金払え。溜め込みやがってカス。テメーみたいなやつのせいで景気が悪いんだよ!
しないんだけどじゃねぇーーだろ!お願いしますだろーがッ!!
しかもオレより階級下じゃねーか!
なんでも言うことを聞いてくれるオケカワチャンだと思ったら大間違いだ!テメー電気屋行って来い!この雑魚モンスター顔のカスが!
え?部長に頼まれた?し、仕方ないな、直す……っていやこれ電池切れ。
え?電池さすところがない?いや、あのパソコンに乾電池なんて刺さないから。
は?え。知らな……マジか。充電コードって知ってる?ああ、知ってんの。
そう、それをな、コンセントに挿してな、それで………(ry
"桶川、彼女と喧嘩しちゃって"
うぉおおおお!!テメーだけは許さん!ふざけんなよテメー!クリスマスにナゲットでも食っとけカス!
なんだテメー、ざっけんな当てつけか!
オレが屑どものせいで彼女が出来ないのを知っていってんだろ!
あ?
自分は悪くない?シネ。
お前がわりーんだよ!
は?怒ってないけど?
とにかくな女と、上司には理不尽なことを言われても謝っておけばいいんだよ。
わかるか?
女と男は考え方が、違うんだ。
だから対立もある。
つまりな、こっちが理不尽だと思っても向こうとしては正当な理由があんだよ。
んなこと言わずともわかれ。
それでも謝れねーんだったら別れちまえ!ついでに会社も辞めてしまえこの社会不適合者が!!
酷い?はっ、酷えのはテメーだよ!
今仕事中なんだよ!
見張りの仕事中なのにどいつもこいつもいい加減にしろ!
なんだよ、車の中で介護してテメーにまで世話を焼くとかありえねーだろ!
そもそもテメーが彼女作ったの、丁度仕事が一番忙しい時に有給取りやがったあの頃じゃねぇーか!!
オレたちが命削ってテメーに彼女作らせてやったんだから簡単に別れたら殺す。
いや、生かさず殺さずオレに回って来ている仕事を押し付ける。
は?死ぬ?
いまその死ぬ量をオレは一人でやってんだよ!
は?何!?仕事辞めてフリーになる?馬鹿かお前、公務員だから彼女がいるんだ。そんなことしてみろ。翌日にはいなくなるぜ、だったらオレにくれよ。
お前みたいなヘタレよりは幸せにしてやれるがな。
てかな、次は電話掛けてくんな!わかったか?
あとな、公務員がいいところは倒産せず適当にやってれば金もらえるんだ。
オレだって仕事内容自体はそんなにない。忙しいのは雑用であってあと、お前みたいなやつから聞かされるくだらねー会話だけだ。
無能なハゲデブの愚痴を聞くだけで金がもらえるんだ最高だろ?
キャバとかホストみてえなもんだ。
あと、あれだ。
人の不幸は最高に笑えるってことだな。
っなことでお前も無難に生きてオレみたいに堕ちないよう頑張れよ……と
通信切れたか。
オレはなんの話を。くだらねえ。
はぁ、。
今日はあのエージェントが動いたとかでその計画の一環を見張るため、上司と黒い車に乗って監視しているんだが、全く素晴らしい手際でもんだ。
まさか女さらった現場で銃撃戦が起こるとはな。
しかも、殴られて置いていかれた男。オレも先程知ったばかりだが、アルバイトっていう形でコインロッカーに荷物を置きにいく仕事をしたらしい。
なんとなく想像がつくがな。
間に合ったら見に行くとしようか。
さて、隣に座っていたクズ……無能な上司は睡眠薬入りのコーヒーを迂闊にも飲んでしまったようで寝ているから、オレは自由にさせてもらうとするか。
専用の端末をポッケから取り出し画面を開くとそこには市街地をとんでもないスピードで走る車の衛星映像が流れていた。
そして車はここ、いまオレがいる場所に向かっているらしい。
オレの任務はこの暴走車を止めること。
無能な上司には爆発に巻き込まれてしんでもらうおうか、そこまで考えていたところで映像に興味深いものが映った。
こいつらは……たしか五右衛門ラッパーズ?だったか。の奴だ。
確か五味秋人にいいように踊らされている小悪党のグループの名前がそんなような名前だった気がする。
いいことを思いついたオレは道の反対側に渡り、警察服を着てこちらに走ってくる五右衛門ラッパーズ達二人に向かって叫んだ。
「貴方達大丈夫ですか!今、外に出ては危険です!我々警察が責任持って守ります!さあ!」
ヤッタァとか、助かったといい少しスピードを落とした彼らに呼びかける。
「急いで!もう近くに迫ってます!早く!」
くそ、と叫びながら全力疾走する彼ら。
「間に合って良かった。」
そう言いながら薄く笑ったオレに惚けた顔をする二人。
それが彼らの最後に聞いた言葉だった。
猛烈な勢いで突っ込んできた黒塗りの外車が二人を跳ね飛ばして何ごどもなかったかのように爆速していく。
はっははははははははは!!
その場は血溜まりと、眠ったおっさん。それから高笑いするオレだけが残された。
読んでいただきありがとうございます!
急いで更新したので今は書くことが思いつきませんがあとで後書きに何か書き足すかもしれません。
次回こそ、と言いながら終わらない物語。
本人でさえ予測不能。
どうしょもないくだらない結末がいま始まる!かもしれません。
とりあえず次回も続きます!
これからも期待せずに応援よろしくお願いします^ ^