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大丈夫という時は大丈夫ではない時

2021/02/12投稿


五味秋人はアルバイターであり。バイト三昧。バイト四味、バイト五味である。

酷いマッチポンプでヤンキーをボコして自分の分までアルバイトさせ給料を貰っている五味やろう。おっと、秋人くんは今日も絶頂出会った。

ギターの音がうるさいという理由で近所の家のドアの鍵穴にガムを練り込み、石を投げてインターフォンに当てピンポンダッシュならぬピンポンスローをやり、バスに乗っては優先席にドカリと座りつり革に捕まり見てくる老人にガンを飛ばした。


髪の毛の色をまた黒からカラフルな色に変えた五味秋人は秋葉原にいた。

常識的な人が見れば焼き芋かよ、と突っ込みたくなるようなカラーバランス。

紫で先だけ黄色というグラデーションの髪色。

本来ならなんか言ってくるはずの少ない友達は事件に巻き込まれて未だに病院にいた。


アニメや漫画はほとんど読んだことのない秋人がなぜ秋葉原にいるかといえば電気街の一角、出どころの怪しい品を扱っている店に盗品を売りに来たのだ。

空き缶の中に入っていた小型カメラ、橋の下に捨てられていた血濡れのナイフ、荷物付きのドローン。


ん?それは盗品なのか?もうヤバイ匂いしかしないんだが、あの……秋人サン?


絶対売れる……


いやなんの根拠があってだよ。


……と考えた秋人はリュックに入れ店に向かった。


盗品を扱っている店は電気街の郊外にあった。

一階にはパソコンやケーブルが並び、二階より上には何も店は入っていないことになっている。


悪の権化たる秋人は直感だけで盗品屋を見つけたのだ。凄い才能の無駄遣いを現在進行形でしているなー。


田原電気道具店

昭和45年から存在する電気道具屋で田原という人物が経営している。誰でもわかる。


「うっす、親父!」

「おー、よく来たな秋人!」


店から出てきた田原文彦はガハハと笑いながら秋人を出迎えた。

会話だけ聞けば離れて暮らす父と子の会話だが、真相はまるで違う。


「よく来たな!じゃあ、お茶の一杯でも飲んでけよ」


くいっと裏口に続くドアを指してサムアップした田原に続く。


「おーい、千恵子!!店番頼むぅ!」

田原が叫ぶとドタバタと音が聞こえ二階から田原と同じくらいの年齢の女性が降りてきた。


「はぁーい、はいはぃ!はぃ!はい!!」


「あ、チエさんチッス!」


「秋人クンよく来たねぇ!」

千恵子と呼ばれた女性は田原の妻である。ちなみに秋だから頭が焼き芋カラーな秋人が狂人で、夫の田原が盗品を扱っているなどしらない。

かわいそうに。


秋人も知っていることだが、田原には娘もいるにもかかわらず愛人が二人もいるのだから最低である。

秋人は頭が悪いので、田原のいういい男は妻に隠れて愛人を囲うのが慎みなのさという妄言を信じている。

ちなみに秋人は童貞である。

童貞って否定するときに「でも、」って言うよね。

童貞A「でも、それは偏見だとおもうよ」



ドアを開け裏口から二階に登り靴を脱いで倉庫兼事務所スペースに入った秋人はリュックを下ろしソファに座った。


「で、何を持って来たんだ?」


そう問いかける田原に秋人は口を開く。


「茶を出してくれるんじゃなかったのかよ」


「出涸らしならだすがな」


「いらん」


リュックを開け次々にテーブルに並べて行く。

墜落していたドローン、小型カメラ、血濡れのナイフ、USB、ドローンにくっついていた荷物、拾ったスマホ、カツアゲした、ゲーム機。


ドローンおよび荷物、カメラ、ゲーム機、スマホ、を見てこれは買いだなと呟いた彼は、血濡れのナイフを指をさした。


「おい、これは何だ?」


「this is knife.」


「英語の教科書みたいなことを聞いてないぞ、どういうつもりでもってきた?って言ってんだ」


「ああ、なんか高そうなナイフが落ちてたから持ってきた」


「そいつは……お前が使ったらどうだ。ちょっとウチでは(事件性が高すぎて)扱えきれん」


「あ、そうだった。電気道具屋だったな」


「うん、いや……(そうだけど、そうじゃあないんだ……!!)そうだな」


ナイフを布に包んでリュックにしまう。


今度はテーブルに並べてあったUSBを手にとった秋人が得意げに切り出した。


「これいくらになる」


「ん!?おまえもしかしてパソコンに刺さっていたやつを持って来たのか!」


「そうそう」


「おいおいバレてないだろうな?」


「USB入れ替えてきたから大丈夫だろ多分」


「(大丈夫じゃねぇよ)そうか、こいつもうちは専門外だが、情報屋に流してみるかな。もし高くついたら仲介料としていくらかコッチにもくれよな」


「?おーけい」


いまいち仲介料をよくわかってない秋人は消費税みたいなものかと一人で納得したのだった。


「じゃあ、ナイフ以外買取で……1万4千円だ。それとUSBの値段がわかったら後で伝えるぜ」




「お、ありがとう。うっしゃ1万ゲット!」



秋人は、不当に安価な金額で売買されたことに気づかず一万円ぽっちで満足して帰るのであった。

だが、田原は見余っていた。

秋人は鴨で自分はうまくやっていると、秋人に危害を加えたものは運命の女神が許さない。


それを田原は最後まで知ることはない。


予約投稿しました。

2月中に新章 五味秋人の知略編が始まります。軽く概要を説明させていただくと、新章の4章では五味秋人が盗難品を売りさばくところから始まるストーリーになります。めちゃくちゃ長いので(書く側としては)伏線も回収されたり、色々します(当たり前)

今は書くことが思いつきませんが、またあとで何かあれば書きます。


電子出版について勉強しているので、とりま気分転換にこの作品を使って電子書籍を作ろうと思っています。

出来が良かったら、お詫び……になるかわかりませんが無料配布します^ ^


制作中

表紙 https://20821.mitemin.net/i528544

挿絵(By みてみん)

中表紙 https://20821.mitemin.net/i528552/

挿絵(By みてみん)

一章 https://20821.mitemin.net/i528553/

挿絵(By みてみん)

一応romancerで作ろうかなと考えています。

内容が過激すぎて賞に応募できないので、電子書籍にするのは完全に趣味です。


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[一言] 落ち着いて、気が向いたら更新して欲しい
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