〜恐怖、残虐なる修羅コーカサス〜
グロテスクや残虐な描写がありますけど大目にみてください( ;´Д`)
「一回戦第一試合、赤コーナー、インドネシアジャワ島出身、ジャワの荒ぶる阿修羅、アスラ・コーカサス!青コーナー、フランス出身、甲人界の聖なる騎士、ケルブス・シュバリエ!」
両者試合開始前にインタビューに取り掛かります。
まずは赤コーナーのコーカサス選手にインタビューが入った。
「あの、コーカサス選手、今回の試合への意気込みは?」
インタビューアーが質問したのはいかにも荒々しい風貌をした筋肉質かつ金属光沢を放ったボディーアーマーと肩と頭から生えるたくましくも禍々しい三本のツノを持った選手だった。
「ガッハッハッハッ、当然この試合でケルブスとか言った騎士気取りを血祭りにあげることだ!」
さながら狼の咆哮の様なドスの利いた声でインタビューをした後、恐怖で震えるインタビューアーを尻目にリングへ向かっていった。
インタビューアーは震えながらも青コーナーのケルブス選手にインタビューをかけた。
「ケルブス選手、この試合への意気込みは?」
それを聞いたコーカサスと打って変わりスマートな体型に洗練されたツノを持つケルブスという男はあたかもあざ笑うかのように、
「ふん、あんな野卑な獣など、私にかかればただの狩猟に終わりますよ。チャンピオンの座は私にこそふさわしい。」
凛とした態度でリングに上がる。
「一回戦第一試合、レディー・ファイト!」
「カーン!!!」
レフェリーの掛け声とリングの音とともにケルブスが素早い貫手でコーカサスに先制攻撃をかける。
「ほらほらどうしたうすのろめ、それで私の相手が務まるか!」
対するコーカサスは回避するばかり、しかしうっかり貫手を思いっきり外してケルブスに隙が出来た。
「しまった!」
「これで貴様も運のツキだ、言っておくが俺と戦って生きて帰った奴は今のところいない。」
そう言うとコーカサスはケルブスを自慢のツノを突き立ててからのタックルで空中にすっ飛ばした。
そこでコーカサスは三本のツノの隙間にケルブスの体をすっぽり逆さまの状態で固定。
「な、なんなんだこの技は⁉︎離せ、離せよ‼︎」
対するケルブスは見たこともない技に掛けられうろたえていた。
「フッ、もう遅い!お前はこのまま真っ二つになるのだ!」
そう言うと相手の足を掴み、股を裂くような体制となった状態で着地しようとしているコーカサス。
「うわー、動けない‼︎」
もはやケルブスにはなすすべなし。
「喰らえ、甲人界随一の残虐技、コーカサスバスターァァァァァァァッ‼︎‼︎‼︎‼︎」
グキャッ!バキバキバキィ!
コーカサスの着地とともにあたりには血の海と無惨に体の骨という骨を粉砕されたケルブスが横たわっていた。明らかにケルブスは死亡していた。
「うわぁぁぁぁっ!」
「ひいぃぃぃぃぃっ!」
「ゲェーッ!!」
観客はマットに広がる地獄絵図を見て戦慄や中にはあまりにもショッキング過ぎて嘔吐する者も現れた。
「カーンカーンカーン‼︎‼︎」
「し、勝者、アスラ・コーカサス選手!コーカサス選手、2回戦進出決定ッ!」
レフェリーは震えながらもコーカサスの勝利を宣言した。
観客席にいた大和もやはり他の観客と同じように震えていた。
しかし彼の震えは戦慄ではなく、武者震いだった。