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夏生詩集2

おっくう

作者: 夏生

エンピツ一本けずって

ノートに言葉を綴る


当たり前のことだった

慣れ親しんだことだった


パソコン 携帯 指先だけで

言葉を綴るようになってから

おっくうになってしまった


エンピツ一本けずって

ノートに

おっくう、を

ゆっくり書いてみる


お、のクネリ

っ、の払い

く、の引っ込み

う、の流し


いつかこしらえた鉛筆ダコが

ぺっこり凹んで笑っていた


一文字書いて

一息ついて

一文字書いて

一息ついて


浮かない顔していた

母の顔が浮かんだ


おっくうは

おっかあと

泣き出して


母の好きなたんぽぽ柄の

便箋と封筒を買いに出た








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― 新着の感想 ―
[一言] 大切な思いを伝えるときは手書きに限りますね。 お母様への暖かい思いが伝わる優しい作品です。
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