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あたしだけの暴君様!  作者: 白木院 初
Round 1:救世主
3/30

暴君様×記憶の欠片

暴君野郎は腕っ節が強い。

それに庚備えているのは馬鹿げたほどの才能と毒舌で人をたやすく捻り潰してしまうのだ。

頭がいいからなのか知らないがいつも会話するときには【3秒間考えてから言う癖】がある。


そして、誰にでも暴君なのかというとそうではない。

暴君野郎の妹さんにはいつでも優しい。

一人で面倒を見、暮らしてきたいたいけな兄妹。


『一条家』


この家に使える公家二使家は昔々、何かしらの事故で数人しかいなくなったところにこの一条家が救ったらしい。

その恩返しで今に到る。


しかし、今頃になってもういいんじゃないか?

充分に恩は返したと自分自身思う。

でも、この出来事がなければ彼女には会えなかったはずだ。


-- 葵さま。


体が不自由にも関わらず、勉学にも励み、そして尚且つ、お優しいのが長所だ。

繊細な身でありながらも他人に気を使う。


また一度言おう。

私、公家二使波瑠。

彼女が大好きです。

GLなんて言葉もあるが、まさにそれに当てはまる。

しかし、葵さまが私のことをそういう系では見ていないだろう。

なんだって、超金持ちのお嬢様だ。

そういう教育的なものは受けていないだろうし、婚約者なんて存在も存在ありそうだ。

純粋すぎる。




今、学校に向かっている。

最初の説明で、もしかしたらあったかもしれないが暴君野郎と同じ学校に通っている。

今は20歳でまぁ、これでも大学生なのだ。

運転は私。荷物も私。なんでも私に来る世話。

『暴君柊聖様』は私には厳しい。

彼は葵さまのことがすきなことはわかっているらしい。

だからなのか彼女に寄り添うと敵対心で引き離してくる。

=嫌いだ!

私は奴を主人ではなく敵と見なしている。

奴は敵だ。


そんなことを脳内で浮かべながら、到着した学校。

校門前にぴったりと止め、すぐドアを開ける。

そして、リムジンの後ろの方へすぐ行きもう一つのドアを開ける。

簡単に腰を曲げれば、奴の登場だ。

可憐に降りてくる姿はかっこいいではなく色気まみれのオーラに満ち溢れている。

もちろんのことずかずかと歩いていく。

人様はそんな光景にドン引きしていらっしゃれば、高貴な声を響かせたり、輝かしい目で見つめられる。

どの道、群れが出来るのは間違いない。

私はというと、車を駐車場へ置きに行き、奴の所まで駆け足で戻る。

まさにその時間は疾風のごとく1分で終わらせるしかない。 

急いでいるというのに、その途中で聞くのは暴君野郎の悪口である。

いや、私は別に賛同するのだが、固い言いつけをされている金持ち一条家の名ともなれば汚すことは罪に等しい。

というか、悪口自体いいことではないが私自身協力してもいい感じだがそんな立場ではない。

逆に反論しなくてはいけない立場にある。

まさに貧乏暇なしだ。

そんなことにまで揚力を使うなんて・・・

いや、まぁ一条家に近い存在なので貧乏ではないが自身の金があるといえばない。

例として一日の3食は、ほとんど、まかない食である。

それか、普通の一般の料理には違いない。

贅沢は許されない。

貧乏よりもたちの悪い。

貧乏はどうにかすれば金持ちにだってなれるが、なれないのだから不幸なのだろう。

しかし、なぜそんなものが大学なんてものにいるのかというと仕事だから。

といえる。

簡単に言えば、奴のお世話係り兼同級生を気取らなければならない。

そしてその裏には、ガード役としてでもある。

まさに不幸である。

まぁ、それはいいとして・・・(良くはないが)

そんなことよりもめんどくさいことが起きてしまった。

私はすぐにでも暴君野郎の所へ行かなくてはいけないのになぜか悪口を聞いたせいで本心でもないのに止めにいかなくてはいけない。

傍迷惑だ・・・・・。


「そこの殿方。一条家の名に泥を塗るような言動はやめていただきたい。」


その言葉に気づいたのか、殿方方はびっくりしていた。

今、駐車場にいる。

怒られるのを覚悟し(暴君野郎に)私は奴等のところへ行った。

見逃すわけにはいかない。

そういう教えが身体に染み付いていた。

もう面倒なのでいつのまにか奴等と呼んでいたが・・奴等はコイツと呟くと近くに寄ってくる。


「てめぇ、一条の護衛の奴だな。こんな女が・・・」


奴等は私の格好にまじまじと見る。

当然、メイド服みたいな格好はしませんけど何かという目線で私も見返す。

一応奴等を見た限り、元はマフィアの血筋の金持ちたちだ。

私だってそれなりに武術を学んでいるのでそこら辺は大丈夫だと思ってはいたが、血筋的にやばいししかも、それが多数・・・いた。

はぁ、話を飲み込んでくれる方たちであることを願おう。


「先ほどの述べられた言葉を訂正してください。」


一条家は本当にめんどくさい。

謝罪を言葉にして聞かないといけないとか・・

もちろん苛立つ奴等。

本当にごめんなさい!だから、一言でいいからいってぇー!

そんな願いはかき消され、やはり言ってくれない。

でも、彼等もそこそこ金持ちなわけで行動は控えてくれるらしい。

手を出してこない。


「お前、俺等のメイドになれば一条家よりも裕福な暮らしをさせてやるぞ。」


は?そんな言葉しか出ない。

いやいや、むりむり。

そんなすごくいい情報をくれたとしても葵様と離れるとか死んだほうがマシなんて考えを持つ私だったので、丁重にお断りをした。

でも、強引な奴等は手を掴んでくる。

太いし汚い。

汚らわしい。

湿疹の恐れアリと反射的に払う手。

かましてくれた私の手は奴等の中の一人の顔面へ当たった。

それがなかなかいい感じに当たったので、奴等は逆切れし・・・(いや、普通の反応なのだろう。)

なかなかいいパンチを私にかましてくれた。


【私の耳についている簡単に割れてしまう精神安定剤のような役割を果たすピアスが地面に当たり割れた。】



これで、罪決定・・。

コワレタ私は-----


「お願いしますよ~?」


われた私は---

『昔と同じ行いをしようとしていた。』


返り血の雨が止まない。

いや、そうなるところだったのかもしれない。



危ないところにいつの間にか柊聖様は私の殺気のこもった手を止めてくださった。

すぐにもピアスは修復された。


冷静な考えを持つことになった私は息倒れた。

謝罪をし、謝罪をし、謝罪をし、謝罪をし、謝罪をし、謝罪をし、謝罪をし、謝罪をし、謝罪をし、謝罪をし、謝罪をし、謝罪をし、・・

頭を地面にねじ込ませてもいいくらいに土下座をした。

奴等は驚きの顔をしている。


「・・・貴様等去れ。」


おびえた奴等は即効に帰られた。

変な悲鳴も付いて。







静かになった駐車場。

暴君野郎は珍しくも何も言わず立ち去る。

私は、なぜ怒らないのか問うと、


「・・・人は誰だって自己自制がきかないときくらいある。それよりも早く行くぞ。のろま女。」


「の・・・ろま。」


余計な一言に救われた。

そう、いつもこうやって暴君っぷりをやっては時に優しさの原点に戻る。

それが、私がこの人についていこうと思ったきっかけだ。

いや、たまに思うくらいだが・・


・・

・・・

まだ、朝方。

一日の始まりだというのになぜか疲れてきている。

涼しい風が吹き付ける。



私を救った、いや変えてくださった救世主。


『救世主』


まさに世の中を救った人である。

なぜ、私を救うのにこの世界が救われるのか、私は話さなくてはいけない。

滅ぼしかけた罪人として。

それを見逃してくれた彼に対しての行為として。

では、少しの間、曖昧でいて短縮されたお話を聞いていただこう。




※請われた

(自分がすることの許可を)願うこと。

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