表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
あたしだけの暴君様!  作者: 白木院 初
Round 2:時刻ミノ心臓
19/30

暴君様×撲滅には制裁をⅡ/雫に映る物語

ちょっと残酷ですw

でも、大丈夫!

蒼き終わりが町を包みだす。

漆黒の闇が終わりを始める。

矛盾の先にまた矛盾が待っているなら、それは真実。

何かが喰い違ってもそれが出来てしまう悪夢。

それは儚い夢物語。

雫の下には、少女の記憶の集まり。



「・・。残酷な紅い涙。赤よりも鮮やかな紅。混ざってもわからないのに味が違うのわ不思議。何でだろう?何でだろう?

それは、それぞれ人間の言う個性というものかしら・・?

それなのに・・・

同じ事を考えるものがいる。

私欲のために争いたい者たちがいる。

だから、アルは巻き込まれた。

アルは人間に殺された。でも、アルは誰かを守って死んでいたわ。

アルはいいこ。




お前等は悪いこなんだよーーーーーーーー!」


<ブッシュ・・>


残酷で生々しい音が聞こえる。

彼女は・・・またもや人間をコロシていた。

満たされないのだろう。

こんな日がもう3日も続いていた。

日に日に彼女は顔がやつれていった。

しかし、解除システムが外れた以上彼女は昼間は行動しなかった。

出来なかったのだ。

そして日が沈んだ頃に動き始める。

血を味見するかのように。


「あれ?」


いつの間にか彼女はアルの屋敷に来ていた。


「おかしいわ・・。アルの屋敷の反対方向に歩いていたはずなのに・・。」


彼女はいつの間にかいつの間にか・・。

満月の夜。

今宵は満月である。

湖に写った満月の中に取り込まれていた。

その瞬間写った満月は大きくなり、黄金色に湖が染められていく。

湖の水が雫になった舞い上がる。


「誰!」


『私は月環の湖の巫女。・・。その心臓をもつ者よ。なぜ血を求める。吸血鬼にせよ、貴女は命をわれ過ぎるのではないか?』


「・・。足りないの・・。




足りないっつってんだよ!!

愛もぬくもりも・・満たすものが無いの!幸せが無いの!なんでこんな心臓があるの!?この心臓のせいで・・・

私たちが死んでも、死んでも、死んでも、死んでも、死んでも、死んでも、死んでも、死んでも、死んでも、死んでも、死んでも、死んでも、死んでも、死んでも、死んでも、死んでも、死んでも、死んでも、死んでも、死んでも、死んでも、死んでも、苦しんできた。こんなもののためにこんなに私たちは・・・


『囚われたまま死んだんだ!』

だから、もう・・失くしたい・・・・。こんなもの。」


声は彼女そのものだというのに何人ものの意志が感じ取れた。

気迫。


『じゃぁ、その心臓を無くせば満たされるのでしょう。その欲求は。』


その言葉と共に光が彼女を包み込む。

優しい温かい光が行うことは、とても残酷なことだった。


『その心臓の呪いは私には解けない。しかし、いい事を貴女に授けよう。“自分で歩むから辛いのだ。自分で知りたいと思うから辛くなるのだ。何も知らなければいい。世界など知らなければいい。”・・。



貴女には歩む足は要らない。広い大地も要らぬだろう。』



『貴女は家に帰りなさい。家に入ったらその家の敷地以外をまたぐことは出来ません。また、その足も要らないでしょう。足は小さな希望ですぐ前に出てしまうことがあるでしょう。足とは進むことが出来、手とは止める動作が出来、頭とは冷静に考えることが出来る。進む足は要らないのです。足の神経もなくしておきましょう。』


足が湖に沈んでいく。

彼女は唖然とし、その光景を見つめるだけだった。

巫女の言葉どおり足は動かなくなった。


『貴女の家の主にはこのことを伝えておきましょう。あなた方が幸せになるために。


さぁ、少し眠りなさい。その間に迎えを呼んであげましょう。






そうそう、アルあの子の愛を無駄にしないようにしてください。

それと、この湖はアルから貴女に受け継がれます。では・・。』


淡々と巫女の話が進む。

抵抗することを彼女はしなかった。

なぜなのだろう。

彼女はわかっていたからだ。

彼女は人殺しなんで好きではないのだろうから。

ただ、愛を知ったばかりに、ぬくもりを知ったばかりに・・起こしてしまった晩餐だった。



次は過去からもどるよ!


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ