【あとがき】 裏設定や裏テーマなど 【感謝!!!!】
みなさま、こんにちは。
この度は『見向きもしてくれない婚約者のための我慢はもうやめます!!~私を愛しているのはあなただけではありません~』をお読みいただきありがとうございました。
作者の宮野 智羽と申します。
まず、この作品をここまで読んでくださった大多数の皆様の気持ちはきっと、
「何だこの変な話!!」
「ここで終わりなの!?」
だと思います。
はっきりお伝えすると、この話はわざと気持ち悪くしています。誤解を生まないように言い換えると、できるだけ『ドラマを見ているような気持ち悪さ』を散りばめています。
こんな風変わりな物語ですし悩んだのですが、「勿体ないし折角なら出すか」ぐらいの気分で公開しています。個人的には好きな物語に違いはありませんし、愛着もしっかりとある物語です。
ここからは裏話として、裏設定と物語の仕掛けについてお話しできればと思います。物語の雰囲気でおわりたい方はブラウザバック推奨です。
ですが、ソフィアの設定だけは読んでも後悔しないと思います。ぜひ読んでください。
まずは裏設定についてお話しします。
そもそもこのお話は、想定では30万字を超える物語でした。それを限界まで削りに削って、この文字数に落とし込みました。削った理由としては公開にするか悩んだからです。もし書籍化のお話などをいただけた時には書きたいですね。
【書きたかったけれど、カットした場面(一部)】
・シャルと出会う前のジルノとソフィアの過去
・シャル、ジルノ、ソフィアの過去
・ジルノとソフィアのその後
・レオルド、ロアンナ、ルークで演劇を見に行く話
・ロアンナとルークが婚約した時の話
・レオルドがシャルに惚れた場面(婚約を申し込む前)
・カミラ・ダリアルドの過去
・ドロシーの過去
これは直前まで迷いに迷ってやめた場面です。
カットした場面はもっとあったんです。
キャラクターの裏設定はこの後にざっと書きますが、結構凝っています。
【キャラクターの裏設定】
〈シャル〉
彼女に関しては物語で語ったままです。
演技の天才で、この物語の主人公です。そして、彼女は捨て子でした。まだまだ幼いジルノとソフィアに拾われ、なんとか育てられてきました。精神的に若干幼いところや捨て身の作戦に出る根底はここにあります。
〈レオルド・ジャーリアム〉
彼も物語の主要人物ですね。
彼は言葉足らずな所があるのと、臆病な性格が特徴です。ですが臆病さを嘘で固めてしまう所があります。彼に関しては実はモデルがいるのですが長くなってしまうので割愛させていただきます。
〈ロアンナ〉〈ルーク〉
シャルの友人であり、レオルドの幼馴染。
そして2人は婚約者同士です。レオルド、ルーク、ロアンナの3人は幼馴染の設定ですが、活かしきれませんでした。せいぜいレオルドの背を押すぐらいでした。しかしこの2人にも婚約にまつわるエピソードがある予定でした。ロアンナに関しては、シャルの前で見せる顔とレオルドの前で見せる顔が全く違いますので、彼女の変化が気になる方はぜひ読み返してみてください。露骨に違いますので。
〈カミラ・ダリアルド〉
彼女は1話だけ出てきてくれました。
あるクラスメイトの視点で変わったシャルを描写する時に登場させたのですが、実は彼女は元々は主要人物でした。彼女は過去に浮気された挙句に婚約破棄された、という過去があります。だからレオルドがシャルを無視している時に、実は誰よりも心配していたのです。しかし、口下手なあまり素直に「心配している」と言えませんでした。シャルとは仲の良い友人になってもらう予定だったのですが、泣く泣く切りました。カミラは本当に良い子なんですよ。だからパーティーの場面などでは大活躍してくれる予定だったのですが、、ごめんねカミラ。
〈ドロシー〉
彼女は足を怪我してしまった子ですね。
そしてシャルが再び舞台に立つきっかけを作った子です。実は彼女が劇団オルビドに入ったきっかけはシャルへの憧れでした。シャルに憧れて演劇を始めたことをドロシーが伝えたかどうかは想像にお任せします。私としては伝えて欲しいなとは思っています。彼女も短い登場でしたが、本当は最後の馬車の場面でも出てきてもらう予定でした。ですが、何だか2人とも泣いてしまいそうだと思って控えてもらいました。
〈ジルノ(ジル兄)〉〈ソフィア(ソフィ姉)〉
この2人は私の推しです。(特にソフィア)
全力で癖を詰めさせていただきました。そして本来の長さで書いた場合、確定で最重要人物になった2人です。
実は、ソフィアは元々伯爵家の令嬢です。
彼女は相当身分の高い生まれなのですが、その出生は望まれないものでした。当主である父親と愛人の間に生まれた子だったのです。
そしてジルノは罪人の子どもでした。
彼は遠い国からソフィアがいる国まで逃げてきて、盗みを働いて命を繋いでいました。
ある日、ソフィアの屋敷に忍び込みます。侵入に成功したジルノは金目のものを盗み終えて後は逃げるだけ、という時にソフィアに見つかるのですが、ソフィアが「着いていきたい」と言い出します。彼女にとって家にいるのは酷くつまらなかったのです。そして2人はこの国からも逃げ出します。
それから数年後、裏路地に捨てられているシャルを拾うのでした。
割愛しますが、実はここでもひと悶着あります。
その結果、シャルの名づけの話に発展するのですが長くなるのでまたの機会があればお話ししたいと思います。
物語にがっつり関わる設定としては、ジルノが手品が得意なのは盗みの経験があったからです。
ソフィアが裏方の仕事が得意なのは、元伯約家の令嬢だったため家で強制的に勉強させられており、経理や他国の特性に強かったからという設定があります。
活かしたかったのですが切りましたね。ここだけでも最低6万字想定でした。
実はこの物語で主に『天才』と称されたのはシャルでしたが、本当の天才はソフィアです。
シャルは演技の天才ではありますが、ソフィアはゲームでいう所のオールラウンダー的な才能があります。
彼女は幼い時(シャルが初めてスカウトされた時)の演劇で、スカウトされないために手を抜いていました。
そう、『手を抜けるほどの実力』があったのです。
彼女は伯爵家の令嬢。
愛人との子だとしても、本家の血を引いていることは確かです。
だから彼女は大人になった今も絶対に舞台には立たず、ずっと裏方にいるのです。
自分の存在が家にバレて連れ戻されないようにするために。
本当に逃避行をしているのはソフィアなのでした。
さて、次にこの物語の大きな仕掛けについてお話します。
それは【シャルの試し行動】と【名前を呼ぶ】ということです。
この物語は、シャルの思い描いていた『攫われたお姫様像』が壊れるところから始まります。シャルは自分のことを『劇団オルビドから攫われたお姫様』と思っています。精神的な幼さもありますが、幼い時からずっと空想物語を演じてきた彼女にとってこれはメルヘンチックな妄想でも何でもないのでした。だって彼女はフィクションの物語を演じることが常だったのですからね。
『従順で大人しい令嬢』の役を演じる意味を見失った彼女は動き出した。そして、全てが変わっていったのです。ロアンナとルークがレオルドに働きかけるようになり、そしてジルノがシャルを見つけます。
全てシャルが動き出したから変わったことです。
本当に実力のある演者とは、注目を引かない時は存在感を消すことができる人だと思います。私個人としては、主役よりもいわゆるモブと言われる人の方が演技力が高いと思っているので、このような描写となりました。世界的に有名な劇団オルビドの天才女優が目を惹かないわけないのです。それでも学園にいる他の学生が彼女を『劇団オルビドにいた天才女優』と認識しませんでした。
今まで大人しい令嬢として存在感を消していたシャルが本気を出した。
だからこの物語は動いたのです。
この観点を見ると、やはりこの物語の主人公はシャルだったわけですね。
【シャルの試し行動】
皆様は「試し行動」というものをご存じでしょうか。
試し行動とは、大人をわざと困らせるような子どもの行動のことで、主に大人を試すために子どもは行います。これはほとんどの場合、幼い子どもに見られる行動です。
シャルはこれをレオルド、ジルノ、ソフィアに対して何度も行っています。精神的にシャルはまだまだ子どもなのです。時々、シャルが我が儘な子どもの様に見える場面もあったかと思います。あれはシャルの精神的な未熟さを表すための描写でした。
【名前を呼ぶ】
この物語の中でシャルは何度も名前を呼ばれます。しかしシャルから誰かの名前を呼んで、何かアクションを起こすことはありませんでした。この描写は個人的にはシャルの他者への関心の低さを表しています。なんとなく、この表現で表せないかと思った試行錯誤の結果ということで寛容に読んでいただければと思います。
ここまで読んでくださりありがとうございます。
あとがきのこんな最後まで読んでくださった皆様に1つだけ特別な小ネタを。
実は、シャルとレオルドは婚約破棄をしたとしても2人とも何不自由なく生きていけます。
タイトルにもあるのですが、この2人は沢山の人に愛されています。
シャルは劇団員や観客から。
レオルドは沢山の貴族や令嬢から。
それなのにこの2人が共に歩む終わりとなった理由は、2人が求めた愛の形が2人の間に芽生えたからです。
鳥であるシャルと、止まり木であるレオルド。
この形こそが2人が求める安息と信頼でした。
もし書籍化やコミカライズなどのお話をいただけた暁には、さらに深くこの物語を語っていきたいと思いますのでよろしくお願いいたします。
では、これにて【見向きもしてくれない婚約者のための我慢はもうやめます!!~私を愛しているのはあなただけではありません~】を完結としたいと思います。
もしかしたらおまけを書くかもしれませんが、その時もまた楽しんでいただければと思います。
以上、宮野 智羽でした。
ありがとうございました!
ここまで読んでくださった皆様に最大の感謝を。
ぜひ評価をしていただけると嬉しいです!
本当にありがとうございました!!
もしリクエストがあればおまけなども書こうかと思っておりますのでよろしくお願いいたします。




