7話
7話
美香子は元気いっぱいに40人のホームレス達に手を振ると無理矢理施設の人に手を引かれその場から離れて行った。そしてそれから数日の事、新品のランドセルが美香費の下に届いたが差出人は不明のままだった。施設の職員達は「ホームレスの人達だ!」と、考えたが善意のことからそれを受け取り美香子に手渡した。そして数日後に小学一年生5人のランドセルも善意と言う事で届けられたが差出人は不明のままだった。
そしてあれから6年間も美香子とホームレスの交流は深まったが美香子は新品のセーラー服一式をホームレス達から手渡された。進学おめでとうの紙にはお父ちゃん一同と書かれていて鞄迄もが付いていた。と言うのもこの頃になると美香子はホームレスの男達の全員を「お父ちゃん」と、呼んでいて学校が終わり施設に戻る途中には必ずホームレス達の街を訪れては他愛の無い話しで盛り上がっていた。
そして更に高校進学の時は制服等の一式をプレゼンされた美香子はホームレスの街で焼く肉パーティーに参加したりと交流を深めて行った。だがそれを良しとしなかった施設は美香子に厳重に注意してホームレス達との疎遠化を画策していた。そしてとある日の事、施設側から美香子に近づかないように正式に要請書が警察を通して手渡されホームレスの街の灯りは消えてしまった。だがホームレス達は何度も美香子に手紙を出しては施設に捨てられ苦しい思いをさせられていた。