P.000 ハーレム文芸部のイカしたメンバー!
数学×異世界モノをかつて投稿していたが、アレは嘘だ(??????????) ということで、鉄板のハーレムもの、開始です!
〈prologue〉
男子高校生・南原 篤哉は、桜ヶ丘高校文芸部という名の、逆紅一点、ハーレムの中に身を置いていた。
「篤哉くぅん、肩凝っちゃった〜。揉んで〜」
「ちょ、やめてくださいよ!当てんな!」
森羅万象を溶かしてしまうような甘い声の持ち主は、彼の一つ上の先輩にあたる楠見 風芽である。肩凝りに頭を悩ませているようであるが、その原因は明らかに胸部のボリューム故であると見て取れる。果てはその豊満な胸部を、彼女は知ってか知らずかこれでもかと篤哉に密着させている。さながら人をダメにするソファのような感触であったとか。またその密着度の高さゆえ、彼女の腰までかかる長髪もも彼の顔のすくそばに。
これらのために、あくまで反抗を示す篤哉ではあるが、理性の崩壊も危ういところまで迫っている。
「えぇい!戻ってくださいよ先輩!」
「ちぇ〜」
崩壊寸前のところで踏んばりをつけ、どうにか風芽を振り払った篤哉。しかしながら嵐はまだ過ぎ去らない!
「南原。」
「はい?どうしました?」
「どうしました、じゃないだろう!」
「ひぎぃ!?」
声を荒立て、堂々たる存在感を放って篤哉を責め立てるのは、風芽同様に彼の一つ上の先輩、椛島 咲柚である。何かやらかしたろうか。そう思って篤哉は応対するが、それすらも咲柚には気に障ったようであって、身体を向けていた篤哉は......男の命を咲柚の足元で圧力をかけられるに至ったのである。
「先輩っ、それは、やめっ......!」
「どうしたんだ南原。さっき上がった執筆データにまたこの前みたいなミスして!......フフッ」
男勝りで勇ましい説教とは裏腹に、恍惚と、嬉々として弱点を踏みつける姿はさながら夜の店の女王様である。ボーイッシュなベリーショートが、よりそんな実感を増長させる。
「しっかり気をつけてくれよ。」
「イエッサー椛島少尉......」
一時的にマゾヒストと化した篤哉は、先程のように絶頂寸前であったがその前に咲柚が撤退を図ったことでそれは回避された。疲労の色も見受けられるが、そんなことはお構いなしにやはり嵐は続けざまに襲う。
「はぁ......」
「ねぇ篤哉くん......?」
か細くも非常にかわいらしい声でしおらしく篤哉に語りかけるのは、彼の同級生である
石川 まりあだ。
「この間の続き書いてみたんだけど、読んでみて......?」
「あ、ああそれはもちろん。」
篤哉は幼女を愛でる者ではないが、歳の割に幼くおどおどとしているまりあに、最初、ときめきや愛しさを感じていた。そう、最初は。
「うん、やっぱおもしれぇよまりあ!」
「そうかな?ありがとう、えへへ......」
しおらしくはあるが屈託なく喜ぶまりあの表情にしたがって、篤哉もある種の喜びを感じているようである。ただ、手放しで喜んでもいられないようで。
「でも......なんの苦痛もなしに喜べないよね。」
「おっとやっちまったか......」
一転して暗くなったまりあの表情に、防御の姿勢を彼は構築する。
「そうだよ、そう。喜び!快楽!その後には痛みがないと!だからね南原くん、思いのままに、まりあを甚振ってよ!ははっ、はは、あははははははははははははははは!」
「だからどうしていつもそうなるぅ!」
彼女の本性は世に言うマゾヒスト、軽いメンタルヘルス患者=ソフトメンヘラ、情緒不安定の人間である。喜びを享受したら痛みをももってして自らの存在を実感できるのだとか。そんな彼女であるから、篤哉は距離を詰めるのを躊躇っているのである。
「あぁもう!やってられるか!」
そう言って今日で数十回目。先の3人の部員に苦しめられた後、仕上げの1人が部室の外で待ち受けている。これが定石である。
「っと、光か。相変わらず景気悪そうな顔してんな。」
扉を開くと顔を俯かせて直立する女子がそこにいた。まとまりのないサイドテールをカタカタと震わせている。
篤哉の幼なじみで、篤哉以外の周囲の人間からは負けヒロインと名高い本荘 光である。
「誰のせいよ!バカ!!」
「がはっ!......」
腰の据わったまっすぐなパンチが彼の腹部に重くのしかかった。その場にしゃがんだ篤哉は、襟を光に引っ張られ、まるで台車でも転がすように連れて行かれるのであった。光もまた、文芸部の部員なのである。
無自覚エロの風芽、ドSの咲柚、ギャップのまりあ、負けヒロインの光、そして......ハーレムの主の篤哉。この5人が身を置く文芸部。人々はおそらくこう呼んだ。
『ハーレムだがノットイージーモードの文芸部』
いかがだったでしょうか?
作者自身、高校での所属部活動は文芸部ですが、こんなにハーレムハーレムしてません(いやしてたら困りますけども)。実際はもっと自分たちの推し談義に花を咲かせるような部活でなのですよ。でも世間一般の文芸部へのイメージって、だいたいハーレムしてそうって感じじゃないっすか(暴論)。そんなこんなで(?)、世の共通認識であろうハーレムする文芸部をテーマに書いてみます。これからもどうぞお楽しみください!