8.美しすぎる…
会話文になってます。
読みにくいかと思いますが、よろしくお願いします。
「さて、また脱線してしまったけれど…ブレスレットと学校については、だいたい話したかな?」
お父様は、お母様に確認しました。
「えぇ。あとは、入学案内と授業の説明などが届きますわ。イレット、それを読んで、分からないことがあったら聞いてね?」
「はい、わかりましたわ。」
頷き返した私を見て、お母様はお父様へ目で合図をしました。
「うん。では、これで話しは終わりにしよう。トーマス、仕事の続きをしよう。イレット、また夕食に。シェリー、ほどほどで、あとは頼んだよ?」
座ったまま、お母様と共に頭を下げて、お父様達を見送りました。
「イレット。まだ、話しておきたい事があるわ。もう少し、お茶に付き合ってね?アンディー、紅茶のおかわりをお願い。」
後ろに控えていた、侍女長へ話しかけ、私に向き直りました。
「先ほど、御披露目のパーティーの話が少し出たけれど…イレットもドレスを用意をしなくてはいけないですから、決めてしまいましょうね♪」
美人なお母様が、とっても良い笑顔でおっしゃられると様になっている分、とっても怖いと思い、私が引きつった笑顔になってしまったのは、仕方がないかと思います。その証拠に、私を見て、アンディーが苦笑いをしていました。
「ふふふっ。イレット様は、着飾るのがお好きではないようですので、これでも奥様は我慢をしていましたから…。お覚悟なさった方がいいですよ?」
「だってぇ~。イレットったら、ドレスやアクセサリーを買うお金で本とか、植物の種や苗を買って欲しいなんて言うんですもの。」
頬に手を当てながら言うお母様は、獲物を狙うような眼を私に向けていました。
「え~と…御披露目のパーティーは、新年の時でしたよね?」
「えぇ。もちろん、新年を御祝いするパーティーでもあるけれど、来年度に入学する生徒を御祝いする事と、そして社交デビューを御祝いする事の意味があり、一目で判断できるように、白色を着る事になっているわ。」
今度は、真面目に答えたお母様は、アンディーに確認しました。
「アンディー?ドレスを仕立てたいから、アローズ商会に連絡をしなくてはね♪」
「ちょ、ちょっと、待ってください。王族御用達のアローズ商会ですか?!お母様、いくらなんでも、高すぎますわ!!」
アローズ商会は、王族のドレスやタキシードなどを手掛ける王国一の仕立屋です。そんな仕立屋に頼むなんて、金額が大変な事になります。
「まぁ、イレット!今まで、あなた用のドレスを仕立てずにいた分、積み立て金として取っておいてあるから、お釣りがくるくらいだわ。」
「差し出がましいようですが…。イレット様、もう他の仕立屋は予約が一杯で、あと3ヶ月では間に合いません。本来、御披露目のドレスを仕立てるのは半年以上前から用意するものなのです。」
私が、待ったをかけたのに対し、お母様とアンディーに反論されました。
「そ、それでも、お姉さまのドレスを直せば着られるのではありませんか?」
少ししり込みしながら、何とかなると伝えましたが、後ろに控えていたサンディー達まで、お母様に加勢しだしました。
「イレット様。オリヴィア様はスレンダーな体型を活かしたデザインですので、直すのは難しいかと…。」
「それに、他人のドレスでは、イレット様の知性溢れる中にある可愛らしさを、表現できませんわ。」
二人の侍女が言った事に頷きながら。お母様は少し姿勢を正し、厳しい顔をされながら、私に言いました。
「イレット、御披露目のドレスを仕立てるためにと、キーズ家とヴァンリー家のお祖父様方から御祝い金をいただきました。これは、トーマスとオリヴィアの時も貰いましたわ。お祖父様達の気持ちを無駄にしないよう、立派なドレスを仕立てて、御披露目するのです。そして、王族家の縁者が、既製品やお下がりを着るなんて、あってはいけません。わかりましたね?」
「はい。わかりました、お母様。」
お母様のお話しはもっともなので、私は、頷くことしかできませんでした。
ご覧いただきありがとうございます。
次回はもう少し進められるよう、がんばります。