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3.知ったからには…

どんどん、長くなっております…

よろしくお願いします。

 私の住んでいる屋敷は、他の侯爵家に比べると小さめな2階建てとなっていて、真上から見るとL字を横にした形をしています。

 玄関や螺旋階段などがある長い辺が南側、今までいた食堂などがある短い辺が東側となっています。

 私たち家族は、2階の長い辺一列を5つに仕切り、一番東側にあるL字の直角の部分が私の部屋、その隣はお姉様・お兄様・執務室・お父様達と西へ向かって並んでいます。

 まぁ、小さめとは言っても、六侯爵家ですから、結構な距離を歩きますので、良い運動になりますね。ふぅ~。

 一旦、私室に戻ってきた私が、いつもレッスンまでの時間に、予習することをわかっているサンディーは、用意をして待っていてくれました。

 「イレット様、紅茶をお持ちいたしました。」

 「ありがとう。いただきますね。」

 私がソファーに座ったとたん、サンディーはローテーブルに紅茶を置き、楽譜を渡してくれました。

 楽譜を受け取った私は、頭の中で音をイメージし、楽譜を読み進めていきました。

 曲の終わりまでイメージできたところで、ウィンディーが話しかけてきました。

 「イレット様、そろそろお時間となります。」

 「わかったわ。では、移動しましょうか。」

 私は部屋を出て、玄関から入って右隣にあるホールへ移動し、部屋の隅のピアノへと視線をむけました。先に来ていたサンディーが、指導してくださる先生へ紅茶を出しているところでした。

 私は、先生達に近づいていき、一礼しました。

「ごきげんよう、ユリウス様。お待たせして申し訳ありません。」

 「こんにちは、イレット嬢。こちらこそ、約束の時間より早く来た私が悪いので、お気になさらず。ここの紅茶が美味しいので、ついつい、早く来てしまうのですよ。」

 「ふふっ、私の自慢の侍女が淹れた紅茶を気に入っていただけて、嬉しい限りですわ。」

 そう言った私は、ユリウス様へ笑顔を向けます。

 ユリウス様は、六侯爵家の一つ、風属性のワーナー侯爵家の次男で、青色の髪に銀色の目を持った、爽やか系のとってもイケメンな方です。

 去年まで師事していたアーネスト先生が高齢のために辞退することになり、替わりを探していたところ、お兄様から「王立学校の時の同級生に、変わり者のハープ演奏者がいるから、頼もうか?」と言ってくださり、決まったのがユリウス ワーナー様です。

 当主の証である、髪と目の同色をお持ちではないユリウス様は、現在、王宮の高官として働いております。頭脳明晰でとても優秀なため、誰をどの討伐隊へ入れ、どう隊を動かすか、などの作戦を考える役職にてご活躍されております。

 お兄様が言っていた"変わり者"を思い出したあと、"人を操る話術に長けている"と気付いたため、攻略対象者ならば"爽やか系腹黒イケメン"の位置なんだろうなと、勝手な想像をしています。

 そのため、当たり障りのない会話を心掛け、こちらの気持ちを悟らせないという訓練もでき、一石二鳥かも?と、思っている私も"変わり者"なのかもしれませんが…

 そんなおかしな事を考えている間に、ユリウス様は楽譜台の前へ移動していました。

 「では、そろそろ、レッスンしようか?」

 「はい、本日もよろしくお願いいたします。」

 私はユリウス様に一礼したあと、ウィンディーから渡された楽譜を台へ置き、ハープを持って椅子に座りました。

 私が使っているのは、75cm位の高さに4kgほどの大きさで、椅子に座り、膝に乗せて演奏する一番小さなハープです。

 前世ではハープを見たことも、聴く機会もなかったのですが、『ハープの音色に魔力をのせる風と木属性特有の魔法のため、小さいうちから習い、慣れることが一般的』と本で知った6歳の私は、お父様に速攻で頼み込み、今に至るのです。 

読んでいただき、ありがとうございました。

頑張って何とか完結させます。

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