大会へ
ユウキたちが見習い修剣士になり、1年ほど後の話。書き方少し変えました。
修剣学院修練場。
この場所には、剣を構え、対峙している二人の生徒がいた。1人は木刀を両手で持ち、構えているユウキ。もう1人は片手で木刀を持ち、ユウキの顔を見て、笑顔で返す次席上級修剣士、クレナ・ブランドー。
「・・・・・その笑顔怖いです。クレナ先輩」
「その言葉、女性に対して失礼だよ、ユウキ」
クレナは笑顔のまま、木刀を振りかぶる。
(そうやって笑顔のまま攻撃してくるから怖いんだよ!!)
ユウキは心の中でそう突っ込み、防御する。
「流石に守られちゃうか」
「1年も受けてたら流石に守れますよ・・・・・今日こそ勝ちます」
ユウキはクレナにそう言うが
「そう言ってずっと負けているのは、どこの誰かな?」
笑顔で言い返された。
(痛いところを付いてくるなぁ)
そう。ユウキは1年間、クレナと試合して、1度も勝ったことがない。まあ試合と言ってもお互いに奥義の使用を禁止にたルールでだが。1回くらい勝ちたいとユウキは思っている。1年がたち、クレナ達上級修剣士には、卒業試験が待っている。合格すれば、この修剣学院を卒業できる。クレナの実力なら余裕に合格出来るだろう。つまり、もうクレナと試合する機会はもうないのだ。
「・・・・・最後くらい勝ちますよ。剣の実力だけなら、俺は主席なんですから」
「学力が乏しいのは、結構致命的だけどね」
会話が終わり、2人は剣を交える。
「・・・・・結局1回も勝てずに終わったね」
「クレナ先輩強すぎです。1年かけても勝てないとかもう意味わかりません」
ユウキは木刀を片付けながらクレナにそう言う。
ユウキは結局クレナに勝てなかった。クレナは本当は次席じゃないんじゃないか?と思ってしまう。
「卒業試験、頑張ってください。もう主席なんて簡単に倒しちゃって下さい」
「ありがとう。でも、私の前にまずあなたでしょ」
「・・・・・そうですね」
クレナの言う通り、卒業試験の前に、ユウキを含む12人の見習い剣士には、修剣学院で開かれる大会がある。その大会の次の日に卒業試験があるのだ。
「俺は大丈夫ですよ。先輩に鍛えてもらったので」
「ふーん。じゃあ全試合圧勝で終わりそうだね」
「やってやりますよ・・・・・って言いたいところですけど、無理ですね。シノがいるんで」
「あ〜君の相棒くん?やっぱり強いの?」
「強いです。それに、シノとは1回も戦ったことないんですよ。どんな勝負になるか・・・・・」
「心配?」
「まさか。楽しみです。ものすごく」
「ならよし。頑張って」
「はい!!」
クレナ先輩に鍛えてもらったから強くなったけど、シノも鍛えてもらって強くなってるだろうしな。楽しみだな〜。
クレナ先輩とユウキの話を書こうと思いましたが、省きました。番外編で出そうかなと思ってます。