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第一章 第二話 突然に舞い込んできた話

夕方になり、アリシアは、初めて外に出た。自分の知らない世界が広がっていることに、彼女はとても嬉しい気持ちとなった。

「ここが、外?」

恐る恐る尋ねるアリシアに、イリアが、「はい」、と言いながら頷いた。

「さ、行きましょう。国王陛下がお待ちですから」

「ええ」

そう言ってサナリエがアリシアを促し、彼女は王宮に、初めて足を踏み入れた。

王宮の〈謁見の間〉へと続く廊下を歩いていたアリシア一行の前に、一人の少女が現れた。

夕日の光に照らされて輝く金色の髪を一つに纏めており、髪留めや髪飾りには、彼女の瞳と同じ空色の宝石が散りばめられており、とても良く映えていた。

「貴女が、アリシア?」

突然自分の名を呼ばれたことで、少しビクッとしてしまったアリシアだが、「はい」、と確かな声で答えると、少女はクスリと微笑んだ。

「お父様のおっしゃってた通り、可愛い末姫ですね」

「あ、の………末姫とは、私のこと、でしょうか?」

そうアリシアが問うと、少女はクスクスと笑い出した。その動きにつられて、髪留めや髪飾りが揺れて、夕日の光に照らされて輝く。

「貴女以外に誰がいるのですか?」

「いえ。私が軽率でした、御許しください」

アリシアがそう言って、深く一礼すると、また少女は笑い出した。

「姉に許しを請うのですか?」

その言葉に驚き、アリシアは頭を上げた。

「私と会うのは初めてですね。私はレクソンの第二王女、ファリフィナ・アル・リーワ・レクソティアンと申します」

「あ、なたが………」

アリシアはハッとなり、深く一礼し、自分も名乗る。

「私は、レクソンの第四王女、アリシア・エル・リーア・レクソティアンと申します」

アリシアが名乗ると、少女、否ファリフィナは頷き、アリシアの横を通り過ぎて行った。

「イリアとサナリエは知っているの?ファリフィナ殿下を」

その問いに、イリアが答える。

「知っているも何も、ファリフィナ殿下はクレアシア殿下より御聡明な為、未来の王妃とも言われております」

「そうなの」

そう言ってまた、アリシアは歩き始め、その後にイリアとサナリエはついて行くしかなかった。

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