転移 (改)
大幅に加筆修正しています。申し訳ありません。
修正後
タロウは異世界間を自由に移動できるようになりました
扉の夢をみて数日たった。夢をみる度に細部が明らかになってくる。 部屋の調度品や人々の話声など。
そして扉の役割・・・・
それは異世界への扉
夢は、迫り来る文明の滅びから人々が、異世界へ逃げて行くところだった。
タロウは此処まで来ると、夢の真偽を確かめてみたくなった。
「よし、試してみよう!」
タロウは石板の前に立ち、手を翳して呪文を唱える。
「○×△◆□~」
どこの言葉とも解らないが、夢の中と同じよう唱える。
シーン…
シーン…
シーン…
「やっぱり何も起きない・・」
やはり空想だったのだろうか?
それから何回かやってみたが、やはり何も起きない・・
「アホらしい。 昼寝でもしよ~」
タロウはベッドによこになるのだった。
数時間後・・・・
目が覚めると?辺り一面、花畑だった。色とりどりの花咲き、辺りには甘い香りがする
「夢の中で夢でも見ているのかな~でも、匂いまであるって」
戸惑いながら辺りを見回すと、木陰の側にベンチがある。
「よし、とりあえずあそこに座るか。」
30分くらい歩いてようやくついた。
「よっこらしょ。ふぅ~のど渇いたな~」
ベンチに座って呟く。
「はいどうぞ~」
「どうも~」
タロウは横から出された飲みものを受け取る。
「くはぁ~うめえ」
タロウはゴクゴクとのどを潤した。
「お代わりいります?」
「じゃあ、もうちょっとって♪あなたどちら様ですか?」
そこにはイケメンがいた。
「私ですか?そうデスネ。色んな呼び名がありますが、分かり易く言うと、神様デスヨ。」
「はあ・・神様ですか・・夢でもって会えるなんて、スゴいな」
「夢じゃないヨ」
神様と言う男が、タロウの頬を抓る。
「イテテテ・・・」
「ね、夢じゃないデショ?」
「じゃあ俺、死んだんですか?ここは天国?」
「半分あたりカナ~君は死んではいナイヨ♪ここは狭間ダヨ」
「狭間って?」
「世界と世界の狭間ダヨ」
「なぜ狭間に俺いるんでしょう?」
「君が自分で来たんダヨ(笑)転送門を開いて」
「転送門って、あの扉の事ですか?」
「そうダヨ(笑)あの石板ダヨ」
「あれ、何にも起きませんでしたよ?」
「たぶん古かったから、動くまで誤差あったんじゃないのカナ(笑)」
「そ~なんうですか・・・ ちなみに元の世界に帰れますか?」
「う~ん帰れるけど、魂だけダヨ(笑)」
「魂だけですか?」
「カンタンに言うと、山田タロウは死んで、別人として生まれ変わるんダヨ(笑)」
「どうして、来るときは肉体ごとこれて…帰る時は、魂だけなんですか?」
「そうダネ。それには世界の成り立ちについて話さないといけナイナ。」
「ぜひ、聞かせて下さい」
「じゅあ話はじめよう~」
以下神様の話(概略)
タロウのいた世界は、何度も世界の創造が為されている。創造と言っても、地形から生物の生態系。はたまた、文明の転換などなど。(マヤの暦やインディアンの神話には、なんども世界が滅び、今があるとかないとか)
また世界が創造を繰り返すのは、神様の世代交代による為らしい。
あとは、神様ごとに活動方針が違うとの事。(タロウのいた文明は科学が発達していたが、過去には魔法の発達した文明があった)
タロウと神様の会話戻り
「ここまでは、解ったカナ?」
「おおよそ解りましたが、なぜ帰りは魂だけに?」
「カンタンに言うと、君の魂は私が創ったもので。君の身体は今の神様が創ったんだよ」
「それなら、俺の存在はオカシイはずじゃ?」
「それは魂は不滅で、神は新たに魂を創造するけど、今まであった魂を用いて生命を創造もする。君のように」
「つまり、自分は後者にあたる存在で、元の世界に帰ると、別人として再創造されるって事ですか?」
「ビンゴ!(笑)その通りダヨ♪」
「なんとか帰れないですか?」
「う~ん、方法が無いわけでもないヨ」
「それは?」
「神の試練をクリアーする。もう一つは、世界に対する大きな貢献をする。そうすれば神様協定で、異世界間通行を許可デキルヨ!」
「では、神の試練とは?」
「異世界ミノスには、幾つか僕の造った迷宮があるんだ。それを全てクリアーすればイイヨ!」
「じゃあ、大きな貢献とは?」
「これは、世界規模の戦や飢饉・疫病を食い止めるとかカナ。要は世界規模の人命救助ダヨ~」
タロウはしばらく悩んだ。
「う~ん、どれも途方も無いなあ」
「ちなみに前世の功績も有効ダヨ~」
「前世ですか?そう言えば、転移門を開いて沢山の人を助けたみたいなんですが…」
「ふ~む、どれどれ…」
神様はおもむろにファイルを取り出した。ペラペラと捲っている。
「え~と、キミは沢山の人を救っているね。それも現ミノスの人々の先祖8割以上だ。結論はキミは特例で異世界間の通行を許可できるヨ♪」
「やった~!じゃあ帰れるんですね?」
「もちろん帰れるヨ。オマケに好きな時に、異世界にも行けるヨ♪」
「おお~!すげー」
「まあ、異世界間許可なんて初めてだけどネ」
「ありがとうございます」
「あとは、通行許可の特典として、君が前世で得ていた力を行使デキルヨ♪」
「どんな力ですか?」
「そうだねぇ~。説明も飽きたから、しおりにして渡しておくから後で読んで。」
神様からチョカーが渡される。(革紐に銀製の魚がついている。)
「手に触れて願うとガイドブックが出るから、それ読んで。」
それからタロウは改めてお礼を言って、転移門を開いて帰って行ったのだった。
今後の話も加筆修正します。全く別の話です。すみません