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試し斬り



 再びオークは棍棒を振り回し、当たりもしない攻撃を繰り返す。


 俺は回避しつつ木の上に飛び乗り、弓と矢を作成した。


 弓を引き絞りながら葉脈の力を使い、矢を呪う。

 そこに二つの特性を付与して、最大チャージで矢を手放した。


 さきほど俺の遠距離攻撃が自身に何も効かなかったからだろう、オークは矢を防ぐ事もせず歩いてこちらに向かっていた。


 その胸へ、矢が着弾した直後。


 矢は大爆発を上げて轟雷が森中に轟いた。


 それだけでは終わらない。

 爆発の火は異常なほど長く、そして広範囲に燃え続け、その中心にいるオークを逃さず燃やした。


 俺が矢に付与した特性は、〈爆発〉と〈延焼〉。

 この二つの相性が抜群なのだ。

 爆発で上がった火を、延焼の効果が長時間維持して大ダメージを遠距離で与える事が出来る。

 大きな獲物を屠るには、もってこいだ。


「ゴォォォォォッ!!!」


 しかし、オークは最後に意地を見せ、火の海を走り抜けて俺の方へ向かってきた。

 もしかすると、オークには炎に対する耐性があったのかもしれない。


 仕方ない。


 俺は木の上で立ち上がり、その両手に影魔法で短剣を作り出す。

 即座に葉脈を巡らせて、〈貫通〉と〈破壊〉の効果を付与。

 木の上から飛び降りて、恐らく目もほとんど見えていないオークの首を跳ね飛ばした。


 背後からオークの巨体が崩れ落ちる音を聞きつつ、ゴブリン相手に無双している非常食の元へ歩いていく。

 非常食を背後から襲おうとしている二体のゴブリンへ、短剣を投げつけて始末すると、戦いは終わりを迎えた。


「アン!」


 尻尾を振って戻ってくる非常食を撫でながら、俺は辺りを見渡す。

 かつてあれほど苦戦したオークを、まさか無傷で仕留められるとは。

 しかも、呪いの大剣や蘇生、ゾンビ作成という俺の切り札を何も使っていない。

 まぁゾンビ作成は自分でも使い方がわかっていないのだが…それでも、自身の成長にはちょっと感動できるほどのものがある。

 もしかして、俺って少しは強い部類に入れてきているのか?


 いやいや、やめよう。


 慢心して痛い目を見るのはごめんだ。

 やっぱり、基本は暗殺に限る。


 よし、とっとと死体を吸収して、先へ進もう。


 俺は非常食にも適当に死体を食ってくるよう指示を出し、死体に触れていく。

 どんどんゴブリンを呪いで食べながら、やはり少しまずい。

 もう味覚を感じない俺だが、ゴブリンを吸収すると苦みのような感覚を感じる。

 苦みって確か、毒を感じる感覚だったよな?


 あんまり食べない方がいいのかなぁ、と思いながらも、勿体ないので全部吸収した。



────────────

Race:ディザスター・ゴブリン

Name:無し

Level:50

Status:

HP(1850/1850) MP(97/97) SP(105/105)

Attack(411) Defense(206) Speed(491)

Critical(25) Luck(5) Skill(56)


《種族スキル》

〈旱魃魔法M〉〈呪導士Lv.8〉〈休眠Lv.8〉〈射撃術Lv.9〉〈オーバーフロー:弓Lv.6〉〈連射の心得Lv.4〉〈剣戟Lv.9〉〈オーバーチャージ:剣Lv.4〉〈深淵魔法Lv.6〉〈バイオハザードM〉〈鬼に金棒M〉〈呪詛Lv.2〉

《通常スキル》

〈痛み無効化〉〈毒耐性Lv.1〉〈隠滅者Lv.6〉〈道具の匠Lv.5〉〈万里眼Lv.7〉〈物理耐性Lv.8〉〈友愛の盟約Lv.8〉〈神聖耐性M〉

《固有スキル》

〈軍靴の足音E⁺⁺〉〈忘却の彼方・血が枯れ果てるまで1/3〉〈疾駆B〉〈吸血C〉

《Extraスキル》

〈危機感知B〉〈幸運A〉〈戦闘続行A〉〈十悪五逆A⁺〉〈徒花C〉〈不眠不休D〉〈開闢E〉〈徒手の葉脈A〉〈風避けの加護D〉

《称号》

〈腐食のエキスパート〉〈ウェンカムイ〉〈死の畔に立つ者〉〈疾く駆ける〉〈人喰い〉〈鷹の目〉〈生への執着〉〈呪いの王〉〈ジャイアントキラー〉〈人族殺し〉〈神罰の対象者〉〈開闢〉〈吸血鬼〉〈同族殺し〉〈同族喰い〉





〈オーバーフロー:弓〉

取得スキル概要

〈オーバーチャージ:弓〉の進化スキル。

弓使用時、追加で生育パラメータの〈空腹値〉を消費することで、チャージが出来るようになる。現在は十悪五逆により無効化中。

チャージ中、三段階にわけて威力が上昇。チャージ時ダメージプラス200、250、300%。レベルに応じて、チャージ速度上昇。

最大までチャージすると、Defenseを20%貫通する。

種族スキルであり、弓を扱える種族でなければ獲得できない。


〈オーバーチャージ:剣〉

取得スキル概要

〈チャージ:剣〉の進化スキル。

剣使用時、追加で生育パラメータの〈空腹値〉を消費することで、チャージが出来るようになる。現在は十悪五逆により無効化中。

チャージ中、三段階にわけて威力が上昇。チャージ時ダメージプラス100、150、200%。レベルに応じて、チャージ速度上昇。

最大までチャージしている間、Speedが10%上昇する。

種族スキルであり、剣を扱える種族でなければ獲得できない。


〈同族殺し〉

称号概要

同族を殺害した魔物に与えられる称号。

経験値を獲得する。種族スキル〈呪い耐性〉を獲得する。既に保有していた場合、スキルレベルの経験値に変換される。

また、同族から得る経験値プラス10%、同族から得る空腹値回復効果マイナス20%(十悪五逆により無効)。

カルマ値が下がる。


〈同族喰い〉

称号概要

同族を喰らった魔物に与えられる称号。

経験値を獲得する。通常スキル〈悪食〉を獲得する。既に保有していた場合、スキルレベルの経験値に変換される。

また、同族へのダメージプラス10%、同族から得る空腹値回復効果マイナス10%(十悪五逆により無効)。

カルマ値が下がる。





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