見ず知らず
「はっ…」
俺は何だか嫌な気持ちと共に目が覚めた。恐らく悪い夢でも見ていたのだろう。しかしその内容がいまいち思い出せない。
俺はもやもやしながらリビングに降りていった。するといつもはお母さんが朝飯を作ってくれているのに今日はお母さんがいない。
「寝坊か?珍しいな」
そう思いながら両親の部屋へ行ってみる。
階段を登ってる時いつもは家の前の幹線道路には朝からたくさんの車の通る音がするのに今日はやけに静かだった。
そして両親の部屋の扉を開ける。しかしそこには誰もいなかった。なんとなく外に出てみるとそこは何年も前から誰もいなくなったような汚れた街が広がっていた。
「何かがおかしい」
俺は混乱した。目の前の事態にまだ事を飲み込めない。
試しに携帯を取り出してみる。なんとか電波は繋がってるようだ。
「とりあえず誰かに電話だ」
「-お掛けになった番号は 現在電波の届かないところにいます ピーッという音の後に 留守電を残してください-」
あの機械音声が流れた
「ちっ、みんなどこ行っちまったんだよ」
とりあえず俺は家に戻ってテレビを付けてみる。
が、画面に映ったのはあの嫌な砂嵐だけだった。
「えっ??まじどうなってんの?
そうだ!外にいるジローはどこだ!?」
俺はペットの犬が心配になり庭に降りてみる。
「よかった、お前だけはまだいたんだな」
少し安心した。
「少し街の方に行ってみるか」
俺は微かな希望を求め街の大きな駅に向かった
。
が、その希望は儚くも無残に消え去った。目の前にあるのはボロボロになった誰もいない駅だった。
電車なんて勿論走ってないのでほんとに静かだ。
そういえばいつもは煩いくらいの人や車の音が聞こえない。
もう、この街には、誰も居ないのだろうか……
そんな気持ちが湧いてくる…
「とりあえず帰って飯食って学校行ってみよう。」
俺はそう言って哀愁漂う足取りで家路につく。
更新が遅くなりました。すいません。
特に内容に関しては書くことは無いので次の話もなるべく早く更新する予定なので良かったら読んでください!!