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チートはいらないって言わなかったか?  作者: 関谷 じん
第1章 変態王子、変態王になる
10/20

次こそは、ダンジョン編

前回いかなかった、ダンジョン編です。

俺が紫衣(人型)からの(イジメ)を受け続け、30分くらい経った後、紫衣が今日はこれくらいにしてあげる。と言い、俺へ魔法を放つことをやめた。

紫衣のSMプレイの上手さは素晴らしいの一言では表せないほどの腕であった。まるで何度もしたことがあるようだった。

魔法の力加減、魔法を止めるタイミング、罵声を浴びせるタイミング、言葉の選び方、表情の作り方などなど。どれを取ってもM男からの称賛の悲鳴は鳴き止まないだろう。


「ふふ。M男からの称賛ですって。さぞ可愛くぶひぶひ言うんでしょうね」


紫衣は人の体を手に入れてからは声帯を震わして声を出している。

今までのように声を出さずに会話ができるみたいだが、せっかくだからという理由で声帯を震わしているみたいだ。


「ぶひぃぃ、ぶひぶひぶっ、ぶひぶひぃーぶひぶひ(ご主人様、虐めてくれて、ありがとうございました)」


今、俺は人間の言葉を喋ったらいけない。ご主人様の命令で豚語しか喋れないのだ。


「豚さん、もう人間に戻ってもいいよ。戻ったら豚さんと私は今まで通りの関係ね」


俺は紫衣からの虐めが終わったの合図があると、体をクリーンしてアイテムボックスにしまったいつも着ている服を取り出しそれを着た。


「今更じゃないか?いっそのこと日頃から主従関係を逆転させようよー」


「ダメですよ。日頃の主従関係が逆転することで主人さまの興奮度が増すんですよ」


紫衣はイタズラ顔でそういった。俺はその顔を見てM男心がくすぐられたが、それを顔には出さずに言った。


「確かにそれもそうだな。お前って、M男を悦ばせる術を持ってるよな」


「それは主人がどうしようもない変態ですからよ。あと、さっきの私の表情に興奮しましたよね?」


俺はぎくっとなったが、顔に出さずに


「ん?なんのことだ?それよりもお前のその体はなんなんだ?」


紫衣は馬鹿な奴を見る目で俺を見て、


「私はさっきまで主人さまの心を読んでいたんですよ。なぜ、今の私が主人さまの心が読めないと思っているんですか。馬鹿ですか?いえ失礼。馬鹿でしたね。

この体は、主人さまのスキルオールクリエイトを使い、新たなスキル、分離化を作り、この体を手に入れました。この容姿は主人さまが望んだ容姿です」


「あぁ、そういうことか。確かに今、紫衣が可愛すぎて、犯したくて、犯したくて、たまらない。あれ?てか俺、今2歳児だよな?こんな感情持たないはずだが……」


「あぁ、それですね。おそらくLPが上がったことで体が主人さまが望んだようになったんだと思いますよ。そういうことにしましょう。うん」


「ん?そーなんだ。まあ精通もまだだからこの感情はどうしようもないんだけどね。てか、よくよく考えたらオールクリエイトって、スキルレベル1じゃスキルの創造ってできないんじゃ?」


「あぁ、気づきましたか。無能にしては偉いですね。でも、無能は無能ですね。それ以上、考えることができないところが。私、言いましたよね。スキルレベルを上げれる方法を」


「まさか、スキルポイントを使ったのか?勝手に!?」


「勝手に?確か私の記憶によると情けない声で私に可愛いクールロリに虐められたいって。懇願したのは主人さまだったと思いますが?」


そう言い、俺をジト目で見つめる紫衣。


「あっ、そうでしたね。その節はありがとうございます」


俺は内心、ロリのジト目やべぇぇぇ。ぐへ。と思いながら言った。


「だから、聞こえていますって主人さまの心の声。それよりさぁ、ダンジョンを探しましょう」


「ダンジョン?なにそれ?ここには紫衣様に虐めてもらうために来たのでは?」


「そうですか。それでは帰りましょう」


そう言い転移をしようとする、紫衣。

俺は慌てて止めに入った。


「覚えています。覚えていますって。さぁ、早速探しましょう」


「調子のいいことで」


俺は魔力感知と完全看破を使い、ゴブリンの巣跡を中心にダンジョンがどこにあるかを探っていく。


―――――――――――――――――――――――――



「こっちは見つからなかったー」


「こちらも見つかりませんでした」


ゴブリンの巣跡を中心、半径10km程の森を感知したが、それっぽい反応は出ていない。

ちなみに紫衣は分離したままだ。俺と紫衣で半々して感知した。一通り感知し終わった後また、ゴブリンの巣跡の上空に紫衣と合流した。


「ここよりもっと離れた場所にあるのかな?」


俺がそういうと、紫衣は手を顎にあて、思案顔をした。

考えている姿もかわゆす。


「集中してください。その可能性もありますがもしかしたら、ダンジョンマスターがいてハイレベルな隠蔽をしているかもしれませんね。それなら、こんな王都から近い場所で未知のダンジョンがあることも納得できますし」


「それじゃ、どうするの?諦める……、あっ、スキルポイント使えばいいんだ。どう?どう?あってる?」


「はいはい。あっていますよ。そんな子供みたいな顔をしないでください」


「いやいや。子供だよ」


それじゃ早速。

てか、俺、いまどのくらいスキルポイントあるんだろう?


・レベル:26

・名前:フラムスティード・ポラリオン 2歳

・種族:人間 男

・地位:ポラリオン王国第一王子

・称号:変態、王子


・HP:2600/2600

・MP:1350/1350

・SP:2510

・AP:2505

・DP:2505

・LP:125


・スキル

[鑑定LVMAX]、[紫衣]、[全属性魔法LV7]、[MP超急速自動回復LV2]、[気配感知LV3]、[気配隠蔽LV3]、[全属性耐性LV2]、[全状態異常耐性LV2]、[物理耐性LV2]、[魔力操作LV2]、[魔力感知LV2]、[詠唱不必要]、[ステータス隠蔽LV2]、[完全看破LV2]、[付与術LV1]、[錬金術LV1]、[身体超強化LV3]、[オールクリエイトLV4]、[思考超加速LV2]、[危険察知LV1]、[全種族魅了LV1]、[恐喝LV1]、[痛覚超軽減LV1]


・スキルポイント:4


4かー。


「紫衣。どういう風に使う?」


「そうですね。完全看破をLVMAXにして。魔力感知に残りを使ったらどうですか?」


「うーん。全部なくなっちゃうけど、いまからダンジョン行くし、まあいいか。よし、早速!」


[スキルポイントを3消費して、完全看破のスキルレベルをLVMAXにしました。現在のスキルポイント:1]

[スキルポイントを1消費して、魔力感知のスキルレベルをLV3にしました。現在のスキルポイント:0]


「では、もう一度感知しに行きましょうか」


「おっけー。それじゃあ、向こう側見てくるねー」


――――――――――――――――――――――――


俺が自分が感知する範囲の半分ほどし終わった頃に紫衣の声が頭に響いた。


(ありましたよ。こっちに。主人さまの場所から北北西に約19km進んだ方にあります。転移で来てください)


転移?紫衣が言っている場所に行ったことないから行けないよ?


(私と主人さまは不本意ながらにも一心同体です。主人さまが私のことを考えたら、居場所がわかりますよ)


へー。便利だね。よし、やってみよう。

あっ、いたいた。ここか。よし、転移!


「来ましたね。遅いですよ。ほら、あそこです」


そう言いこの辺りでは一際大きな大木を指差した。


「あれが、ダンジョン?一見普通の大きな木にしか見てないね」


「ええ、ぱっと見ではそう見えますね。上手に隠していますよ。完全看破してみてください」


そう言われ、俺は大木に向かって完全看破をしてみた。

してみると、大木の根元から大きく、濃い魔力が見えた。


「おぉ、これはすごいな。こんな禍々しいものを隠していたのか。一体なにがいるんだろうな」


「そうですね。これ程、上手にこんな大きな魔力を隠していたんですから、中からはとんでもないものが出てくるでしょうね。しかし、これ程、成長したダンジョンなら隠す理由がないと思うんですけどね……」


「そうなんだ。まあ、どれもこれも入ってみればわかるよ。さあ、入ろう」


紫衣は可愛らしい、ジト目顔で俺の方を見て


「まるで主人さまが自分で見つけたみたいに言ってますね」


「そんなことないよ。感謝してるよ?ありがとう」


俺がそう言うと、紫衣はなぜかそっぽ向き、少し嬉しそうな声で


「さあ、入りましょう」


「あぁ、そうだな」


俺と紫衣は大木の下まで行き、スキル、完全看破を使い入り口を開け、ダンジョンの中へ入って行った。


ダンジョンの中は至る所に植物が生えている場所だった。

俺は前世で読んだ、マ◯のア◯ジンとアリバ◯が初めての迷宮の中を思い出した。


「なに、一部の人しか分からない説明しているんですか。それで描写したつもりですか」


「描写?俺はただ、純粋にそう思っただけだよ?」


「まあいいです。それでは奥に進んで見ましょう」


そういい、俺を置いて先々と奥へ進んで行く、紫衣。

俺は後ろから見る紫衣の後ろ姿、もとい、小さなお尻を見ながら、小さな歩幅を踏み出した。


「不快な目線はやめていただけませんか?」


――――――――――――――――――――――――――


しばらく道なりに進んだ先に見過ごしてしまいそうな緑色をしたスライムが何匹かいた。

俺早速、鑑定をした。


・レベル:16

・名前:なし

・種族:グリーンスライム

・称号:なし


・HP:153

・MP:42

・SP:195

・AP:51

・DP:296

・LP:1


・スキル

[消化LV1]、[物理耐性LV3]、[木属性魔法LV5]、[木属性耐性LV2]


「物理耐性3とは、なんと剣士泣かせなやつなんだ……」


「ええ、主人さまの言うとおり、スライムに物理攻撃は効きません。剣士でスライムを殺そうとする奴は無知な大馬鹿だと言われています」


「スライム全員が物理耐性3以上もっているのか?」


「ええ、もっていますよ。強い個体は無効すらできますよ」


「それはまあ、なんと剣士泣かせなやつらなんだ」


「まあ、足も攻撃力も弱いから逃げるのは容易なんですけどね」


そうなんだ。まあ、俺は魔法使いだから全然怖くないんだけどね。と言い、スライム達に向かって魔法を放とう思う。俺はふと前から疑問に思っていたことを紫衣に聞く。


「APってアタックポイントだよね。それって魔法攻撃力も物理攻撃力、両方をAPって言ってるの?それとも魔法攻撃力、物理攻撃力という概念すら無いの?」


「魔法攻撃力も物理攻撃力はありますよ。APは魔法攻撃力と物理攻撃力両方の値を合わせて値が出されています。しかしそれぞれの割合はその人の適正によって変わります」


「ん?どういうこと?」


「百件は一見にしかず、です。スライムのステータスのAPをさらに鑑定してください」


そう言われて、俺はスライムのAPを鑑定する。


[AP.I:1割

AP.II:9割]


「なにこれ?AP.IとAP.IIって表示されたんだけど?」


「AP. Iが物理攻撃力を示し、AP. IIが魔法攻撃力を示していて、1割とかはAPの値からどのくらい占めているかを表しています?またDPにも同じようにあります」


「あー、なるぼどね。すげーめんどくさい仕様だな。初めから書いてくれたらいいのに」


「このことを知らずに魔法適性が低いにもかかわらずずっと魔法使いの人も沢山いますよ」


俺はふーん。と言い、自分の適性がなんだろうと思いAP、DPを見てみる。


[AP. I:5割

AP. II:5割]

[DP.I:5割

DP.II:5割]


「適正なし。と。でも、これって俺からすると最強なんじゃね?」


「ええ、そうですね。普通なら器用貧乏になりますが、主人さまにはその心配はないですね」


俺がステータスの新たな一面を見ていると、グリーンスライム達が俺たちに気づいたみたいだ。

俺は、気配を隠していたはずなんだけどなと思いながらもノロノロとこっちにやってくる愛らしいグリーンスライム達を容赦なく、ファイヤーボールの餌食とする。

ビー玉くらいの大きさのファイヤーボールだったが、着弾した瞬間、ぼわっとグリーンスライムを燃やし尽くした。その亡骸から小さくどす黒い魔石が出てきた。

俺はそれを全部拾い、アイテムボックスにしまった。

心の中で紫衣は何もしないんだ。と思った。


「なぜ私が主人さまの雑用をしなくてはならないのですか。さあ行きましょう」


俺だけ一方的に心読まれてるのはずるくないかと思いつつ、紫衣のお尻見ながら後ろをついていった。


魔物はグリーンスライムのほかにコバルトやゴブリンなどが出てきたが全て瞬殺だった。しかしいつからか魔物が全く出てこなくなった。

そして、とうとう。それっぽい大きな扉がある空間までやってきた。


「このダンジョンの魔力からするとダンジョン主の部屋ではないでしょうね。この扉の先はおそらくこの階層のボスでしょうね」


まあ、勝てるだろうと思い、俺の体の何十倍もある扉に触れた。すると扉は自動ドアのように勝手に開いていった。

扉の先には身長、3mほどのトロールがいた。

次、ダンジョン主目線です。その子も一応ヒロインかな?

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