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あなたを愛しています。


12月27日 01:43


女「……おっと」フラフラ


男「大丈夫ですか」


女「あれ、男さん。こんばんわ」


男「こんばんわ」


女「今何時ですか」


男「1時43分」


女「昨日より早いですね」


男「そうだな」


女「ずっと待っててくれたんですね」


男「まあな」


女「昨日はありがとうございました。そして、消えたんですよね、私。先生に、別れの挨拶もできずに」


男「しなくていいってよ。仕事で忙しいからそんな暇ないって」


女「あの人らしい気遣いですね」


男「女。最初に確認しときたいことがあるんだ」


/


男「女はおそらく今年中にいなくなるんだろ」


女「そうですね、無意識のうちにそう思っています」


女「未練があるからこの世に残ったけれど、この世への執着が許されるのは今年中まで。神様が決めたのかはわかりませんが、そういう制約が自分に課せられているのは感じます」


女「先生への謝罪も済ませられましたし、昨日消えてしまう可能性もあったのですが、まだ大丈夫だったみたいです」


男「だとしたら、31日午前の丑三つ時が最後の時間になるんだな。31日の深夜は、来年の1月1日だから」


女「はい。一日2時間だとしたら、あと10時間しかいられませんね」


男「その10時間の中でやりたいことはある?」


女「うーん、そうですね」


女「特に思い浮かばないです。いつものように過ごせたらいいです」


男「そうか」


女「あっ、でも、ちょっとついてきてください」


/


男「花がたくさん…」


女「花の墓です」


男「花の墓?」


女「先生から貰ったお花、ここにまとめて置いていたんです。よかった、残っていて」


女「こんなにたくさん。わざわざ買って、あの家から何度も何度も持ってきてくれてたんですよね」


女「先生、ごめんなさい。それと、ありがとう。これからは、ちゃんと飾るね」


女「お墓の奥のこんな草むらに紛れて美しさを咲かせても、誰にも見てもらえないなんて悲しいですからね」


/


女「本当に綺麗な色だなぁ」


男「黄色、赤、白、いろんな色があるな」


女「黄色だけでは味気ないと思ったのかもしれないですね」


男「菊の花だな」


女「お花に詳しいですか?」


男「全然。だけど、どうして菊の花が供えられているのかは、中学の時に祖母から聞いたことがあったかな」


女「どういった理由なんですか?」


男「まず。実用的な面に優れているんだ。菊の花は一年中……」


/


女「不老不死ですか。でも、ある意味そうかもしれませんね。お墓参りに来た生者が故人を偲んでいる時は、その故人は心の中に蘇りますからね」


女「花言葉も高貴なんですね。もっと大人しいイメージの花言葉だと思っていました」


男「それは総称としての意味でさ。色によっても花言葉が異なるんだ」


男「黄色は『破れた恋』」


女「一般的な菊のイメージは黄色ですけど、そんな意味があったんですね」


男「白色は『真実』」


女「白という色にそういうイメージがありますよね。真実を追い求める人は黒色にも染まりやすい気もしますが」


男「赤色にも花言葉があるんだ」


女「どんな意味ですか?」


男「…………」


女「どうしました?」


男「…………」


女「男さん?」


男「……あなたを」


男「あなたを愛しています」


/


女「へー!ロマンチックな言葉なんですね!」


男「…………」


女「確かに赤いバラやカーネーションも愛を伝える花だと言われて……」


男「なぁ女」


女「はい?」


男「俺はさ。女とさ。今まで……」


男「…………」


男「丑三つ時に、自分史上最低な姿を見られて初めて女と出会って」


男「それでもそんなことはお構いなしに、俺は過去を呪っていた」


男「自分以外にもこの世界に絶望している奴がいるんだなって、初めはその程度の好奇心だった」


男「けれど、一緒に話していくうちに。この子は、俺よりも自分自身を責めているんだなってわかるようになって」


男「なのに、自分の大切な少ない時間を割いて、俺の後悔をなくすように背中を押してくれてさ」


男「俺が他人のことなんかお構いなしに生きているのに、この子は自分自身のことなんかお構いなしに誰かのことを思うことができるんだって」


男「昨日一緒にいて、改めてそう思った」


男「この子は幸せになるべき人なんだって強く思ったんだ」


男「昨日で過去を精算できたのかもしれないけれど。この子はもっと、人一倍幸せになっていい女の子なはずだって、そのために自分が力になりたいって」


男「女さん」


男「好きです。俺と、付き合って下さい」


/


女「えっ……」


女「…………」


女「う、うれしいです。気持ちは嬉しいです」


女「でも、私、あと数日間、それどころか数時間しか……」


女「それでも、いいんですか?」


男「付き合って欲しい」


女「幽霊ですよ?」


男「知ってる」


女「他の人には触れられないんですよ?」


男「むしろ触れないでほしい」


女「最後の日、一層悲しくなりませんか?」


男「後悔したくないんだ」


女「…………」


男「…………」


女「…………」


男「…………」


女「……はい」


女「私も、惹かれていました。これから、よろしくおねがいします」


/


男「…………」


男「よかったー……」


女「断られると思ってたんですか」


男「思ってたよ」


女「私は告白されるなんて思ってもみませんでした」


男「どうしてだよ」


女「望んだことって手に入らないものばかりじゃないですか」


男「あんなに脳内で予行練習したのに。全部吹き飛んだ」


女「……ふふっ」


男「どうした?」


女「なんだかくすぐったくありません?」


男「まぁ、浮足立つというか」


女「さっきより景色が輝いてみえます」


女「花の色もこんなにくっきりしてましたっけ」


女「風の音も目に見えるようにはっきり聞こえる気がします」


女「男さん」


男「うん」


女「私を幸せにしてくれてありがとう」


男「こちらこそ。でも、まだまだこれからだよ」


/


女「やっぱり、しばらくこの花は置いておくことにします」


男「どうして?」


女「男さんといる間に、私のお墓に花が供えられているのは、やっぱりちょっと悲しくなる気がして」


女「私がいなくなったあと、供えてくれませんか?」


男「うん。わかった」


女「そういえば、男さん、眠くないですか。昨日、徹夜だったじゃないですか」


男「大丈夫。今日は昼間たっぷり寝て、そのあと勉強もしたくらいだから」


女「ええ!?大丈夫ですか!?ね、熱ないですか!?」


男「健康アピールの意味合いの勉強をすることがどうして病の兆候だと思われるのか」


女「浪人嫌になったんですか?」


男「今からじゃ遅いし、浪人するだろうな」


男「先生からも言われたんだよ。女といる以外の時間も大切にすることが、女を大切にすることにつながるって」


女「そうだったんですか。やっぱり、先生はずっと、やさしいままですね」


/


男「先生が俺の手を使って殴った時は驚いたけどな」


女「私もです。神様という存在がいるのなら、どうしてあなただけに触れられるようにしたのか、その時に謎が解けました。あなたの手は、女子高生を殴るためにあったのですね」


男「それ以上に聞こえの悪い手って存在しないと思うんだけど」


女「手を繋いで登下校してみたかったですね」


男「同じ学校だったらよかったのにな」


女「中学は同じでしたよ。学年は違いますけど」


男「うそ!?」


女「だからあなたが高3の受験生だって知っていたんです」


女「ねぇねぇ、あの人が実力者の幽霊部員という、漫画みたいな設定の人よ。ってクラスメートが言ってたことがあります」


男「うわっ、いつだろう。思い出せない。先生のことも知らなかったし」


男「でも、そういえば休職中になってる先生がいるって噂は流れてきてたかも……」


女「うちの学校に来てからはじめて受け持ったのが私達のクラスだったそうなので、知らなくてもしょうがないです」


男「そっか。俺は年上の先輩だったのか」


女「幽霊歴でも男さんの方が先輩ですね」


男「そうだぞ。お前なんかあまちゃんだ」


/


女「幸せな夜です」


男「そうだな」


女「いろんなはなしをしましょう」


男「小難しい話でもいいの?」


女「下ネタでもいいですよ」


男「下ネタでもいいの?」


女「ちゃんと嫌がった後たたきますけどね」


男「叩いた方もいつも痛そうだけどな」


女「へへっ。硬いんですもん」


男「小難しい話だけどさ」


男「先生からも定義の話は考えても不毛だって聞いたけどさ」


男「幸せとは何か、って最近よく考えてるよ」


男「全然わからなくてさ」


男「女はなんだと思う?」


女「あなたと一緒にいられることですよ」


女「あれ、こういうのは定義とはいわないんでしたっけ。あははっ……」


女「うっ、あっ、へっ?」


女「ちょ、ちょっと男さん?」


男「…………」


女「今度は先生じゃなくて、男さん自身の腕ですね」


女「やっぱり、安心します」


/


4日後


12月31日 02:32


女「遅れましたよね。すみません」


男「丑三つ時終わったよ。幽霊なのに。遅刻」


女「まぁ今日は大晦日ですしのんびりしましょうよ」


男「まぁいつものんびりしてるけどな」


女「世間が騒ぎ出すのは22時間後のカウントダウンのときですね」


男「俺が世界で1番落ち込んでる時間だな」


女「楽しくやってくださいよ。都内のカウントダウンイベントに行って、警察官に飛び込むくらいじゃないと」


男「そうだな。俺も生まれ変わるか」


女「そうですよ。生まれ変わるという行為は生きてる間にこそ繰り返すべきなんですもの」


男「お昼になったら紫色のモヒカンだな」


女「ええー、見たかったです」


男「今は美容院開いて無いからな。残念」


女「くそぅ」


/


女「あっという間でしたね」


男「あっという間だったな」


女「カラオケも、ボーリングも、ファミレスもいくことができましたね。そして本物の卓球も。やっぱり強かったんですね」


男「人にぶつからないかドキドキしてたけどな」


女「いっそのこと人をめちゃめちゃにすり抜けて混乱させて、男さんを困らせようか迷いました」


男「まじかい」


女「男さんに迷惑をかけたかったけど、男さんに迷惑をかけたくなかったので思いとどまりました」


男「乙女心は複雑だな」


女「どの時間も楽しかったけれど。こうして、出会ったお墓にいる時間が1番落ち着きます」


/


女「花の墓にいきましょう」


男「あの草原のとこか」


女「今夜は曇り気味ですね」


男「そうだな。でもそんなに暗くない」


女「男さん。これからは、ちゃんと昼の時間を大切にしてくださいね」


男「今も大切にしてるよ」


女「この時間に私に付き合っていたのは大変だったでしょう」


男「今まで夜も昼もなかった人生だったから。昼に意味が生まれたのも女のおかげだよ」


女「そういってくれると嬉しいです。着きました」


/


女「先生の選んだお花、まだ綺麗なままですね」


女「私の好きな色、どれだかわかります?」


男「赤」


女「正解です」


女「私の好きな人知ってますか?」


男「…………」


女「顔が赤いですね。正解です」


男「俺の好きな人知ってる?」


女「私」


男「正解」


女「んふふ」


女「ねぇ、男さん」


女「忘れろなんて言われても、できないことはわかってますけど」


女「私がいなくなってからも、丑三つ時の私のお墓にすがりついて、わんわん泣いたりしないでくださいね」


男「泣くけど、ちゃんと昼に訪れるよ」


女「まぁ、それなら、私も安心です。私のせいで昼間はちゃんと生きている男さんの人生を台無しにしてたら申し訳ないですもん」


男「夜は死んでるみたいな言い方だな」


女「男さんは夜も生きてます。今だって」


男「女だって、俺といる時は生者なんだろ。ちゃんと触れられる」


女「さぁ、どうでしょう」


男「どうしたんだ、花を地面に並べて」


女「よいしょっと。おやすみなさい」ゴロン


男「寝るのか」


女「寝られませんよ。幽霊ですもの」


女「男さん。こうやってお花に囲まれて目をつむっていると、やっぱり死んでるみたいに見えません?」


男「…………」


男「もったいないな。せっかく今夜は月が綺麗なのに、目をつむってたら見れないぞ」


女「あれ、今夜は曇りでは……」


女「あの、男さん?」


女「か、顔が近いですよ?」


/


女「あの、えーと……」


男「してもいい?」


女「私は……」


女「……はい」


男「…………」


女「…………」


女「透けてしまいましたね」


男「手は触れられるのに」


女「厳しい制限ですね。生殖行為に含まれる、ということなんでしょうか」


男「じゃあおっぱいも触れないのかな」


女「気になります?」


男「……まずはキスができるようになってから」


女「段階に律儀ですね」


男「まぁ頭は撫でるけどな」ワシャワシャ


女「うふっ、くすぐったい」


/


男「もう4時10分か」


女「昨日よりも遅くいられてますね」


男「また急に消えちゃうのかな」


女「そうなってもいいように話すべきことは話し尽くしました」


男「まだ話していたいよ」


女「私もですよ」


男「…………」


女「…………」


男「前に話した菊の花の話の続きなんだけどさ」


男「菊の名前は『(キワ)まる』が語源だって言われててさ」


男「一年の最後に咲く花、という意味があるらしい」


女「ちょうど今日が一年に最後の日ですね」


男「そう。今日は菊の花の日」


女「いいですね。世の中は大晦日。私たちは、菊の花の日」


/


女「それじゃあ私もこの間の話の続きを1つ」


女「私には感覚として、この世への未練が断ち切れたらこの世から成仏できるというのはわかっていました」


女「仮に未練があったとしても、今日が期限の日ということも」


女「先生への謝罪を済ませられた私が、どうして今日まで生き延びているのか」


女「何故だと思います?」


男「…………」


男「好きな人ができたから」


女「この世に未練たらたらの、乙女心を読み取ってくれてありがとうございます」


女「何もかも成し遂げて、悔いの1つも残さずに死ぬことができたら満足なんでしょうけど」


女「この世を見限って何の執着もなくなくなるよりは、未練の1つでもあったまま消えたほうがよほど恵まれているんだなって今は思います」


女「この世に希望が残ってよかった」


女「幸せになってくださいね。ちゃんと、新しく好きな人を見つけてくださいね」


男「……できないってば」


女「叩いてでも応援してあげますからね!」


男「わっ、やめっ!」


男「…………」


男「女?」


男「なぁ、女?」


男「おい。女。返事しろよ」


男「こんなの、あんまりだよ。生きてる俺のほうが、この世に未練たらたらになっちゃうよ……」ポロポロ…





男「……女ぁあああああ!!!!!!」


/


男「泣き疲れたよ。もう朝日がのぼってるし」


男「今日も世界はなに事もなく一日が始まるんだろうな」


男「家についた。チェーン、またかかってないし」


男「……ただいま」


母「おかえりなさい」


男「うわっ、起きてたの」


男「あれ、いつもおはようって……」


母「また出かけてたんでしょ」


男「お母さん、もしかして」


母「起きてたわよ。毎日。あんたが帰ってくるまで」


男「うそ……いつもちょっとしたことで怒るくせに……」


母「勉強大変だろうけどさ。自殺だけはしないでね」


母「母さん生まれてきたことを後悔することになるから。あんまり自分を追い込まないでね」


男「しないよ。絶対しない。そんなんじゃないって」


母「朝ごはんつくるからね」


男「うーん、いいや。ちょっと寝てくる」


母「そう。おやすみなさい」


/


男「考えることがいっぱいなのに、凄く眠い」


男「本当にもう女は現れないのかな」


男「今晩とか、そうでなくてもまた来年の冬とか」


男「もう一度、会いたいよ」


男「…………」


男「携帯電話の動画、見てみようかな」


男「再生……」


男「…………」


男「おい、うそだろ」


男「女の姿が映ってない」


男「俺が一人でふざけてるみたいになってる」


男「そんな……」


/


先生「あら、こんにちは」


男「こんちには。お久しぶりです」


先生「見て。この子だけ、お花凄く豪華じゃない」


男「菊でこれだけ派手に見える墓標は他にないですね」


先生「幸せな数日間は過ごせた?」


男「幸せでした。これ以上ないくらいに」


先生「そう、よかったわね」


男「でも、だからこそ」


男「今、凄く死にたいんです……」ポロポロ…


男「女の存在が夢になっちゃったみたいで。動画からも消えてて。もう声も聞けないんだって……」


先生「そうなの…つらいわね…」


男「先生。こんなときに、思い浮かぶのって、聞き飽きたような言葉なんです」


男「こんな言葉、ずっと昔から不謹慎だろって思ってたんですけど」


男「俺、女の分まで生きます」


男「あの子が生きたかった分まで、生きます」


男「くっだらないですよ。本当。涙が、涙がとまらないですよ……」


/


今夜も君のお墓参りに来た。


菊の花と、コンビニで買った最新刊の漫画を供える。


浪人して、一生懸命勉強して、大学生になった。


人生で1番しあわせだと言われている四年間でさえ大変なことはいっぱいだったけれど。


自分のことを応援してくれる人たちと少なからず出会えた。


やがて、少年漫画を読んでいた頃の自分では想像もしなかったような、まっとうで、しかし少し退屈な仕事をするようになった。


社会の一員として、当たり前のストレスを抱えている自分を見て、笑ってしまいそうになることがある。


丑三つ時のお墓を訪れていた頃の非現実的な自分は、もう死んでしまったのかな、と。


自分を好きだと言ってくれる女性も、時々ではあるが現れた。高校時代はろくに女性と会話したことすらなかったというのに。


付き合って、楽しいな、幸せだなと感じた。


なのに、どういうわけか、心を開いてくれない、と相手の女性から悲しい目で言われてしまいいつも別れてしまうのだった。


原因については、あまりにもわかり過ぎていた。




美しい人は、やっぱりちゃんと、老いて死ななくちゃだめなんだ。


美しいまま標本のように死なれたら、脳裏にその姿が鮮明に焼き付いて、その日から時間がとまってしまう。


そのせいで、1年中、僕は、冬を生きてしまっている。


/


男「真面目に、生きてきたよ。女がびっくりするくらいに、まっとうな昼を生きてきたんだよ」


男「君と別れた日から、夜は眠る時間になった」


男「僕は生まれ変わった。人に話しかけ、話しかけられたら受け容れて、人の痛みを想像して、見返りを求めずに背中を押すような人間になった」


男「たくさんの人に囲まれるようになった。昔の自分がなりたかったような自分になれた」


男「なのに、なのに……」


男「たとえ世界が滅んでもいいから、君といたいって今でも思ってしまうんだ」


男「君のことが今でも好きなんだ……」


男「君の代わりが……この世にはいないんだ……」


男「うわぁあああんん……」





「まったく、こんな真冬の、こんな真夜中の、こんな場所でなにやってるんですか」


「あっ、もしかして」






「人様のお墓に立ちションですか?」





~fin~


最後まで読んでいただきありがとうございます。

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踏切交差点@humikiri5310

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