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まず都会に住むに当たってエリカの両親に今までの感謝の挨拶をして、職を探して住む場所も探さなければならないな。


あれ、ていうかエリカの親今どこにいるんだっけ。ここ一ヶ月くらい見てないぞ。


この前会った時に、

「ネオくん、見ないうちに身長だけは伸びたのねえ〜。もっと筋肉つけなさい」


なんて余計なお世話を言われたような気がするが。てかめったに会わなすぎて休みの少ない兄さんよりも会ってない気がするぞ。


「エリカ、お前の親今どこにいるの?」


「あ〜確か、今ヒョンリル大陸にある氷壁を取りに行くついでにそこの大陸に住むランドルスネイクとかいう蛇の皮と肉取りに行くとか行ってたような気がする。」


「ランドルスネイクって体長60mはある巨大蛇…?まじか…」


「お義父さん達まだまだ現役だねえ。」


どうりで戻らないわけだ。ヒョンリルとかここから何万キロ先なんだよ。魔法の転移使っても何十日もかかる距離だぞ。


「とりあえず魔力感知で生きてることは分かるし2人とも無事みたいだから心配ないよ。」


「そう、それなら良かった!ところでオーク狩りだけど、ここから街二つ分くらい先のマラマラ森とかどう?」


あ、その話続いてたんですね。


「俺、都会に住むから狩りできなくても…「それはダメだ!魔獣が活発化してる今、王都でも何が起こるかわからないだろう?あと僕の夢がネオンとエリカと狩りでパーティを組むことなんだから!」


「え〜、私アルとならいいけどネオンなんてザコとパーティ組みたくないよ」


そこ!俺は雑魚ではない、ただちょっと魔法ができなくて運動音痴なだけだ!やればできる子だぞ!


「俺だってやればできるんだぞ!ただやってこなかっただけだ!」


「あら、そう。じゃあ今日から始めましょうか」


にこっと黒い笑顔を浮かべるエリカ。しまった!はめられた!本当に俺ってバカ…。何回はめられればすむんだよ…。


「そうと決まればネオン、僕につかまって。エリカは転移魔法できたよね?」


ずずずっと兄さんの両足から赤黒い装甲が浮かび上がってくる。腕に捕まり、へえ…ブーツごと覆うことができるんだななんて感心しているととてつもない風圧が顔面にかかってきた。


実の兄に担がれるという恥ずかしさなんて、忘れるくらいには強い風圧だったよ。


「ごめんごめん。ネオンは慣れてなかったな」


本当普段はしっかりしてるのにこういうところは抜けてるの本当に何とかして欲しい。俺普通に意識飛ばしそうなんですけど、てかもう半分以上飛んでるんですけど。


ようやく森の入り口についたと思ったら転移で先に着いていたエリカに馬鹿にされ、精神的にも肉体的にもかなりの疲労が溜まった。


「さて、俺もうすでに疲れてるんだけど今日はもう寝てもいい?どうせ野宿の予定なんだろう?」



「ネオンって本当に昔からよく寝るよね。頭痛くならないの?」


「それがネオンだからね。でも僕もちょっと寝すぎな気がするなあ」


自分が人よりも寝すぎなのは自覚しているし、少しおかしいなとも思う。でも眠気には勝てないのだ。飯よりも寝ることを優先させてしまう。だからひょろひょろなんだとか言うな!寝る子は育つって言うだろう?


「今日は久しぶりにいろいろあったからな。すごく眠い。どうせ明日嫌がってもオークと戦うんだろ。今日はもう寝て明日に備えるのさ」


「まだ夕方5時だけどね。私とアルはその辺の川で適当に魚でもとって夕飯にするわ。ネオン、おやすみ」


そう言ってエリカと兄さんはそれぞれ転移と脚力であっという間に遠くの方に行ってしまった。


てかこんな所で寝てて魔獣に襲われないかな…。危なくなったらエリカの魔力センサーに引っかかるだろうけど、その前に殺されそう。もやしっ子の俺なんてひとひねりでオワコンだぞ。


ちょっと怖いし一応少しの魔力しか使わない防御魔法の陣でも描いておこう…。こんなんでも役には立つだろ。俺、絵心はあるんだよな。





ふー、よし寝よう。明日はきっと最悪な1日になるだろう。もう、ヤケ寝してやる!…ぐう。



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