『詩』「それには気をつけろ」
それは突然襲ってくる
もはや逃げ場などない
どのように戦おうと身構える暇もなく
突然に組み倒される
弱々しく抗うが圧倒的な言葉の勢いと
韻の強さはそれの生来のものであり
もはやかすれた微かな我が呻き声は
あっという間にかき消され心は焦土と化す
静けさが訪れてくる
よろよろと傾いた体をおこし、
天地がいつも通りに見える頃には
それはもう変異していた
静かに目を閉じていた
でも注意しなくては
いつ襲ってくるかわからないから
それは突然襲ってくる 気をつけろ