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冒険者ギルド

またもや説明会です。

冒険者ギルドの中に入ると右手には酒場、左手にはギルドとしてのカウンターが広がっていた。

昼間から酒を飲んでいる冒険者がたむろしている...ということはなく、ギルド部分も酒場も閑古鳥が鳴いていた。

それもそのはず、ハンカ村では冒険者を村人が兼業しており純粋な冒険者は滅多に来ない。

なので昼間は皆商売をしているか農作業をしているのだ。


「いらっしゃいませ!冒険者ギルドへようこそ!お久しぶりです!リグルさん!ビィさん!」


唯一受付にいた若い元気な女性がリグルたちに声をかける。十代後半だろうか。ピンクの髪は艶があり肌にはハリがある。差は低く高いカウンターのバーから頭ひとつ分生首のような状態で飛び出ている。


「依頼の受注でしょうか?発注で

しょうか?それとも料理の注文でしょうか?」

「いや今日はこの子の登録をしようと思ってね」

「了解しました!私はこのギルドで受付兼ウェイトレスをしておりますエリーと申します!どうぞよろしくお願いします!ではこちらの書類にお名前をおかきください!代筆も可能です!」


メサニカは自分の名前をすらすらと書か終わるとペンを置いた。


「メサニカさんですか!よろしくお願いします!ちなみに年齢の方も記入できますがどうしますか?」

「1538歳です」

「えっ?」

「1538歳です」

「了解しました!1538歳ですね!」


そういうとエリーは先ほどメサニカ渡した紙にすらすらと文字を書き込む。

すかさずリグルはツッコミを入れる。


「いやいや!?1538歳だよ!?ありえないじゃん!?」

「大丈夫ですよー!年齢はあくまで書いてもいいというだけであって正確でなくていいですからね!かのアダマンタイト三傑の『紅蓮』さんも1万超えてるらしいですよ?」

「マジかぁ」

「あー、俺もそんぐらいにしときゃよかったなー」


そう言ってメサニカの紙をまじまじと見るビィ。

相変わらずエリーはニコニコと笑っていた。


「それではプレートをお渡しする前に注意事項の程を説明しますね!」


その一

ギルド内での冒険者同士乱闘、私闘は禁止。万が一起こった場合は罰金やランクの降格、又はその両方が課せられる。


その二

プレートの売買や、悪用の禁止。見つけ次第衛兵に引き渡される。


その三

虚偽申請の禁止。ランク上げ目的や討伐依頼での肩代わりを禁止。見つけ次第冒険者としてのランクの降格が課せられる。


その四

ブロンズは最低でも1週間ごとに依頼を受け、貢献度を上げなければ昇格はできない。


その五

プレートの再発行は3000ルビで可能。


その六

身分証として使えるのはアイアンプレートから。




「まぁ他にも細かいことはいろいろあるんですけど主なのはこれぐらいですね!」

「なるほど、わかりました」

「では登録料として5000ルビいただきます!」

「ほい、5000ルビ」


ふとメサニカの後ろから手が出てきたかと思うとリグルがジャラジャラと鳴る袋をエリーの前に置いた。

中には銀貨5枚が入っていた。


「悪いです、リグルさん」

「いーからいーから、まだ給料ももらってないでしょ?ここはリグル先輩に任しときなさい!」

「...ありがとうございます。次の給料を持って返還させていただきます」


グッと親指を立ててはにかむリグルに無表情で礼を言うメサニカ。 


「まぁ?できるならその体で払ってもらっても...ぶへぼっ!?」

「はーい!では次は依頼書の説明ですね!」


エリーの拳によって壁際まで飛ばされたリグルを横目にメサニカは話を聞く。


「依頼には発注依頼と常備依頼の二パターンがあります!発注依頼は一般の方が依頼をするとともにギルドに報酬を預けるパターンですね。こちらは薬草の採集や探索、お手伝いがおもなものとなっております!発注依頼は失敗すると違約金を払う場合がありますのでお気をつけて。次に常備依頼ですがこちらはギルドや国から出されている依頼です!こちらは採集や魔物の討伐がメインとなっており、常に募集しています!魔物のの討伐では討伐部位というものがあり、それを持ってきてもらうと換金するというシステムになっています!」

「なるほど、どんなものがありますか?」

「ゴブリンやオークなら耳、スライムなら核、またグレートボアなど食べることのできる魔物なら毛皮や牙も含めて全て買い取ることができます!」

「ありがとうございます。それではリグル先輩帰りましょうか」


そう言って帰ろうとするメサニカ。

リグルはメイド服を掴んで必死に止めようとする。

そして今方出来上がったブロンズプレートをエリーから受け取り、渡す。


「忘れもんだ。あと今からクエスト受けてくからな。それが終わってやっと帰宅だ」

「忘れていました。ありがとうございます」


そういうと、スタスタと依頼書が貼られたボードの前に立つ。


「それで...どれがよろしいのでしょうか?」

「もうちょっと可愛げあってもよかろうに...。んーとどれにするかなっと...」

「あー!!」


二人がボードを見ているとこれまでで一番大きな声が響き渡る。


「すみません!あと一つ伝え忘れていたものがありました!」


そういうとエリーは一枚の依頼書を取り出した。


「こちら緊急依頼と言いまして、その名の通り緊急時のみ発生される依頼です!例えば魔物が繁殖時期に入り間引かなくてはならなくなったり、魔物の中にリーダー格が生まれたり、災害級生物が現れたりなど...!

他の依頼に比べて報酬や貢献度が格段に上がります!またこの依頼は全ランクが受けることができます!」


エリーはいったん息を整え再び喋りだす。


「今回の緊急依頼はゴブリンの討伐です!繁殖なのかリーダー格が生まれたのかはわかりませんが、とにかく腕にそこそこ自信があるなら今はゴブリンを狩るのがおすすめです!」


そう言い切るとエリーは一枚の依頼書を手渡す。

そこにはゴブリンの絵が描かれており、発生場所は旧迷いの森となっていた。



バーとかではジャズがかかってると嬉しいですよねー。行ったことないですが。そこでいつもの、とか言って自分だけのオリジナルを頼むんですよ。まぁ、行ったことないですが。んでちびちびと飲んでいくのが至福のひと時です。行ったことないですが。

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