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『みこがたり』  作者: 朝ノ月
幕間
70/75

第35話 川辺

ーーーーーーーーーーーーー






「…よし、こんなもんかなー?」


大型連休も終わり学校生活という日常に戻ってしばらく経ったある休日の夕方、健と一日森で遊んでからやってきたのは町の南側を流れる清良川だった。


「けーえーん!舟できたー?」


「おう!出来たぞー!」


そう言ってせーので見せ合ったのは笹の葉で作った舟で、健の作った綺麗な舟と所々破れてる私の舟を見比べて肩を落とした。


「…はあ、わたしってどうしてこうなんだろう……」


「?こうってなんだよ?美子の舟も上手いだろ?」


「そ、そうかな…?」


落ち込む私にそう言ってくれた健を見つめるとニコッと笑って頷いてくれた。その笑顔に励まされて私も笑顔を浮かべると二人で川岸に近づいた。そして、またせーのと言って作った笹の舟を川に浮かべると、二つの舟は仲良く寄り添うように流れていった。


「やったぁー!舟流れていったね!沈まなかったね!」


「な!プカプカ浮いてたな!」


ハイタッチをして成功をお祝いすると、今度は何を作ろうかと再び二人で『しぜんとあそぼう!』という本を読み始めた。


「おっ、これとかいいんじゃね?あー、でも糸がいるのか…。」


「わたしセロテープなら持ってるよ!それで作ってー…ん?」


そう話し合っている時に何処からか視線のようなものを感じて顔を上げると、川の中にツルツルな石のような物が三つ浮いていた。あんなところにあったっけ?と不思議に思って見つめていると、その三つの石が真っ直ぐこちらにやってきてザバン!と豪快な音と水飛沫を上げた。突然のことに驚いて固まっていると、その水飛沫の中から三つの影が飛び出してきて私達に襲いかかった。


「…わわっ!」


迫り来る影に動けないでいると、隣にいた健が私を抱き上げて素早くその迫り来る影を避けた。そして、すぐに私を安全なところに降ろすと刀を構えてその影達に立ち向かった。


「け、健!」


三つの影は素早くて私には見えなかったけど、健にはちゃんと見えているらしく数が不利でも弾丸のような速さでも冷静にかわしたり攻撃を繰り出したりしていた。


『…キュイ!!』


闘いの最中、そんな鳴き声が聞こえたと思ったら三つの影達は健を残して距離を取った。その時になって漸くその姿が明らかになった。


…襲いかかってきたその子達は私達と同じような背格好で、全身緑色で毛はなく、顔には短い嘴、背中には亀のような甲羅、そして頭にはツルツルのお皿のような石がのっている不思議な生き物だった。


『…おい!!ニンゲン!ナンデ抵抗するんダゾ!大人しく尻子玉(しりこだま)を寄越すんダゾ!』


「……えっ!?しゃ、喋った!?」


てっきり動物か何かだと思っていたから、突然のしっかりした人間の言葉に思わずそう返してしまった。すると、一番背の高い緑の子がフンと鼻を鳴らして胸を張った。


『ニンゲンの言葉なんてカンタンなんダゾ!バカにするなダゾ!』


「あっ、ご、ごめんなさい!」


もっとも?なお叱りの言葉に慌てて謝ると、今度はワンピースのような草の服を着た子が嘴を開いた。


『アヤマルなら尻子玉を大人しく寄越すノヨ!キレイな尻子玉じゃないと許さないノヨ!』


「何だよ、その尻子玉って。んなもん持ってるか?美子。」


「う、ううん。持ってないと思うけど…。」


見たことも聞いたこともない尻子玉とやらに首を横に振ると不服そうに嘴を尖らせて地団駄を踏んだ。


『ウソだモン!ウソだモン!!父ちゃんがニンゲンは絶対持ってるって言ってたんだモン!!』


「そ、そう言われても……尻子玉ってどういう物なの?」


そもそも尻子玉が何なのか分からないとあげられないのでそう尋ねると、その子達は何故か目を丸くして顔を見合わせ首を傾げた。


「……え?知らないの?」


『知らないんダゾ。見たこともないんダゾ。』


『でもでも、ニンゲンは絶対持ってるとってもキレイな物って言ってたノヨ!』


『そうだモン!父ちゃんはウソつかないんだモン!』


「う、うーん…」


「ほっほっほっ、何やら楽しそうじゃな。」


どうしたものかと頭を悩ませていると土手の方からそんな愉快そうな声が聞こえてきた。見上げるとそこには健のおじいちゃんがニコニコ笑顔を浮かべて立っていた。


「じいちゃん!何しに来たんだよ!」


「迎えに来たんじゃよ。それにしても、珍しいお客様と遊んどるのぉ。」


「珍しいお客様…?」


そう言うとおじいちゃんはゆっくり土手を下って三人の緑の子達を見下ろした。


「…ふむ、やはり河童の子じゃな。」


「かっぱ?」


お寿司の時に聞いたことあるなぁと思いながらそう繰り返すと、おじいちゃんは頷いて髭を触った。


「川や池などに住む妖怪とも、はたまた零落した水神とも言われている存在じゃ。緑の体に頭の上のお皿が特徴的じゃな。」


『オラ達は妖怪じゃないんダゾ!水神様に仕える立派なシンシなんダゾ!』


「しんしって何だ?」


「ふむ、神の使いというわけじゃな。それは失礼した。」


『そうなノヨ!だからキレイな尻子玉を寄越すノヨ!』


相変わらず分からないことを繰り返す河童の子達に思わずおじいちゃんを見上げるとおじいちゃんはほっほっと軽やかに笑った。


「尻子玉かのぉ、それは難しい相談じゃなぁ。何せそれがなくなると抜け殻のようになってしまうんじゃからな。」


「ぬ、抜け殻!?そ、それはあげられないよ!!」


そんなに大事なものは流石にあげられないのですかさずそう言った途端、河童の子達は口を大きく開けて頬に手を置いた。


『な、何でなんダゾ!くれないと困るんダゾ!』


『そ、そうなノヨ!尻子玉がないと怒られちゃうノヨ!』


『うわぁ〜ん!怒られたくないんだモン!!』


一番小さな河童の子がそう言って泣き出すと、他の二人も釣られたように大声で泣き始めてしまった。


「え、えっと、その、あの…!」


「それなら“相撲”で決めてはどうかの?」


泣かせてしまってどうしようと焦っているとおじいちゃんがそんな提案をした。すると、それを聞いた河童の子達はピタッと泣くのをやめてまん丸な瞳を輝かせた。


『おお!それがいいんダゾ!』


『そうするノヨ!』


『そうするんだモン!』


はしゃいだようにそう言うと河童の子達はせっせと少し大きめの石を拾っては円を描くようにして置いていった。


「あ、あの、おじいちゃん。すもうって何?」


「おや、相撲を知らなかったのかね。それは余計なことを言ってしもうたのぉ。」


私の質問に少し申し訳なさそうな表情を浮かべたおじいちゃんが口を開いた時、河童の子達が盛大な拍手をした。


『“ドヒョウ”ができたんダゾー!めでたいんダゾー!』


『水神様にカンシャするノヨー!』


『バンザイだモーン!』


そう言って出来上がった“どひょう”の周りを万歳しながら3回回ると、河童の子達はキリッとした表情を浮かべて私達を指差した。


『さあ!ドヒョウに上がるんダゾ!そして尻子玉を寄越すんダゾ!』


「ちょ、ちょっと待って!わたし、“すもう”のルール知らないよ!」


必死に首を振りながら慌ててそう言う私の肩にふと手が置かれて振り返ると、そこには自信たっぷりの表情を浮かべた健がいた。


「け、健…?」


「任せろ、オレがやる。相撲なら知ってるからな。」


そう言って私の肩をトントンと叩いて土俵へ歩いていく健の後ろ姿は何だか楽しそうだった。だから頷いて少し大きめの石に座ると土俵の上に立つ健と一番背の高い河童の子を見守った。


「どれどれ、ではわしが行司を務めよう。両者、用意はいいかの?」


「おう、いいぜ。」


『オラもいいんダゾ!』


『にいちゃーん!頑張るノヨー!』


『頑張るんだモン!』


「けーん!頑張れー!」


相手に負けないように大きな声で応援すると健は嬉しそうに私を見て「任せろ!」と応えてくれた。


「それでは両者見合って…」


おじいちゃんがそう言うと健と河童の子は前屈みの低い姿勢になって地面に両方の拳をついた。


「はっけよーい…のこった!」


その掛け声が上がった瞬間だった。健は低くした体勢から伸び上がって軽く指を曲げた手を真っ直ぐ空に向かって突き上げた。その手は突進していた河童の子の顎にめり込むように当たると、そのままその小さな体を川まで吹き飛ばしてしまった。



(…へぇ〜、すもうって殴り合うことを言うのか…ちょっと怖いなぁ…)


『ちょ、ちょっと待つノヨ!!』


相撲というものについてそんなことを考えていると土俵の側で応援していた河童の子達が慌てて立ち上がった。


『スモウで殴るのは反則なノヨ!だから失格なノヨ!』


『そ、そうだモン!危ないんだモン!』


「?張り手はいいんだろ?ちゃんと手のひらで叩いたぞ?」


「えっ、そうなの?殴ってるように見えたけど…。」


やいやいと反則だの反則じゃないだのを繰り返していると困ったような表情を浮かべていたおじいちゃんが髭を撫でた。


「うーむ…今のは掌底打(しょうていう)ちじゃなぁ。確かに拳による殴打は禁じ手じゃが掌底打ちについてはそのような規則はなかったはずじゃ。よって、勝者は健じゃな。」


『『ええええーー!!?!』』


「よっしゃあ!」


おじいちゃんの言葉に絶望の声を上げた河童の子達とは対照的に歓喜の声を上げた健はルンルンと足取り軽やかに土俵を降りると私の元に帰ってきて手を繋いだ。


「そんじゃあオレらは帰るから、尻子玉とやらは諦めろよな。」


『ま、待つノヨ!そのコはまだスモウをしてないノヨ!』


荷物を持って帰ろうとする私達に慌てた声で紡がれた言葉に振り返ると、自信満々の表情を浮かべた河童の子が私に指を差しながら立っていた。


「美子は相撲知らねーって言ってんだろ?それに、オレが勝ったんだからやる意味ねーだろ。」


『そんなの知らないノヨ!アタイだってスモウはいつも見てるだけなノヨ!だからアンタもやるノヨ!』


「何でそんなあぶねーことを美子がー…」


ダメだと言おうとする健の手をクイっと引っ張ると、健は顔だけ軽く振り向いた。


「え、えっと…そう言うことならやってみてもいいかも…?」


「はあ?!何でだよ!ケガでもしたらどーすんだよ!」


「だ、大丈夫だよ!殴ったりはできないけど、頑張ってみるから!」


「だったらオレがやる!美子は見てー…」


『決まりなノヨ!!』


そこまでよ!とでも言わんばかりの大声が響き渡って思わず口を閉じると河童の子がふっふっふっと怪しく笑った。


『言ったノヨ!そしたらスモウをとるノヨ!』


「だから!美子はやらねーって」


『うるさいノヨ!!オンナノコがやるって言ったノヨ!オトコノコは黙ってるノヨ!』


独特な威圧感にあの健も負けたのか、私と同じようにグッと口を噤んでしまった。それに満足したように鼻を鳴らすとトコトコと土俵の前へ歩いていった。


『さあ!そこのコ!ドヒョウに上がるノヨ!』


まるで舞台の上でお芝居しているかのような少し大袈裟な仕草でそう言うと、華麗にビシッと私を指差した。


「あ、あの…すもうって叩いたりするの?」


『何言ってるノヨ!ポカポカ!って叩いたりドカッ!って殴ったりするのは反則なノヨ!』


「あっ、そうなんだ!」


危ないことじゃないと知って胸を撫で下ろしていると、川辺の石に腰を下ろしていたおじいちゃんが笑った。


「ほっほっほっ、健の真似をしてはならんぞ。あれはほぼ反則技じゃ。するなら相手を押し出すか土俵に尻や手など体の一部をつかせるとよい。」


「押し出すか体を土俵につかせる…それってどうすればいいの?」


『カンタンなノヨ!相手のまわしを掴んで押したり引いたりすればいいノヨ!』


「まわし…?」


体のどの部分のことだろうと手から足先までを見ていると、おじいちゃんは愉快そうに笑った。


「ほっほっ、まわしは相撲取りが腰に巻く物じゃよ。今は着けとらんから腰辺りを掴んで闘うと良い。」


「腰辺りか…よ、よぉしっ!」


そう言われて河童の子のお腹辺りを見つめて頭の中で自分なりの相撲というものを想像すると意気込んで相手を見つめた。


『良い表情なノヨ!さあ、やるノヨ!』


「う、うん!」


「…しかしまぁ、河童は巨大な岩すら容易く持ち上げられる程の力持ちじゃからなぁ。真っ当にやっても勝てんじゃろうなぁ。」


勢いよく頷いた直後に聞こえてきたおじいちゃんの言葉に一瞬理解が追いつかなかった。


「……えっ!?」


そしてようやく理解できた頃には河童の子は土俵の上にいて、さあ早くと言いたげな目を私に向けていた。


「え、えっと…」


『何してるノヨ!早くドヒョウに上がるノヨ!』


その迫力にもう断るなんてできなくて、恐る恐る石の輪を跨いで土俵に上がった。


(…女の子だったら腕相撲で勝てる自信はあるけど、さすがに岩は持てないし…ど、どうしよう…)


「“礼に始まり礼に終わる”」


負けて抜け殻になってしまうかもしれないという恐怖に焦りを隠せずにいると、土俵の外で私達を見つめていたおじいちゃんが落ち着いた口調でそう言った。それに思わず見上げると、おじいちゃんは優しく微笑んだ。


「武道で重んじられている精神じゃよ。たとえ刃を交える相手だろうとも相手を尊重し、敬意を示すことを忘れてはならん。それに……勝利の女神は礼儀正しい者が好きなんじゃ。ほっほっほっ。」


「礼儀正しい者…?」


おどけた調子で笑ったおじいちゃんを見つめては、その“礼に始まり礼に終わる”という言葉を何度も頭の中で繰り返した。だけど、何度繰り返しても何を伝えたいのか全く分からなくて、とにかく言葉の通りにしてみようと思った。


「え、えっと…はじめまして、天地美子です。よろしくお願いします!」


ついさっき会ったばかりだから、まずは自己紹介をしなくちゃと思って名前を言ってから勢いよく頭を下げた。


『アラ!こちらこそヨロシクなノヨ!』


それが嬉しかったのか、河童の子は明るい声でそう言うと真似するように頭を下げた。次の瞬間、勢いよく下げられた頭の上にあるお皿からだばーっと綺麗な水が流れ落ちると、河童の子はキュー…っと空気の抜けたような声を出して倒れてしまった。


「…えっ?」


『『わぁぁぁあぁあ!?!』』


驚いて見つめているとそばにいた一番小さな河童の子と痛々しく顎を張らせた河童の子が大声を上げながら走ってきた。そして、倒れた子を抱え上げると一目散に川へ入っていった。


「すげーな!美子!闘わなくても勝ったな!」


一体何事かと消えていった川を見つめていると、興奮気味の健が走り寄ってきては私に抱きついた。


「…えっ、今のって勝ったの?」


「おう!土俵に上がって美子より先に倒れたからな!美子の勝ちだ!」


「そうなん『ちょっと待つんダゾォォ!!』


健の言葉に納得しかけた時、川の方から呼び止める声が聞こえてきて振り返ると、そこにはずぶ濡れになった河童の子達が睨むような目でこちらを見つめながら立っていた。


「何だよ、まだ用があんのか?」


『あるに決まってるんダゾ!オラ達の弱点を突くなんてズルいんダゾ!反則なんダゾ!』


『そ、そうだモン!お皿が乾くと弱くなるって知ってたんだモン!ズルいんだモン!』


「えっ?そうだったの?」


初めて知った弱点に目を丸くすると、ムキっー!っと分かりやすく腹を立てた様子で手足をばたつかせ始めた。


『ウソをつくなダゾ!お前達、普通のニンゲンじゃないんダゾ!変な力を持ってるんダゾ!だから知ってるはずなんダゾ!』


「へ、変な力……確かにそうかもしれないけど、でも知らなかったのは本当だよ。」


『じゃ、じゃあ行司と繋がってるんだモン!さっきレイがどうのこうのって話してたんだモン!』


「そりゃオレのじいちゃんだから繋がってるに決まってんだろ。それに、弱点については何も言ってなかったじゃねーか。」


「ほっほっほっ、その通りじゃな。」


おじいちゃんがそう笑って見つめると、一番小さい河童の子はキュゥッ!と悲鳴のような声を上げて顎を張らせた子の背中に隠れた。


『っ…!お、おい!ニンゲン!よく見るんダゾ!お前達に騙されて弱りきったこいつの姿を!カワイソウだとは思わないんダゾ!?』


『キュゥ…』


顎が痛そうな子が指を差すと、その子はまるで風に煽られたかのようにクルクルっと回って力なく地面に倒れ込んだ。そしてそのずぶ濡れになった河童の子をよく見ると顔は青白く、頬をさっきよりも少し痩せこけているように見えた。


「そ、それは申し訳なく思うけど…」


『そうダゾ!?ならお詫びに尻子玉を寄越すんダゾ!』


「何でそうなるんだよ。相撲で決めるって約束しただろ。」


再び尻子玉をねだる河童の子に健は溜息を吐くと、私を自分の背に隠して刀の柄に手を置いた。それを見た河童の子達は望むところだとでもいいたげに構えて睨み合った。


「まあまあ、落ち着きなさい。」


一触即発の場面に響いたのは不釣り合いなほど穏やかなおじいちゃんの声で、見上げるとやっぱりニコニコ笑顔を浮かべていた。


「負けて悔しい気持ちは分かる。そして、尻子玉を諦められぬ事情があることも知っておる。じゃがなぁ、一度勝負で決めると言った以上は勝った二人から尻子玉を取ろうとするのは些か横柄ではないかのぉ?況してや神使という立場であるのなら尚更に。」


『ウッ…!!』


おじいちゃんの言葉に図星を突かれたかのような声を上げた河童の子達は、ダラダラと汗を流して顔を見合わせた。




『……お…』


「えっ?」


『覚えてるんダゾォォオ!!』

『覚えてるノヨォォオ!!』

『覚えてるんだモォォオン!!』


声を合わせて同じ言葉を叫んだ三人は素早く背を向けると再び一目散に川へと走り、ぽちゃん!と音を立てて消えてしまった。


…残された私達は穏やかに流れる川の音を聞きながら、石の土俵を残した川辺で夕焼け色の川面をただ眺めていたのだった。






続く…

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