第1話 優しさ
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「…あ〜め〜つ〜ち、み〜こっと!」
静かな自分の部屋で自分の名前を読み上げながら書き終えると、筆を筆置きに置いてそれを窓から差し込む光に透かして見た。
「よしっ!お習字終わったぁー!疲れたぁー!」
そう言って机にその紙を置いてから書き損じた紙が散らばる畳に寝転んだ。私しかいない部屋だから、もちろん労ってくれる人なんかいなくて返ってくるのは静寂だけだった。その静けさに溜息を一つ吐いてから思いっきり伸びをすると、私の下敷きになっていた紙がクシャッと小さな音を立てた。その軽やかで心地の良い音が、まるで「頑張ったね」と慰めてくれているかのように聞こえて思わず笑ってしまった。
「…うん、頑張ったよね!よし!準備しなくちゃ!」
その小さな慰めに元気を取り戻して勢いよく起き上がると、畳の上に散らばる紙を集めてゴミ箱の横に置き、たった今書き終えた紙を机の横に積んでいた紙の山の上に重ねて持ち上げた。そして、障子を開けて廊下を走り、目当ての人物を探し回った。だけど、居間や客間、書斎にもその人はいなくて、最後に辿り着いた炊事場でようやく見つけることができた。
「先生!」
お茶の用意をしていたその背中に声を掛けると、その人ーー神楽を教えてくれた分家の奥様がゆっくりと振り返った。
「…美子様、何度も申し上げておりますが、廊下を走ってはいけません。」
「え、あっ、ご、ごめんなさい。今度から気を付けます…。」
早く渡したくて無意識のうちに走っていたことに気が付き、少し驚きながら謝った。それから気を取り直して先生に紙の束を差し出した。
「お習字終わりました!お手本通りに丁寧に書きました!添削お願いします!」
いつも私のお勉強を見てくれるのはお父様だったけど、お父様が教えてくれるのは神社に関することだけで、習字や礼儀作法はいつも先生が教えてくれていた。そして今日は仮名や簡単な漢字の練習に加えて自分の名前を書く練習をしていたのだった。
「…はい、確かに受け取りました。お疲れ様でございます、美子様。」
「あの、お習字終わったので今日はもう遊びに行ってもいいですか?」
紙の束を受け取った先生にすかさずそう尋ねると、先生はゆっくり頷いた。
「はい、応龍様からもそのように仰せつかっておりますのでよろしいかと。」
想定通りの答えに思わず笑みが溢れた。と言うのも、先生はお家の夕ご飯を作りに帰らなくてはいけないため、お父様のように夕ご飯の時までみっちりとお勉強をさせられることはないとつい最近お兄様に教えて貰い、早くお勉強を終えればたくさん遊べるのでは…?と思い至り、今日実行してみたという訳なのであった。
「ありがとうございます!本日はお勉強を教えてくださりありがとうございました、先生!」
それでは失礼します!と挨拶をして炊事場を出ようとした時に、先生が「お待ちください。」と言ってそれを制した。
「遊びに行かれる前にお茶とお菓子をお召し上がりください。お疲れでしょう。」
そう言われて炊事場の時計を見上げると、確かに時計の針がいつもおやつを食べる時刻を指し示していた。だけど、早く遊びに行きたい気持ちが勝って首を横に振った。
「いえ!お腹が空いていないのでお菓子もお茶もいらないです!それじゃあ、行ってきます!」
そう断ってからもう一度失礼します!と頭を下げて炊事場の敷居を跨いだ。後ろから先生が名前を呼んでいたけど、振り返る事なく真っ直ぐ玄関へと走って行った。
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「…わぁ、今日は人でいっぱいだなぁ…。」
家を出て向かったのは待ち合わせをする神ヶ森ではなく、健の家がある青龍神社の道場だった。そして、その道場の扉に隠れるようにしながら中を覗き込むと、いつもは閑散としている道場が道着や運動着を身に纏った人々で埋め尽くされていた。
(…スポーツの秋だから、期間限定で剣術教室を開いてるんだよね。いいなぁ、なんだか楽しそう。)
青龍神社では毎年の秋に一般の人にも剣術に触れてもらおうとこの道場で剣術教室を開いているらしく、あの【青龍】から直々に指南してもらえる貴重な機会なだけに毎年ものすごい応募数で大盛況だと聞いていた。
(私もお習字より剣術のお勉強がしたいって言ったのに、皆に危ないからって止められたんだよね…あんな小っちゃい子も参加してるのになぁ…)
お父さんと一緒に刀を振る女の子を見つめながら溜息を吐くと、誰かに名前を呼ばれた。声のした方を見ると、そこには健のおじいちゃんが立っていて朗らかな笑顔を私に向けていた。
「おじいちゃん!こんにちは!」
「ほっほっ、こんにちは、美子ちゃん。態々こんなところまで来てくれたのかね、有難いのぉ。」
元気よく挨拶をするとおじいちゃんも柔らかな笑顔と共に挨拶を返してくれた。それが嬉しくて更に言葉を続けた。
「おじいちゃん、今日はもう立ち切りってやつ終わっちゃったんですか?この前の、とってもかっこよかったです!」
この剣術教室の師範として、初日におじいちゃんが健や青龍殿を含めた十数人を相手に行った立ち切りという稽古のことを思い出して思ったことを素直に伝えると、おじいちゃんは少し目を見開いて長いお髭を撫でた。
「おや、見ておったのかね。いやいや、あれは【青龍】の宣伝のようなものなんじゃ。だから毎日はせんのよ。それに、毎日あんなことばかりしておったらこんな老いぼれはすぐに灰になってしまうわい。」
ほっほっと軽やかに笑うしわしわのお顔に、私は首を傾げた。
「そうなんですか?でも、おじいちゃんは息も切らさずに皆を倒しちゃったから、毎日立ち切りのお稽古をしても灰にはならないと思います。だっておじいちゃん、とっても強かったですもん。」
おじいちゃん達がやっていた立ち切りは秀の道場破りのように闘う相手を叩きのめすものではなく、背中やお尻が床に着いたら負けというもので、おじいちゃんは向かってくる人達をいとも簡単に木刀で倒していたから疲れ果てて灰になるなんて有り得ないと思った。だけど、おじいちゃんは首をゆっくり横に振った。
「あれはなぁ、相手が未熟ゆえの勝利でなぁ、わしが特段強いわけではなくてなぁ…。流石に毎日という時間と量で攻められると敵わんのよ。しかしまあ、春暁…現当主も健も、武神に仕える者としてはまだまだという具合かのぉ。」
そう言ったおじいちゃんは徐に私から目線を外して遠くを眺めた。その目に誘われるまま振り返ると、そこには珍しく汗だらけで息を切らした健が膝に手を突いて立っていた。
「け、健っ!?ど、どうしたの?!」
「はぁ、はぁ…あっ、み、美子か…いやっ、昨日、夜の稽古で、じいちゃんに負けたからっ…その罰で、走ってた…。」
荒くなった呼吸の間にそう説明した健に駆け寄ると、後ろからおじいちゃんの溜息が聞こえてきた。
「なんじゃ、だらしないのぉ。たかだが軽トラックを引いて町内を百周走って来るくらいで息を切らせおって。」
「軽トラック!?」
その言葉に弾かれるようにおじいちゃんの方を振り向くと、さっきまでと同じく柔らかな笑顔を向けて口を開いた。
「ほっほっ、交通ルールはきちんと守ったかのぉ?車は左車線を走るんじゃぞ?赤は止まれ、青は進めじゃぞ?横断歩道は歩行者優先じゃぞ?」
「…うっせぇなぁ、言われなくてもちゃんと守ったつーの。てか!荷台に箪笥なんか積んでんじゃねーよ!何回か落としそうになって危なかったんだかんな!!」
笑顔のおじいちゃんといつの間にか呼吸を整えた健のやり取りを聞いていると、軽トラックを引いて走ることに驚いている自分が変なのか…?と錯覚しそうになった。
「ほっほっ、おまけってやつじゃな。さて、本当ならもう少し罰を与えたいところじゃが、美子ちゃんが態々お迎えに来てくれたとなれば話は別じゃな。健、今日はもう良いぞ。」
「えっ!?いいのか!じいちゃん!!」
健の問い掛けにこっくりと頷くおじいちゃんに、健は「よっしゃぁ!!」と拳を高々と突き上げた。その姿を見ていると、お習字を早く終わらせて良かったなという思いが大きくなった。
「そんじゃあ美子!オレすぐに着替えてくるから待っててな!」
「うん!待って」
ぐぅぅ〜
…どうしてこうも聞こえやすい音なのかと恨みながら頬を赤く染めてお腹を隠すと、正面に立っていた健が目をパチクリさせてから口を開いた。
「美子、おやつ食ってねーのか?」
「う、うん。早く遊びたくて食べてない…。」
恥ずかしさで俯きながらそう答えると、道場の扉のところに立っていたおじいちゃんが頭をポンポンと優しく撫でてくれた。
「ほっほっほ。腹が鳴るのは元気な証拠じゃ。恥じることでもあるまい。しかし、おやつを食べぬのは一大事よのぉ。」
そう言うと、おじいちゃんは懐から小さなお財布を取り出して健に渡した。
「健、よくお使いに行く商店街があるじゃろ?その商店街にわしが贔屓にしておる甘味処があるんじゃ。そこで美子ちゃんとおやつを食べてきなさい。」
その光景に、私のお腹のためにお金を出してもらうなんてお父様に知られたら怒られるどころじゃないと思って慌てておじいちゃんの手を掴んだ。
「お、おじいちゃん!わたしのお腹なら大丈夫です!だから気にしないでください!」
「…それはわしの台詞じゃな。おやつくらいで子供が変な遠慮をせんで良い。それに、可愛い孫達に美味しいものをたくさん食べさせるのがジジイの甲斐性というものじゃよ。」
「で、でも…」
優しい笑顔と言葉は嬉しかったけど、どうしても申し訳なさが消えなくて言い淀んでしまう。すると、おじいちゃんが「ふむ…」と言ってから手を打った。
「おお、それなら、この老いぼれの晩酌の肴としてその店の甘味を買って来てくれんかのぉ?その使いのお駄賃として甘味を奢らせて欲しいのじゃが、如何だろうか、美子ちゃん。」
「…お使い…?」
私がそう繰り返すとおじいちゃんは「ああ」と言って頷いた。確かに私もお手伝いのお駄賃としてお菓子を貰ったことがあったから、それならお父様も許してくれるかも…と思って俯きながらも小さく頷いた。
「そうかそうか、それは有難い。最近食べておらんので口恋しいと思っておったんじゃが、お使いしてくれるとは本当に有難い。では健、早う着替えて美子ちゃんと行って来なさい。カラスが帰れと鳴いてしまうぞ。」
「おう!そんじゃあ美子!ちょっと待っててな!」
そう言うと、健は目にも止まらぬ速さで境内を駆け抜けて行った。そして、二人きりになって改めておじいちゃんを見上げると、やっぱり優しい笑顔で私を見つめていた。その笑顔から、私は逃げるように俯いた。
「…あの、おじいちゃん。」
「やっぱりおはぎが良いかのぉ。」
ごめんなさいと謝ろうとする私の言葉に重ねられたのはそんな言葉だった。何のことだか理解できなくておじいちゃんを見つめていると、おじいちゃんの表情が真剣なものになった。
「豆大福か羊羹、いやいや饅頭も捨てがたい…あの店は何でも旨いからのぉ、酒のあてを選ぶのも一苦労じゃなぁ。」
そう言って大きな溜息を吐いたおじいちゃんは、顎の髭を触りながら再び口を開いた。
「わしは剣術教室で行けんからのぉ、誰かが代わりに味見をしてくれると助かるんじゃが…。」
すると、おじいちゃんは私をチラリと見ては片目を瞑って小さく微笑んだ。その片目の瞬きに、それまでの行動が私の罪悪感を無くさせるためのお芝居だと解って胸が熱くなった。
「…あの、おじいちゃん。わたし、美味しいの、選んでくるね。」
その気遣いが嬉しくて思わずありがとうと言いたくなったけど、折角のお芝居を台無しにしたくはなくて、おじいちゃんが待ち望んでいる答えを返した。
「おお!そうかそうか!美子ちゃんが選んでくれるなら安心じゃわい。健だけでは頼りないからのぉ。」
そう言ってまた頭をぽんぽんと優しく撫でてくれる。その手の温かさが、おじいちゃんの温かい心そのものみたいに思えて、私も自然と笑顔になっていた。
「美子!お待たせっ!!」
「ううん、全然待ってないよ!」
宣言通りすぐに戻ってきた健にそう答えると、おじいちゃんが「健。」と名前を呼んだ。
「忘れ物じゃよ。美子ちゃんとおる時は特に用心しなさい。」
そう言ったおじいちゃんは健の腰に腰紐のような布を巻いてそこに鍔の付いた木刀を差し込んだ。
「ありがとな、じいちゃん!そんじゃあ行ってくる!」
「行ってきます!」
二人で元気良く挨拶をしてからどちらからともなく手を繋いで走り出した。建物の角を曲がる時、一瞬だけ振り向くと道場の前で手をひらひらと振っているおじいちゃんが目に入って、私もそれに応えようと笑顔を返してその場を後にしたのだった。
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「…んー、商店街に着いたは良いけど、そういや詳しい場所聞いてなかったな。」
「そうだね…大事なこと忘れてたね。」
辿り着いた商店街の入り口でそんな会話をした私達は、難しい顔をしながらどうしようかと頭を悩ませていた。
「とりあえず、お菓子の店に片っ端から行ってじいちゃんが贔屓にしてるか聞いてみよーぜ。」
「うん、そうしよっか。」
大変そうだしお店の迷惑にならないか心配だったけど、戻る以外にそれしか方法が思い浮かばなかったのでそう答えた。そして、甘味処を探しつつ商店街を歩いていると、前から歩いて来る杖を突いたおばあさんが何もない所で急に転んだ。
「大変!健行こう!」
「おう!」
驚きながらも急いでそのおばあさんに駆け寄ると、おばあさんは茫然と地面を眺めていた。
「おばあさん、大丈夫ですか?」
「……あ、え、ええ。ごめんなさいね、迷惑よね…。」
私の声に驚いたのか、体をビクッと震わせてからそう謝ったおばあさんは落としてしまった買い物袋を拾って急ぐように転がった野菜や果物を拾い始めた。
「あ、お手伝いします!」
それに倣うように私と健も道に落ちた食材を拾っていると、通りを歩いていた他の人達も手伝ってくれた。
(あれで最後かな?よしっ!)
皆が手伝ってくれたこともあって、思っていたよりも早く終わりそうだと考えながら最後の一個を拾おうと落ちているオレンジに手を伸ばした時だった。まるで邪魔なゴミでも払うかのようにそのオレンジを蹴っ飛ばす足が目の前を通って行った。それに驚いて見上げると、そこには意地悪そうに笑う学生服の人達が立っていた。
「…うーわ、道に転んで果物ばら撒くとかマンガかよー。」
「なになに、寂しいから自作自演?カワイソーなババアでウケるんだけど。」
「てかこんな人が通る所でやんなよなー、邪魔だし迷惑だし、マジで害悪。」
おばあさんにも聞こえるようにわざと大声で言いながら嘲笑して通り過ぎるその人達に、おばあさんは恥ずかしそうに俯いてしまった。周りの人達も有り得ないと顔を歪めて批難の言葉を囁き合ってはいたけど、誰も本人達に直接言おうとはしなかった。
「…あ、あのっ「待てよ。」
引き止めておばあさんに謝ってもらおうとした時、誰かの凛とした声が響いた。その声が聞こえてきた方を見ると、学生服の人達を睨むようにして立つ健がそこにいた。
「オマエら、ばあちゃんに謝れよ。許してもらえるまで何度でも、頭下げて謝れよ。」
そう言う健は、いつもの明るさなんて微塵も感じさせない恐ろしさを纏っていて、見ているだけで震えてしまいそうになった。だけど、学生服の人達はそれに怖気付くことなく笑った。
「…はあ?何だって?謝れ?バッカじゃねーの?思ったこと言って何がわりぃんだよ。発言の自由をシンガイしないでくださぁーい。」
「オマエらこそバカだろ。発言の自由って理由なら人を傷付ける言葉も言っていいのかよ。よくねーだろ。ガキのオレでも分かるぞ、そんなこと。」
珍しい健の攻撃的な言葉に、その怒りが伝わってきた。そして、すぐに木刀を取らないというその選択に、健の成長のようなものを感じて一人静かに胸を熱くした。
「てか、食い物蹴ってんじゃねーよ、稲荷様に祟られんぞ。まあそうなっても知らねーし、オマエらの方が迷惑だって自覚できる良い機会かもな。」
「…っ、このガキっ!!」
語気を強めてそう畳み掛ける健に、学生服の人達は堪忍袋の緒が切れたのか、青筋を立てながら一人が健に掴みかかろうとした。だけど健はその手を素早く避けてから姿勢を低くして目にも止まらぬ速さでその人の両脛を木刀で殴った。
「うぐっ!!?」
濁った悲鳴を上げながら倒れ込むその人を見ていた人達は、一瞬の出来事に何が起こったか分からないと言った顔をしてどよめいていた。
「…木刀を持ってるってことはあの子、【青龍】の子なんじゃ…」
そのどよめきの中から誰かがそう呟くや否や、学生服の人達は血相を変えて慌てて倒れている仲間を連れ、逃げるように走って行った。
「…ふん、弱ぇ奴は逃げ足が早ぇってマジなんだな。」
健がそう言って木刀を腰に納めた瞬間、拍手の雨が降り注いだ。
「素晴らしいね、君!感動したよ!」
「かっこよかったし、とてもスッキリしたわ!ありがとう!」
そう称賛しながら健に握手を求める人達に、健は驚きつつ「…どうも。」と照れたように返事をしながら一人一人と握手をしていった。私も駆け寄ろうかと思ったけど、それよりもおばあさんが気になって転がる最後のオレンジを拾っておばあさんに駆け寄った。
「おばあさん、もう怖くないですよ。悪い奴は、優しくて勇敢な龍がやっつけてくれましたから!」
笑顔でそう伝えながらオレンジを渡すと、俯いていたおばあさんが顔を上げた。そして、渡されたオレンジを見つめては顔の前で拝むように両手で包んだ。
「…ええ、ええ…ありがとう…ありがとう……。」
感謝の言葉を繰り返すおばあさんの肩は微かに震えていた。その震えが、どれほど怖くて恥ずかしかったのかを物語っていて、私は大丈夫だよという意味を込めてその肩をぽんぽんと優しく撫でた。拍手と歓声に包まれた商店街の中で、私は震えが止まるまでずっと、その小さな肩を小さな手で撫で続けていたのだった。
続く…




