講義
……我々の世界はただそこにあるだけです。そして、その世界のあり方の裏側にある本質を抽出し、数学という言語で記述する営み、物理学。もともとは自然哲学が源流にあり、天文学や占星術、錬金術や呪術などといった数多の人々の試みが混ざりあってきたものになりますりさらに神秘的な宗教観も取り入れ、ごった煮のような状態だったこの学問はいつから「キレイ」になったのでしょうか。
おそらく、転換点はガリレオ・ガリレイの時代でしょう。その頃から現象に対する実験データを基にして、起きた現象の裏側にある法則を見つけようとする手法が出始めました。例えば、振り子の等時性というものがあります。それは振り子の往復する周期がヒモの長さにしか依らないというものです。彼は、ここは想像でしかないのですが、ヒモに垂らす重りの重さを長さは一定したままで変更して周期を測ったり、逆に重りの重さを一定にしたままヒモの長さを変えて測定しましたり結果はさっき言ったとおりですり
物理学はさらに発展していきます。
著しい進化を遂げたのは、1600年代、アイザック・ニュートンの時代です。彼の偉業は皆さんご存知のとおり、物体の運動についてたった1つの式で表してしまったことです。もちろん実験をたくさん行なって、その本質を抜き出したものになります。
それは、力を与えると動く、重いと動きづらい。コレを数式で書くと…
a=F/m
となります。非常に簡潔にかけますね。aは加速度、Fは力、mは質量と呼ばれる了解です。
加速度とは速度の時間変化率を表したものです。そして速度は位置の時間変化率です。物体の運動は時々刻々と変化するので、一瞬一瞬の位置の変化を考えることが必要になりました。ニュートンさんはそこで新しい数学、微積分を発明しました。同時期にライプニッツさんという人も微積分を考えていたので2人は仲がよろしくなかったそうですが。
さて、本質を抜き出すこの営みの真の威力は「予言」です。
火星の運動は地球から見た時に、進んでいる道を戻っているように逆行することがあります。これ自体はよく知られていたのですが、定性的な説明は当時ありませんでした。ケプラー、ティコの観測で軌道が楕円というとこまでは分かったのですけどね。万有引力を説明しなくてはいけませんが、いったん置いておきましょう。万有引力が働いていると仮定すると楕円軌道になるということが数学的に証明できてしまったのです。
いったん最初の位置と速度が分かってしまえば、いつでも火星がどの時刻にどの場所にいるのか完全に予測できてしまったのです。
では、来週はこれらの数学的操作や現象について講義しますので、ああ、あと今日やった内容の小テストしますんでね、復習しておいてください。で、評価は小テストが10%、中間が30%、期末が60%という配分でやっていきます。まあ、シラバス見てください。再試しないので、頑張って落胆しないように。例年30%ほどの人たちが落ちるってことだけ言っときます。
じゃあ終わりましょうか。誰か黒板消しといてね。
初めて書きました。実はTEDと呼ばれる自分の考えを発表する番組のようなものに、継続を題材にした人がいました。どうやら30日間、何かお題を決めてやり続けると習慣になるというものです。その中で小説を書き続けた1ヶ月があり、その作品を世に出したというのです。本に曰く、もちろん出来は最悪、でした。しかし、その1ヶ月の経験で小説家とも名乗ることができるとも言ってました。
拙い文章ですが、続けることで改善できると思います。これから少しずつでも書いていこうと思いますので、どうかよろしくお願いします。