秋の蝶舞う からからと
雨が降る 里山に季節を進める
雨が降る降る あめがふる
風が吹く 寒さを連れた風が吹く
ざぁーざ ぴゅーぴゅー音を立てて風が吹く
金色この葉の 銀杏の木 はらはらはら パラパラパラパラと 風が吹く時 流れる如く 葉を落とす
金の葉 その葉を一気に 落とす姿は なんと潔く見えるのか
地面に出来上がりし 黄金色のじゅうたん いちょうのじゅうたん 金の色
秋の道路は賑やかだ 赤に茶色に 黄色に 茶色に
山の木 木の葉が はらはらはりと 落ちたのが 道のはしっこ 集まって カサカサかさかさ
なにやら楽しく おはなし している 秋の終わりが来た 霜月の道
サラサラと吹く 春の柔らかさ
ざさぁと駆け抜け吹く 夏の爽やかさ
触れれば射すよに吹く 冬の白く苛烈なもの
今は 光をまとい 空から吹き下ろし 舞い上がる透明な晩秋の風が
まだ樹に残っている 赤や黄色の 色様々な 木の葉を散らし 風に乗せる
吹き下ろした風は 道端の 木の葉を からからと音たて 楽しく くるくる共に回りダンスをしている
晩秋の里山に 葉散らしの風が吹く 賑やかに
ひときわ 強く風が吹く 下りる風 上る風 複雑に絡まり 瞬く間に 空へと 帰って行く
それに乗り 木の葉が舞う はらひらと 道にはからからと 色様々な木の葉が舞う
空で舞う 赤い紅葉の葉 黄色いけやきの葉 ちぎれた木の葉 茶色の葉
澄んだ秋の空 青く高い空の色を背景に
それは蝶々の様に 自らの意思で 舞っている様
風が吹く 寒さを連れて 風が吹く
ざぁーざ ぴゅーぴゅーと音たて 風が吹く
晩秋の風が吹く 秋の蝶舞う はらひらと からからと 里の終わりの秋は賑やかだ
はらひら からからと 秋の蝶舞う 霜月 晩秋の道