3/3
forlornness──孤独
そして、彼は独りになった。
俺の魔力はそんなに強くなかったはずだ。
魔法で逃げた奴もいるのではないか。
そう思い、セカイを回ってみたが、人は見つからなかった。何十という魔物には出会ったはずなのに人は見つからなかった。もしかしたら、すでに逃げていて、どこかに隠れているのかもしれない。
まぁ、だからといってどうと言うことではないのだが。見つけたところでどうするというのだ。
また殺す?今度は本当に孤独になるぞ…?
自分に問いかけるが、答えは返ってこない。当たり前だ。本当に分からないことを、自分に自分で問うて答えが出れば、それは『分からないこと』ではないのだから。
どうしようもなくなった彼は暗いセカイの中、また日が昇るのかも分からないほど暗い中、ただ泣き崩れた。
彼の中に大きな暗い闇が出来た瞬間だった。そして、彼はその闇と向き合い続け、毎晩のように泣いた。そこに、すぐに陽が灯るとも知らないで。
これで一応このお話は最後です。
これには続きがあるのですが、それはまた次のお話に入れることが出来ればいいなぁ、と思ってます。
本当にありがとうございました!