6話
すごく短いです。次は頑張ります。
「今日はドキドキ討伐依頼!!」
雷華は街に着いてから一ヶ月ほど雑用依頼をこなし、お金を貯めていた。そのお金で防具、ポーションなどの冒険必需品を揃えて行った。
「レッサーウルフをぶっ倒せ♪」
街の外のに出た雷華は警戒しながら歩き、レッサーウルフが現れるのを待つ。
そして、
「「グルるるるるゥゥゥゥ」」
3匹のレッサーウルフが現れた。
この世界に来た当初、一度倒した相手だが、あの時は一匹だけだった。しかし今回は集団だ。
普通は倒せない。普通なら。
(魔獣化発動!)
魔獣化を発動させると同時に雷華の体に変化がおきる。
頭は狼のになり、体は毛に包まれる。腰のあたりからは尾が生える。
ここまで言えばだいたいの人はわかると思う。
そう、雷華は今、狼の獣人、狼人の姿をしている。宿でずっと練習していたこと、それは魔獣化を使い、獣人化することだったのだ。
五感も鋭くなり、身体能力も上がっている。何より完全に魔獣化した時とは違い、武器防具を身に着けることができる。
「よ〜し、これで余裕だ!」
結果、
「はぁはぁ、はぁ、よ、余裕だった。余裕だった」
余裕とはいかなかったが、苦戦しながらも倒すことができた。魔獣化無しでは勝てない相手だったため、雷華にとって、いい経験になったと言えるだろう。
雷華はその後何匹かレッサーウルフを倒し、帰った頃には夕方になっていた。
次の日、雷華がギルドに行くと、張り紙がされていた。
「えっと、なーになに?新人冒険者向けの研修?おお、私にピッタリじゃん!」
受付に聞いたところ、新人研修は二、三ヶ月に一度行われているということだった。
「受ける!絶対受ける!今のままだと死ねる自信がある!受けないと死ぬ!」
「あ、そうですか…。新人研修は一週間後になりますが」
雷華のハイテンションぶりに若干引きながら答える。しかし雷華は全く気づいていない。歪みの時のように雷華は何と無く都合の悪そうなことはスルーするスキルが高い。
「OKOK、一週間後だね。ありがとう受付さーん」
雷華はスルースキルを発揮したままギルドを出て行った。
雷華がギルドを出て行った後、受付はつぶやく
「見た目は綺麗なのに、残念な人ですね」
受付に失礼なことを考えられているとは、つゆ知らず雷華は宿へ帰る。今では女将ともすっかり親しくなった。
「ライカちゃんお帰り。今日は依頼受けてこなかったのかい?」
「あ、あー、うん。たまに、休息が必要なのデスよ」
「おやそうかい。ちゃんやすみなよ」
実は雷華、完全に忘れていたりする。
部屋に戻り、最近借りた魔法の練習本を一週間後までに読んでしまうことにした雷華は張り切って宣言する。
「新人研修でパーティ組んでくれる人探すぞー!」
雷華がハイテンションだった理由。同レベルの冒険者が見つかるかもと思ったからだった。
誰だってぼっちはいやなのだ。