【プロットタイプ】これ以上、惨めにさせないで
注意事項1
起承転結はありません。
短編詐欺に思われたら申し訳御座いません。
上手い回答が出来ない人間なので、感想欄閉じてます。
これは読者様の問題ではなく、私の問題。
詳しく知りたい方は代表作の『作品と作者の注意点』に書いてあります。
注意事項2
今はまだ理性があるから、意地になってる。
でもだからこそ、誇りがある。
「皆様、おはこんばんにちは。本日は鏡花が体調不良なので、代わりに瑠衣が来てくれてます」
瑠衣と鏡花の家。しっかりと防音が成されたこのリビングで、瑠衣と私は向かい合わせに座っていた。にこやかに笑い掛ける私に対し、呼び出された瑠衣は面倒臭そうに欠伸をする。
「どうも。鏡花の代わりと言うことで、代役として参りました」
簡素に挨拶を済ませると、コメント欄がチャットで埋め尽くされる。
――瑠衣たんとゆらりぃの回だ〜!!
――久しぶりのしっとり回〜。
そんな歓迎する言葉に混ざって、やはり別の意見も飛んでくる。
――瑠衣が鏡花の面倒見なくて大丈夫なの?
――鏡花の事ほっといて、ラジオするのはどうかと思う。
最近はそこそこの知名度があるせいか、些細な引っ掛かりを覚える度に、こうして批判的な意見も飛んでくる。よくある自然の摂理だ。覚悟はしていたけれど、そろそろ対策を練らないと。
そう思って瑠衣の方を見ると、眉間に皺が寄っていた。これからの進行の紙を見ながら、頬杖をつき、顳かみを抑える。
コメントの対応が面倒なのは分かったから、今は少し我慢して――!! そう思って助け舟を出そうとした時だった。あるコメントが私達の前を過ぎった。
――キョーカの様態を教えて欲しい。
「キョーカの様態を教えて欲しい。と言われたのでお答えしておきますと、かなり不味い状態です。其れでも俺が寄り添わず、この場に居るのは彼奴の誇りを守る為です。
詳しい話は俺から話す事は出来ません。彼奴の口から話すのを待っていて下さい」
そう淡々とした声で言い放つと、瑠衣は此方の方を見た。台本通りに進めろと、顔に書いてある。だから私は黙って頷づいて、何時もの調子で話す事にした。
「何時も扱い雑ですが、誰よりも鏡花の事を信じているのは瑠衣なので、その言葉は信じてやって下さい。きっと戻ってきたら、何時もの調子ではしゃぎ倒してくれると思います。
其れでは今日も行ってみよう。仏さまも聞いてる!!」
ベッドにぐったりと横たわる此奴に寄り添って、軽く頭を撫でてやる。息が荒い。目付きが吊りたがっている。それなのに俺の腕を押しのけてこういうのだ。
――ねぇ、瑠衣たん。私の代わりに今日のラジオ、出てくれる?
――病院は?
――あそこ予約制だから。あと多分立てないから……。
しばらく黙り込む。指一本も動かせない程、疲弊しきっている用で、声も弱々しかった。けれども。
――大丈夫だから……。お願いだから、これ以上心配しないで。私を惨めにさせないで。
これは彼奴なりの気遣いで、弱さを許せない強がりなのだろう。だが、此奴のプライドに掛けて、俺はこの部屋に留まってはいられなかった。
――スポドリ、置いとく。
そういや、鏡花が復帰してからの話書いてなかったな。
と思ったので、書いてみた話。
台本と言っても細かい感じではなく。
挨拶→ふつおた→それぞれのお便り、とかそんな感じ。
だからほぼアドリブ。
瑠衣は面倒臭いとは思ってないよ。
トーク力がないからどう進めるかなー。とかそんな事考えてるだけ。
批判とか食らっても『ま、そうだわな』ぐらいにしか思ってない。『お前ら暇だな』程度。
そんな時にキョーカの話が来たので、本人なりに誠実に向き合った話。
誰よりも鏡花を信じてるのは瑠衣なんだよね。
今はほっといて良いか曖昧な状態だったけど、最後の言葉を聞いて、意見を汲んだんですよ。
『惨めにさせないで』。
弱いところ、見せたがらないのは、理性があるから。
理性ない時はもっと崩壊してるよ。
追伸
あんまりにも優れたものを見ると息が一瞬詰まるよね。
畏怖の念を感じるって言うか。
とあるアイドル方がそれで、心臓止まるかと思っちゃった。アイドルってやっぱ凄いね。




