第6章:短い休息、深淵の怪獣との遭遇
旅は日を追うごとに困難を増していった。大地はますます荒涼とし、人間と悪魔、両領地の緩やかな衰退を映し出していた。アルカードは義務感からだけでなく、答えを見つけたいという奇妙な衝動からも前進していた。未知の領域へ深く分け入るほど、何かが彼を待っているという感覚、すべてを変えるであろう何かが、より強く感じられた。
ある晩、空が暗くなり風が強まる中、アルカードは小さな荒れ果てた村に辿り着いた。そこは何年も前に放棄され、建物は瓦礫と化していた。しかし、その場所には不穏な何かがあった――厚く、抑圧的な空気が、まるで死装束のように廃墟を覆っていた。
地面には奇妙な模様、アルカードが認識できない記号が散乱していた。それらは石や土に刻まれており、彼がこれまで遭遇したどの言語よりも古いものだった。
「ここで何が起こった?」
彼は慎重に瓦礫を跨ぎ、本能が研ぎ澄まされていた。村は…何かおかしい。音もなく、動きもなく、ただ不気味な静寂がその地を支配していた。
彼は周辺を見渡し、剣の柄に手を置いたまま目を細めた。彼は一人ではなかった。首筋の毛が逆立ち、背筋に悪寒が走る警告サインだった。
突然、闇の中から何かが動いた。
生き物――いや、何か――が影から現れた。それはアルカードがこれまで見たことのないものだった。伝統的な意味での悪魔ではなく、地の獣でもなかった。それは忌まわしいもの、肉体を持った悪夢だった。その姿は絶えず変化する触手、目、蠢く影の塊で、まるでこの世界に属していないかのように体がねじれ、歪んでいた。それは死の匂い、何か古く理解不能なものの匂いを放っていた。
「これは何だ?」
その生き物は低く、喉を鳴らすような叫び声を上げ、その多くの目がアルカードに細められた。一瞬、時間が止まったように感じられた。アルカードの脈拍が速まり、頭が駆け巡った。これは普通の怪物ではない――はるかに恐ろしいものだ。現実のベールの向こうにある何かだった。
生き物は彼に飛びかかり、その多くの手足が蛇のように伸び、異様な飢えを伴って顎を鳴らした。アルカードは本能的に反応し、一瞬で剣を抜き、致命的な正確さで空を切り裂いた。しかし、剣が生き物の体に触れると、それは切り裂かれなかった。代わりに、それは周囲の世界を曲げ、歪ませるように見えた。まるでその存在によって現実の構造そのものが引き裂かれているかのようにだった。
「これは普通の戦いではない」。アルカードの目は燃えるような深紅の光を放ち、体は戦闘モードへと移行した。彼はすべての力を解き放ち、暗黒のエネルギーの激流を放ち、持てる力のすべてで生き物を攻撃した。
しかし、それだけでは足りなかった。生き物は回復しているように見え、その形は彼が攻撃するよりも速く再生していった。
「そんなはずがない…」。しかし、アルカードは諦めるつもりはなかった。
咆哮と共に、彼はすべての力を一つに集中させ、一撃を放った。剣は生き物の体を切り裂き、ぞっとするような金切り声と共に、その獣は虚無へと消え去り、後に残ったのは腐敗の悪臭だけだった。
アルカードは息を切らし、心臓が激しく脈打っていた。彼は今、何と対峙したのだろう?
あのもの…この世界のものではない。