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ショートストーリー

体育祭『**イベント』実行委員

作者: 語部マサユキ

よし! 全力でふざけるぞ!!

 体育祭実行委員。

 文化祭、修学旅行などに代表される学校行事において一大イベントの一つとも言える催しを陰で支える実働部隊。

 決して表に出る事は無く、その役割は学校内でも選ばれた人間しか知る事は無いのだが、この仕事を全うした者は人として違うステージに立てると言われている。

 今日も今日とて放課後の教室で会議は踊る。


「A組の高音たかね氏とC組の冴内さえない氏の進捗具合が芳しくないわ! 借り物競争で『好きな人』を引かせてもイモ引く可能性が高い。ここは『幼馴染』でお茶を濁すしかなさそうだ!」

「く、走った後で『借り物って何だったの……え!?』の展開を演出したかったのに、あのヘタレめ!」

「陸上部先輩に憧れる後輩君の方はどうか? ヤツは可愛い顔してなかなか根性あったと思うが?」

「それは大丈夫です! あの野郎『百m走で一位だったら聞いて欲しい事がある』とか宣言しました! 特殊班『俺様系チャラ男キャプテン』のフラグ立てもバッチリです!!」

「それは重畳、ヤツの無様な負けっぷりの右に出る者はいない。後日食券を50回分進呈しておくように!!」

「委員長! 保険医の先生へのアプローチはどうしましょう? やはり教師と生徒の演出は倫理的に難しいようでして……」

「諦めるな……と言いたいが、確かにいやし先生は常識人だからな。仕方あるまい、今回はターゲットの歩遼ふりょう君との二人三脚を人数不足の体で推し進め、意識させる方向で次の文化祭に持ち込むとしよう。その頃までにある程度“出来上がる”事を期待して……」

「た、たたた大変であります委員長! 高音氏へのアプローチを繰り返していた『BBS匂わせ班』阿手右馬あてうまより入電! 『ワレ、ツリアゲセイコウ、サエナイ、タカネヘ、コクハク』との事です!!」

「な、なんだと!? 聞いたか整備班!! 至急ヤツの借り物を『好きな人』に……いや『将来を誓った人』に変更だ! 大丈夫、ヤツらが“大きくなったら結婚しよう”の約束を交わしているのはすでに調査済みだからな! ククク、ヘタレと思わせておいて……やるではないかあの男」


 体育祭実行委員……今日も彼らは暗躍する。

 恋愛イベントと言うものを陰から支える為に……単なるお節介やデバガメ根性と揶揄されながらも生き生きと。


「委員長! 『南ちゃん事案』発生! B組で『私の為に優勝してとある女子が!!』

「バカな! あれは『あだち神』しか扱えぬ代物だというのに!?」




ここまでお読みいただき誠にありがとうございます。

少しでも面白いと思って頂けたら、感想評価何卒宜しくお願いします。


書籍化作品『神様の予言書』

 物語の雑魚敵が改心したら……という『チートなし』物語です。

 宜しければご一読下さい。

https://ncode.syosetu.com/n1516gi/


短編製作しましたので興味のある方はご一読下さい。都市伝説とありますがホラーでは無いです。

都市伝説『うわがき』

https://ncode.syosetu.com/n8253hy/




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― 新着の感想 ―
[良い点] 阿手右馬君からの報告いいですね!!入電ってところがもう結果を効果的に伝えていますね!!! [気になる点] 特にありません [一言] 彼らのこんな活躍があったとは(笑)
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