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町原愛佳の消しゴム

 思わぬ人の秘密を知ることになるかもしれない……と言っても、そんなに何かを拾ってあげるっていうことがない。


 いや実際には三日に一度くらいはあるのかもしれないけど、ここ二日はなかった。


 しかし、今日、古文の時間の時、後ろの後ろの後ろくらいにいる、クラスですごい可愛いとうわさというか実際可愛いなと僕も思っている、町原愛佳まちはらあいかが筆箱を派手に落とした。


 後に聞いたことだけど、町原のことをよく観察なさっている男たちによるとうとうとしていて筆箱をを腕で押しやってしまったらしい。


 それはそれとして、その町原の筆箱の中身は八割方床に飛び出た。


 でもそれだけだと普通は僕のところまで何か転がってきたりはしないだろう。


 でも、その時、一つの消しゴムが僕のところまで転がってきた。


 なんでそんな転がったのかは拾ったらわかった。


 やたら丸い。


 球形に使われた消しゴムだ。


 色はピンク。


 ピンクのスーパーボールのようにもぱっと見える。


 僕はそれを拾って、町原に渡しに行った。


 古文の先生はすごく甘くて、授業中に立っても注意しない。


 だから、僕の能力を町原に使ってみたかったっていうのもあって、僕は直接、丸い消しゴムを町原に渡しに行ったのだ。


「あ、ありがとうー」


 町原は穏やかな雰囲気で受け取った。


 そしてその時、町原と僕の間に一冊のでかい本が現れた。


 僕は見えなくなる前にとその本を観察する。


 何かだいたいわかった。


 けど、意外だった。


 だって、小学校の卒業アルバムだったのだから。


 

お読みいただきありがとうございます。

二カ月半以上更新が空いてしまって本当に申し訳ございません。頻度は高くはないかもしれませんが話を進めさせていただきます。


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