パンツがいかに好きかと僕の能力
万実音のパンツ好きに関する告白の後、僕たちは普通に遊んだ。
実際、万実音がパンツが好きでコレクションみたいにしてるのがわかっても、万実音がその瞬間にパンツ好きに突然変わったわけでもない。
柴崎の言った通りパンツには一定の大切さがあるので、仕方ない? というところもまああるでしょ。
「ねえ、言いふらすとかはなしでお願いー!」
そろそろ帰る頃かという僕に、万実音はそうお願いしてきた。
「言いふらすわけないよ」
というか誰でも変わった趣味があるもんでしょ。
僕なんてJKの太ももは個性豊かで、その中で三パターンくらいに魅力を分ける説を提唱したいくらいだし。
まあそういうのは頭の中で一人で提唱してるけど。
万実音は安心そうな顔は取り戻したけど、不思議そうな顔はしていた。
「でもさ、どうしてパンツが好きかもってて予想になったの? あの占いって本当に効果あったってこと?」
「ああ、それが不思議か……」
確かに。僕も不思議だ。なぜ、僕に物が浮かび上がるようになったのか。
しかもそれはどうやら、拾ったものと同じくらい持ち主が大切にしているものなようだ。
わからないよな。
だけど、万実音と柴崎には、今僕に起こっていることを話してみた方がいいのかもな。
「あのさ、僕最近、他の人には見えない物が見えるんだ。物を持ち主に渡すと、その物と同じくらい持ち主が大切にしているものが見えるんだと思う」
僕はそう話してみた。
「そうなの、そんなことある? じゃあ、あの占いもそれを試すため?」
「そうだった」
「え、じゃあパンツはいつ見えたの……?」
「ジンベエザメのぬいぐるみの時」
「え? あの時?」
万実音が驚いていて、柴崎も驚いていた。
「ていうことは、万実音ちゃんは、ジンベエザメのぬいぐるみと一緒くらいもパンツが大切なんだね。すごく大切なんだ」
「ぅぅ……恥ずかしくて助けてジンベエザメ〜」
柴崎は素直に驚いたことを口にして、万実音は恥ずかしがっていた。
今回は幼馴染の秘密を知って、それは僕と親友の柴崎しか知ってないことになったわけだけど。
今後思わぬ人の秘密を僕は知ることになるかもしれない。
同じくらい大切なものを知ることによって。
お読みいただきありがとうございます。
ここから、主人公はどんな同じくらい大切なものを見るんでしょうか。