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幼馴染がパンツを頭にのせている


 渚ヶ丘学園とは中高一貫の学校である。


 そこの高校一年生である僕(土佐町真斗(とさまちまさと))は、今、JKやJCに囲まれて登校中だった。


 と言っても友達がいる訳ではない。単に人が多い中を登校しているだけの話だ。


 もともと少し女子の方が多いこともあるかもしれないけど、毎朝たくさんの太ももが見れる。人によって太ももが色々違ってそしてエロい。これはすごくメンタル的に素晴らしいし、遅刻しないためのモチベになる。


 でもさすがにぴちぴちの太ももを眺め続けながら歩くのもなんかあれなので少し僕は視線を下に落とした。


 すると、ぬいぐるみを発見した。


 僕はかがんでその青と白のぬいぐるみを拾った。


 あ、太ももを下から見たかったからぬいぐるみを拾ったわけではないよ。


 ぬいぐるみの持ち主を知っていたから拾ったんだ。


 そう。僕が拾ったこの可愛いジンベエザメのぬいぐるみは、幼馴染の練馬万実音(ねりままみね)のものだ。しかも大切に鞄につけていることを僕は知っている。


 だから拾ったというわけ。


 僕は、ジンベエザメのぬいぐるみを鞄にしまって、再び太ももと一緒に学校に向かって歩き出した。




 万実音とは一緒のクラスだ。


 だいたい僕よりも少し早く登校していて、そこらへんの女子とおしゃべりしている。


 ぬいぐるみ作りと料理が趣味で、ぬいぐるみを作る部活であるぬいぐるみ部というのに所属しているらしい。


 可愛らしい部活である。


 ちなみに僕はテニス部のまあ大してうまくない部員だ。まあ太ももと朝練で太ももをとってるからうまくならないんだろうね。朝練の時間帯は人が少ないので太ももが少ないのだ。


 と、教室に入ると、やっぱり万実音はいた。


「おはよう万実音。これ落としてたぞ」


 僕は鞄からジンベエザメを取り出して、万実音のポニーテールの頭に乗せた。


 水族館の可愛いイメージキャクターみたいになった万実音が振り向いて自分の頭に手を乗せた。


「ありがとー!! そもそも落としたことに気づいてなかった! ありがと大好き!  ぎゅー! 今から十秒は、真斗は私の抱き枕ぬいぐるみね!」


 そう言って、他の女子もいる前で、僕は抱き枕みたいに抱きつかれて顔を埋められた。


 万実音は昔からよく人に抱き着く。小3の時なんて、児童館に料理を作りに来てくれた男子高校生に抱き着きまくりだった。


 しかし、高一になった今はおっぱいでかいんだよな意外と。なんか変形してああ……当たっているところだけ暑くて汗をかく可能性が……。


 と割とマジでおっぱいに興奮し始めた僕は目を疑った。


 万実音の頭に、水色と白のしましまのパンツがのっていた。


「おい、万実音……頭の上に何乗せてんだよ」


「え? なんのこと?」


 とぼけてるな。万実音、僕をからかおうとしてるのか。流石に下品すぎる。先生来たらやばいな。


 それ以前に他の女子に笑われるぞパンツ頭に乗せてたら……あれ?


 変だ。他の女子が笑ってなくて、何言ってるんだろうって顔になってる。


 普通、パンツを頭に乗せてた人がいたら、なんらかの反応が思わず出るだろう。特に、万実音と仲がよくていつも笑っている柴崎しばさきえりかまで真顔なのはおかしい。


 まさか……ということは、万実音の頭の上のパンツは、僕にしか見えないのかもしれない。


お読みいただきありがとうございます。


主人公がよくわからない能力を持ち始めたみたいですね。


これからも読んでいただけたら幸いです。ブックマークや評価をしていただけると嬉しいです。

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