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なろう『歴史』は修羅の道

作者: 上梓あき
掲載日:2020/01/31

なろうの歴史ジャンルって過疎ってるから、テキトーに有名人物登場させてウィキの記述丸コピすればランキング入れて、書籍化でウハウハじゃん!?


……という話ではありません。

 

私、個人的に歴史物っていうのは二次創作だと思っております。

それもナマモノ二次と呼ばれる、二次創作界隈でも特に業が深い、人間性の闇を覗けるジャンルですね。


と書いても意味が分からない人もいると思いますので解説しておきますが、

ナマモノとは現実に実在する人物をそのままの実名で登場させるという作者の欲望全開大露出となる創作物のことをいいます。


やヴぁい有名どころを挙げるとすれば、例えばJ事務所。

タレントの給料は銀行振り込みではなく現金とっ払いで手渡しの、男アイドル専業の芸能プロダクションですね。

ここに所属しているアイドルグループのメンバーを実名で登場させたりするのがナマモノ二次です。

メンバーの一人が不治の病で死んでいくのを他のメンバーが見詰める中で起きてくる愛と憎しみ、葛藤などを実名で書き切るというジャンルだそうです。


歴史小説や時代小説って要はそれなんですよね。

第二次大戦終結前に死没していようがいまいが、実在の人物を実名で登場させて好き勝手に動かしているという意味では、立派にナマモノ二次創作だと思うんです。


少なくとも私はそう思っています。

そして、現在生きていない過去の人間だからどう描いても構わないという意見には与する立場にはないですね。

歴史とはその国の国民が共有する神話、物語です。

神話を嘘で塗り固められた共同幻想だと主張するええかっこしいも居ますが、それは会社創立の理念や建学の精神を嘘だと主張するのと同じこと。

神話は建国の理念にほかなりませんし、歴史は過去において日本人がその行動によって表明してきた意志表示の集積です。

レイプ集団スーパーフリーの悪行を採り上げて、大隈重信による早稲田建学の理念は嘘だと主張するのは愚かなでしょう。


もうすぐ二月十一日、紀元節(建国記念の日)ですが、元イタリア駐日大使のウルビッタ・ロマーノ氏のお話では、

第二次大戦でイタリアが降伏するまでは、レムルスとロムルスによるローマ建国神話を紀元としたローマ紀元節の祭典がローマ帝国崩壊後も1943年までイタリア全土で毎年行われていたそうです。


強いて言えばその国の歴史の著作権者は、建国以前の過去から現在、そしてその国が存属する限りその国から生まれる国民すべての共同著作権だと私は思っています。

決して、決して、現在生きている国民だけが著作権者などではないと。


そんなわけで歴史人物に史実と違う行動を取らせるためには、何故その人物が史実の行動を取ったかを掘り返さなくてはなりません。

そういう作業をしない人もいるかもしれませんが、少なくとも自分は違います。


これは最初からのスタンスでした。

そう思わない人も居たかもしれませんが、勝負があるとすればそれはランキング争いではなく、自分がどれだけ歴史を掘り返せるかの勝負です。

その外に勝負などありはしません。


特に2010年代に入ってからの科学的知見における大転換はすさまじく、以前はファンタジーや妄言の類とされていたようなものの方が科学的に正しいという最新の研究結果が続々と出てきています。

それらの最新知識を適用すれば、現在のなろうテンプレにある内政知識チートのかなりの部分が棄却せざるおえない状況です。

昨年末に発表された日米欧の共同研究で、遺伝物質はⅮNAとRNAの二種ではなく百万種以上あるのではないかという結果が出たのは衝撃的でした。

地球上の生物個体の中に百万種類以上の遺伝物質ですよ?

これでは産み分けや、津久井の身障者福祉施設を襲って大量殺人に及んだ優生学信奉者の主張の方がリアリティの無い妄想になってしまいます。


凄い時代になったものですねぇ……

そして、残念なことに、この発見は日本ではほとんど報道されていないようですが、欧米の科学メディアでは大騒ぎとなっていたそうです。


最後は脇道にそれましたが、歴史物は本当に修羅の道だと思います。


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― 新着の感想 ―
[一言] 「遺伝物質が百万種」− ネットでテキトウに記事を見ましたが、「現に百万種の遺伝物質が働いている」のではなく、RNAとDNAの「化学的近傍」に有って性質が近く、同様の機能を持つ事のできるポリ…
2020/01/31 20:50 退会済み
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