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教職員は生徒を叱る際に、顔を掻きたくても我慢しなければならない。
〝私〟は恐がりである。
学校の先生に叱られる度、
泣きそうになっている事を、
たまに泣いてしまう事も、
私 は知っている。
何故、あれ程迄に怯え、
萎縮しているのかを。
普段から、怒られる事が大の苦手だった。
感情が入り乱れる怒声は、
端から見ても、
体感していても、
堪えるものがある。
その結果、
近くにいる大人が、
たとえ〝私〟を叱りつけていなくとも
頭を掻きたいが為にあげられた腕は、
〝私〟の恐怖を呼び起こす。
私 は無力な存在である。
〝私〟の事も護れぬまま
私 も傷付いていく。