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シルフィーの思い

シルフィー視点です


私は悲鳴を上げて、自分の寝室まで走っていった。 初めてノクト様に会った時、私は驚いた。 今まで、ルシード様の側にいたが男性を配下に入れたのは、初めての事だ。 それにその男性はルシード様と手を、繋いでいた。 その方はノクトと名乗っていた。 黒髪黒瞳から異世界人であることが分かる。 男性だからであろう、身長が高く、肌が白い。 顔立ちが整っており、美青年と呼べるだろう。 お互いに自己紹介をしたら手を差し出してきた。 咄嗟のことで反応が遅れたが握手をする。 ルシード様に手を引かれてそのノクトという男性は行ってしまった。 (大きな手・・・) いままで感じたことのない暖かくそして、大きな手だった。 



それからは、ノクト様はやたらと私を気遣ってくれる。 様付けはいい、仕事を手伝うと。 気持ちは非常にうれしいが私はメイドだ。 メイドの分際でその優しい行為に甘えるわけにはいかない。 

そして私はルシード様に頼まれ夕食を作ることにした。 いつもより豪華にするように言われ、いつものように厨房で食材の下ごしらえをする。 するとユリス様が手伝うと言ってきた。 私は断ったが、ユリス様は一歩も引かない。 いつもそうだ。 ユリス様は私がルシード様の配下に加わりメイドになったときからよく仕事を手伝ってくれている。 今日もいつものようにユリス様の意志に負け料理を手伝ってもらう。



二人係でなんとか作り終えた。 私一人ではもっと時間が掛かってでしょう。 ユリス様に感謝しなくては

ユリス様はいつも気にしないで、と言い私を助けてくれる。 ルシード様の配下の皆様はメイドの私にもとても優しくして下さる。 とてもいい環境に私は恵まれていると、改めて実感します。



それからはノクト様を呼び、道中でセラ様とミリィ様に出会い、四人で食堂に向かいます。 それからは、久しぶりに全員揃って食事をしました。 いつもはイザベラ様が不在だったり、ルナ様が来ないこともありましたがやはり食事は人数が多い方がいいですね。 私は、ユリス様と食器を片付け、礼をした後、ルシード様にノクト様をお風呂に入れるように頼まれました。 部屋の前に立ちノックをする。 なぜだろうか、少し緊張します。 ノクト様はどうやらお風呂に入るようです。 そして私はあることを思い出します。



「あっノクト様の着替えをお持ちしなければ・・・」



ついあの時にノクト様の着替えを渡すのを忘れてしまい、届けることになりました。  更衣室の前まで、たどり着き念のためノックをして入ります。



「ノクト様 着替えをお持ちいたし・・・」

「あ・・・・・」

「・・・・・・」



入ったときには、ノクト様は腰にタオルを巻き鏡の前でなにやらポーズをしていました。 なんと言ったらいいのか分からず黙り込んでしまいます。




それからはノクト様は必死に弁解をしてきます。 別にノクト様のような顔の持ち主が自分に見惚れるというのは、おかしくないとは思いますが、ノクト様はかなり焦っていて、肩を掴まれます。 顔が近く上半身が丸見えなため目を合わせることができない。 



「いやー・・・そのー・・・ノクト様とりあえず服を・・・」



パサッ



「あっ」

「あっ」



次の瞬間、ノクト様の腰に巻いていたタオルが取れて、私は見てしまいました。 私は訳が分からずいままで上げたことのないような悲鳴を上げて、寝室に走って向かいました。 それがいま私のこうなった状況。

ベッドに体を沈め、ため息を吐く。 (あ、あれが男性の・・・・)

さっきの出来事が頭の中でフラッシュバックする。 私は慌てて思考を停止する。 体が熱くなり変な感じがする。 小さいころから家の事で手一杯で友達などいなかった。 そしてここでメイドになったときからも、ルシード様の性格・・もあって私は男性の方と関係など持ったことがなかった。 そのせいだろうか、ノクト様と接すると思うようにいかない。  (明日、ちゃんとノクト様と話そう・・・)

そう決め、私は眠りにつく。








引きこもりは皆、色白です

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