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彼女と結婚されるのですか?

作者: 讃嘆若人

 世の中、一体、何があるのか、わからない。

 友人に恋人ができたという。

 なんと、相手は中学生。羨ましい限りだ。






 最近、私も羨ましがられるようになった。

 今日も彼女と手をつないで散歩をしていると、犬の散歩をしている近所のおじさんに声をかけられた。

「そこのお嬢さんはおいくつですか?」

「彼女は16歳です。」

「お若いですね!貴方は?」

「26歳ですね。」

「そうなんですか!職業は?」

「銀行員です。」

「じゃあ、将来は順調ですね。結婚される気はあるのですか?」

「いや、それは考えてないです。」

 そういって、私は彼女の方を向く。

「私も、そういうつもりはないです。」

「まぁ、お嬢さんは、まだ高校生だもんね。結婚話はまだ早いか。」

 そう言いながら彼が去っていくと、私達は向かい合って笑った。






 周囲の人間は、彼女が何者なのかを知らない。

 私は、友人に恋人ができたことがうらやましいとは思ったが、別に年下好きではない。






 彼女は、私の恋人ではない。妹だ。

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