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出会い

温かな日差しを浴びてうとうとしていたアンディーは美しいピアノの音色で目を覚ました。

「起こしてしまったかい?」

優しげな眼差しをこちらに向ける彼は、リオン。私の実の兄である。

「いいえ、大丈夫よ。もうそろそろ起きないといけない時間だしね。起こしてくれてありがとう。」

窓の外を見てみると、メイド達が忙しそうに走り回っている。そんな中、自分は何時間も寝ていたのかと思うと申し訳なくなる。

「そうだ!アンディー、今日は父上の大事なお客様方が来るからね。部屋から出てはいけないよ?」

コクリと頷くと私は、自分の部屋に戻った。


いつも通っているはずの廊下が、なぜかいつもより遠く感じた。


今日は朝からぼーっとする。

「何か変なものでも食べたかしら?」

食べたものを思い出す。

1つ1つ口に出して確認するが、特にこれといって変なものは口にしていない。

「・・・にしても、食べ過ぎよね?」

今日はいつもの2倍は食べてしまっている。

いつも、あまり食べないからメイドからは元気なのは良い事ですと褒められてしまった。

「うーん・・・。何か引っかかるのよねー。

まぁ、大丈夫でしょう。」

難しく考えすぎると、頭が真っ白になってしまう。

なんだか、また眠くなってきた。本当に今日の私は変だ・・・。


「ん・・・。」

今度の目覚めはあまり良いものではなかった。無理矢理 起こされたのだ。

「やっと起きたか。早くするぞ、もうじきここにも来るだろうからな」

「・・・誰?」

全く知らない男が自分の部屋に居るのだ。警戒するだろう。

「それは後で話す。今は逃げるぞ」

「は?誰から?」

「城から」

「・・・いやいや、私 姫だし!逃げる意味分かんないし!っていうか、そもそも侵入者でしょ?あなた」

チッと舌打ちされる。舌打ちしたいのは私の方なんだけど・・・と思う。

「めんどくせぇ。仕方ねぇ、それなら最終手段だ。」

「最終手段・・・?」

ニヤリと笑った男は私に近づくと引っ張り、窓から飛び降りた。

「・・・って!ここ、3階なんですけどぉー!?」

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