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第31話 まさかのシルヴァナチャンネル

「みんな~~、見てる~~? 拓斗のおばあちゃんのシルヴァナよ。シルヴァナチャンネルの記念すべき初回放送で~~す」


〝なんか唐突に始まってるぞ!?〟

〝シルヴァナさんも配信者になってる!〟

〝おばあちゃーん!〟


「拓斗たちが帰ってこなくて寂しいから、私も配信ってのにチャレンジしたみたの~~。ダンジョンに行ったりはしないから、そういうのは期待しないでね。家で雑談するだけ。私の暇つぶしにつきあってね~~」


〝はーい〟

〝拓斗チャンネルと同時視聴しなきゃw〟


「それで拓斗なんだけど。明日香ちゃんって新しい女の子が出てきたじゃない? 新宿ダンジョンで会ったとか? もう、あの子ったら急に女っ気が出てきて。孫がモテモテになって嬉しいけど、優柔不断なのは困りものね。アミーリアさんか明日香ちゃんか、ハッキリしなさいよ、もう」


〝ですよね〟

〝けど明日香に対して恋愛感情はないって断言したからな。あとはアミーリアたんと付き合うだけよ〟


「あるいはハーレム王になって可愛い女の子を片っ端から自分のものにするとか!」


〝ハーレム王!?〟

〝シルヴァナさん的にそれはありなんですか!?〟


「ありあり。ちゃんと責任取れるならね。白神山地のエルフは一夫多妻なんて普通だし。そして私は無責任に沢山の孫に囲まれて幸せに暮らすのよ~~」


〝ハーレムの黒幕!〟

〝白神山地のエルフは一夫多妻制という雑学を得てしまった〟


「そもそも今まで拓斗がモテなかったのか間違いだと思うのよね~~。身内びいきかもだけど、あの子って可愛い顔してるし」


〝やたらホモ受けしてるよな。世界的に〟

〝いや女にも割と人気あるぞ。SNS見てれば分かる〟


「行動力もあるし。青森県水準で見てもかなり強いほうだし。ようやくそれを評価してくれる女の子が現れて、本当に嬉しいわ~~」


〝シルヴァナさん、かなりの拓斗さんガチ勢だなw〟

〝孫大好きエルフ〟


「そりゃそうよ。血は繋がってないけど、ずっと育ててきたんだもの」


〝拓斗さんが今まで女っ気なかったのはなぜだと思います?〟


「それはねぇ。恋愛観が極端だからかしらぁ? 『あいつは俺を好きに違いない』ってやたらとグイグイ迫って。それでフラれまくって今度は『俺を好きになる女子なんかいない』って思い込んでる感じでしょ。若いから仕方ないんだけど、もうちょっと中間の考えを持ちなさいよ~~」


〝それな〟

〝俺らもコメントで散々言ってるのに聞く耳持ってくれないんだよ〟

〝ところでシルヴァナさんの恋愛経験は?〟

〝それ聞きたい〟

〝どうなんですかシルヴァナさん!〟


「えー、私ぃ? うふふ、これでも若いときはやんちゃしてたのよ。白神山地に住んでた頃はモテモテだったんだから~~。もう何回告白されたか覚えてないくらいよ~~」


〝おお、さすがです〟

〝エルフって美形ばかりってイメージあるけど。その中でもシルヴァナさんは綺麗なんだな〟

〝ところでどうして人里に住んでるの? エルフの仲間少ないでしょ?〟

〝まさか過去の恋愛でやらかしすぎて地元にいられなくなったとか?〟


「…………」


〝シルヴァナさん?〟

〝いつも饒舌なシルヴァナさんが急に黙ったぞ〟

〝図星だったか……〟

〝二股?〟

〝二股くらいじゃ地元にいられないってことにならんだろ〟

〝何股かけたんですか?〟

〝ほかの女から男を奪ったりしたんですか?〟

〝シルヴァナさん実は悪役令嬢説〟


「……初めての配信で疲れちゃったから、今日はここまでです。またね~~」


〝逃げんなw〟

〝都合悪くなると配信切るところは拓斗さんとそっくりだなw〟

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