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黒光りするアレ

作者: 黒マシュマロ
掲載日:2021/08/19

奴が嫌われものだと気付いたのは、母親の悲鳴だった。



当時の私はお祖母ちゃんっ子で、毎日一緒にいた。

お祖母ちゃんは黒い虫を見つけると、蚊や蝿と同じように潰していた。素手だったかスリッパだったかもう覚えていないけど。


だから悲鳴をあげるほど怖い虫だとは思わなかったのだ。


確かに動きも素早く気持ち悪い。でも見つけた瞬間悲鳴をあげる母親を近くて見ていた為か、私は一度も悲鳴をあげることなく退治できる大人になった。


あれだ、悲しくて涙が出そうでも、隣で大号泣している人を見ると、妙に冷静になるやつだ。


一度、母親の悲鳴で見つかった黒光りから逃げるため、ドアに一番近かった私は逃げ、母親と父親を閉じ込めた。


めっちゃ怒られた。

ちなみに父親は寝転がったままテレビを見ていた。



お祖母ちゃんのように鮮やかな手付きで退治できないが、様々な道具で退治してきた。


自慢するわけではないが、華麗に決まった時の話をしよう。



いつもは大活躍のスプレーを使うが、父親の豆知識で風呂のお湯をかけるだけでいいと学んだ。


知ってる?

小学生の時に教えてもらった何十年前のうろ覚え知識だけど、黒光りの心臓は通常ドク、ドク、ドク、というリズムなのにお湯をかけると体温が上がってドクドクドクドクって早くなりそれで召天しちゃうんだって。


それを聞いてわりとすぐお風呂に現れたので、洗面器にお湯を取り、冷静に保温シート(しっかりしたやつ)を閉め、狙いを定めて天井にぶっかけた。


凄いコントロールどんぴしゃで。お湯と共に堕ちてきた黒光りはしばらくのたうち回って儚くなった。

父親の言うとおりだった。


覚えていないけど、たぶんそのままにして風呂に入り母親が片付けてくれたと思う。



私は悲鳴を上げず冷静に退治できるけど、後始末は学ばなかった。

だから独り暮らしの今は大変だ。退治するより地獄だ。

黒光りめー!!!

祖母が亡くなり、構想中、ふと思い出しました。

私にとっては過去の日常でした。



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