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魔女っ娘珍道中  作者: NT
ワールド1
4/20

食事問題

前回のあらすじ


旅を始めたリンスとワン公。

しかし、ある問題に直面する。

犬に食べさせてはいけないものは沢山ある。

玉ねぎやブドウやナッツ、チョコレートなどをはじめとして、調べるとかなりある。

フィクションの中で食べてようが、実際に食べると危険なものも多い。


さて本編に戻るが、

犬をお供にした場合、問題になってくるのが食事内容だ。

主人公リンスはホモサピエンス、私たちが俗に言う「人間」だ。

成長期の若者であるリンスにとって、食事は重要なものであった。



「これは!?」


「無理だ。 下痢になる。」


「じゃあこれ!」


「駄目だ。 というか、お前にとっても毒だ。」



代り映えのない食事にうんざりしていたリンスは、新しい献立を模索していた。

しかし、ここはド田舎。スーパーは少なく、コンビニもない。


動物用のレストランはあるが、そこで出されるものは、リンスの口には合わなかった。

わがままに聞こえるかもしれないが、これはリンスにとって譲れないものであった。


「わかった! 食うよ! 死にはせん!」


「いやよ! うんこをまき散らす犬ぞりなんて!」



食事なんて生きるために必要な栄養が取れればいいんだ

―なんていう人もいるが、リンスは「食事」が好きだった。


「う~ん・・・ 空腹じゃ何も思いつかないわね・・・」

リンスはおもむろに鍋から沢山のキノコを口に運んだ。


「あっ お前それ何個もいくと・・・」


リンスの意識が遠のいた。







次に視界に入ったのは夜空だった。

どれくらいの時間がたったかはわからないが、一日や二日じゃないだろう。リンスは直感でそう感じた。


「目が覚めたか」

どうやらワン公が看病をしてくれたようだ。


リンスは、毒キノコの過剰摂取と疲労が重なって倒れたんだと説明を受けた。


「なるほどね・・・ありがとう。

 そうね・・・私の体に、毒キノコへの耐性魔法をかければ・・・

 あっそうだ。」


そういうと、リンスはワン公の口を開け、呪文を唱えながら玉ねぎを放り込んだ。


「っ!?! なにすんだ! 近くにトイレはないんだぞ!?」


「大丈夫よ。 アナタに玉ねぎに対する耐性呪文をかけたわ。

 つまり・・・」


「つまり?」


「献立に玉ねぎが増えるってことよ! ひゃっほーい!!!」


「・・・駄目だこいつ。 毒で頭をやられたか。」



翌朝、ワン公は下痢にはならなかった。

リンスはうつろな目と、半開きのにやけ顔をして座っていた。

つづく

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