地上への生還
みなさんこんにちわ!
初めて小説を書きました!処女作品です!小説書くのってめちゃくちゃ難しいんですね・・・・・
いずれ書く長編でこういうシーン書いてみたいなぁと思ってるシーンを書いてみました。
できるだけ矛盾や誤字脱字等、気を付けましたが拙い所などあると思います。。。
暖かい目で見て下さい。m(。。)m
「うおおおおおおぉ!!」
俺は今落とし穴にて落下中だ。
「おらぁ!」ズガガガガッーー
持っている剣を壁に突き刺し速度を落とす。
「ぐっ、痛て・・・・・・」
どうにか死なずに着地したか。
新人と地下迷宮探索中、イレギュラーが起き撤退戦の途中に落とし穴に落ちた。
新人教育ばかりやってたせいか、少し身体がなまってたな。
魔力を目と耳に纏わせる。
「よし、この辺りにモンスターはいないようだな」
この世界では、魔力を目と耳に集中することによって、暗いところでも見えるようになり、遠くの音まで聞こえるようになる。
遥か昔の時代は、自分の魔力を使って火や水、氷などに魔力変換し、遠距離攻撃ができたようだが・・・・・・
残念ながら今の世の中じゃ身体能力をあげることくらいしかできない。その理由は、未だ解明できてないらしい。
できてもせいぜい魔力を斬撃に乗せて中距離の敵を切ることくらいだ。
とりあえず持ち物を確認しよう。
水袋には水が満タン、干し肉も少しあるな、とりあえず三日はしのげるだろう。
「地上まで5、6階層ってところか?」
ここのモンスターはそこまで強くないから二日もありゃ十分だな。
通ってる飯屋のお姉さんにまだお茶も誘ってねーのに、こんなところで死ねるかよ。
「うしっ」
魔力を集中させたまま探索する。
迷路などは左右どちらかの壁を伝っていけば必ずゴールが見える。
「はぁ、地道に行くか・・・・・・」
そうしてしばらく進むとここの迷宮のモンスターである、ダークオークを二体見つけた。
ここの迷宮にでてくるモンスターは、肌はひび割れたように黒く、凶暴性が上がっている。
代わりに、知能は恐ろしく低い。音に敏感だから、物音を立てないようにしていれば素通りもできるが・・・・・・
身体全体と、持っている剣にも魔力を纏わせ、身体能力と剣の切れ味を上げる。
ダッーー
「しっ!」
後ろから一気に近づいて、剣を水平に振る。
ダークオークの首と胴体が離れた。
「もういっちょ!!」
もう一体に気づかれるが、もう遅い。返す剣で首を切り落とす。二体目もこの世とおさらばした。
「まっ、これくらいなら余裕だな」
また魔力を目と耳だけに纏わせ、先に進む。
「おっ、ラッキー」
しばらく進むと上に上る階段を見つけた。
こんなに早く見つかるなんて、早くお姉さんにアタックしろと女神さまはおっしゃってるな!
上機嫌に階段を上る。そこそこ広い場所にでた。
「おいおい嘘だろ、50匹くらいいねーか?」
そこには無数のダークゴブリンがいた。
一匹一匹はたいしたことないが、この量はちと面倒だ。できるだけ戦闘は避けたい。
気配を殺し、壁際をそっと進む。
(こえぇ~)
流石にこの数が相手だとプレッシャーが凄い。
見ているようで見ていない虚ろな目。だらだらと口元から垂れる体液。このグロテスクな姿を見てるだけで叫びたくなる。
慎重に慎重に、できるだけゆっくりと落ち着いて・・・・・・
やがて、もう少しで抜けられるという所で・・・・・・
「パキッーー」
おいおいなんでこんな所に弓矢があんだよ!!戦闘後に回収は冒険者の基本だろっ!!
物音に反応したダークゴブリンどもが一斉にこちらを向く。
「ひいっ」
おもわず声がでた。
「「ギィギギャーッ」」
迫りくるダークゴブリンの大群。
「あぁくそっ!!」
身体全体に魔力を纏わせ戦闘態勢をとる。
ダッーー
素早く踏み込む。一閃。
近くにいた三体のダークゴブリンの首を切る。
迫ってきた別のダークゴブリンに周り蹴りを入れ、周りを巻き込みながら吹っ飛ばす。反対のダークゴブリン攻撃を剣で受け流し、切る。
腕を振り下ろそうとするダークゴブリンに、剣を持ったまま殴る。最小限の動きで攻撃をかわしながら、切る。
受け流して、切る。時には蹴りをお見舞いして、切る。かわして、切る。
切る。切る。切る。
どれだけの数を切ったのだろう。目に見えて敵の数が減ってきた。
「ふぅ~、さすがに疲れてきた! 多すぎる!!」
勢いよく剣を敵の喉元に突き刺し、横に振りきる。
「だがーー、あと少しっ!」
敵を切りながら自分を鼓舞する。ラストスパートをかけ、敵を切りまくる。
そしてとうとう・・・・・・
「こいつで最後!」
最後の敵を切り倒す。
「やっと片付いたか」
壁を背にして座り込む。死体だらけで場所は悪いが少し休もう。乾いた喉を水で潤しながら干し肉を齧り、呼吸を整える。
あぐらの体制を取り、魔力を練り上げながら瞑想する。
魔力を練りあげることによって細胞を活性化させ、回復を早める。時間にして1時間ほどだろうか。
「よし、だいぶ回復したな」
もう一度水を飲み、先へ進む。
それからは先ほどのような数の敵はいなく、危なげなく上に行く階段を見つけることができた。
「やっと見つけたか」
階段を上ってしばらく進むが、敵と遭遇しない。
「ん? これは・・・・・・」
壁についた体液を見つける、まだ乾ききってない。
今この地下迷宮は、うちのクランしか入れない。冒険者ギルドからの調査依頼で封鎖しているからだ。
これはあいつの仕業だな。
調査を始めてすぐを思い出す。
「ジンさん、迷宮の調査って何を調査するんですか?」
男の新人,グレイが尋ねる。
「基本的には、魔物の種類、階層の数を調べたりすることかな。 今回は冒険者の新人が変な死体を見つけたらしくてな、その原因の調査だ。」
「変な死体・・・・・・ですか?」
「あぁ、 何か大きなもので潰されたような死体や、引きちぎられたような死体らしい。」
「なんですかそれ?」
「だから、その調査に来てんだよ!」
「ジンさん、準備できましたよ!」
女の新人、サラの声が飛び込む。
「よし、今日は少数部隊での調査だ。 ここの迷宮はおそらく闇落ちしてる。
まぁ、今回の調査は文字道通りただの調査だ。深くまでは潜らないし、戦闘もできるだけ控える。
ただし油断はだめだ、命が係わる以上集中力は切らすなよ! イレギュラーが発生したら、即撤退だ。いいいな?」
「「了解」」
しばらく調査しながら進むと。
「隊長。 これって・・・・・・」
グレイが死体を見つけた。
冒険者の新人が見つけたおかしな痕跡はこれのことか。
「確かに潰れてんな。」
やはり、こうゆう死体には違和感がある。
新人の冒険者が来るような迷宮で棍棒を持つやつはほとんどいない。まず敵を倒しにくい、魔力の質をある程度あげないと一撃で倒せないからだ。
剣に魔力を纏わすと切れ味があがるが、棍棒だと耐久力があがるだけで殺傷能力は上がらない。身体に纏わせて身体能力を上げるなら剣を持ったほうがいい。
しばらく、考えを巡らしていると急に敵の気配が。
「戦闘態勢!!」
俺は新人達に叫ぶ。グレイとサラもハッとしながら剣を取り警戒する。通路の奥から10匹ほどのダークゴブリンが向かってくる。さらにその奥から強烈な悪寒が。
なんで俺たちに気づいた? 奥の奴が原因か? 分からないがやることは一つ。
来た道にも数匹のダークゴブリンが見える。
「撤退する。殿は俺がやる、お前らは防御に徹しながら活路を開け!」
向かって来たゴブリンの首を切りながら伝える。
俺はグレイ達に抜けていく敵がいなよう警戒しながら敵を倒していく。グレイ達も連携を取りながら敵を倒してるようだ。
「ジンさん! 出口はすぐそこです!」
グレイが声をかける。
よし、もう少しだ。
その時、俺と新人の間にあった横道からゴブリンが数匹でてきた。
「ちっ!!」
目の前のゴブリンに斬撃を浴びせ、すぐさま向かう。
「横道があるぞ! 警戒しろ!」
起き上がったゴブリンの首を撥ねながら叫ぶ。
グレイと俺で新たな敵を挟み撃ちにして倒していく。
「ジンさん後ろっ!」
っ! いつの間に!!
「おっと!」
すぐ後ろまで迫ってたダークオーガキングが棍棒を持った腕を振り下ろす。強烈な攻撃に剣で防御しながら後方に自ら飛び、壁に着地する。
あの悪寒はこいつか、こいつがいたからダークゴブリンが俺たちに反応したのか。
「ジンさん!!」
ダークオーガキングは、周りのダークゴブリンを巻き込みながら追撃を仕掛けようと迫ってくる。
すぐさま体制を立て直し、敵の攻撃をかわしながら切る。
あぶねー。
「大丈夫だ! 少し焦ったがな!」
ボス級の敵は階層に縛られず、常に迷宮内を徘徊している。
ダークオーガキングは体長3メートルくらいの大型モンスターだ。
グオオオォォォオ!!
ダークオーガキングは低い雄たけびを上げ、痛みをごまかすように周りのダークゴブリンを棍棒で殴っている。
「グレイ! サラ! お前たちは撤退しろ! ここは俺が引き付ける!」
「そんなっ! 危険ですジンさん!」
「命令だ! 俺一人で問題ない、心配すんな!」
できるだけ余裕ぶって伝える。
「ジンさん絶対助けに来ますから! 行くわよグレイ!」
サラがジンを急かし、撤退していく。ダークオーガキングも少し落ち着いたのかこちらを見ている。
やれやれ、こいつが周りのダークゴブリンを倒してくれたから多少はましだが、ダークオーガキングとやりあうのには邪魔だな。
まずは周りのやつから倒していこう。
ダークオーガキングの攻撃をかわしながら、優先的にダークゴブリンから片付けていく。
何度かかわし切れない攻撃もあったが、自ら後方に飛んで威力をなくし、壁に着地する。
「あっ?」
何度目かの壁に着地した時、壁が壊れてそのまま下に落ちる。
ちょっ、まっ! うそ!
そんで今になるわけだが・・・・・・運の無さにあきれるぜ。
この痕跡からして、この辺りにダークオーガキングがいるのは間違いないだろう。
周りを警戒しながら先へ進む。
「見つけたぜ。」
いた、あいつは一匹らしい。
闇落ちした迷宮は、徘徊ボスを倒したら迷宮内のモンスターもすべて塵になって消える。
ここでやるか。
すでに敵もこちらに気づいてるようだ。
グオオオォォォオ!!
咆哮を上げながら突っ込んでくる。こちらも魔力を纏わせ走る。
「おらぁっ!!」 ガキンーー
相手の攻撃にこちらも斬撃を合わせて、はじき返す。
体制を立て直す隙を与えないーー
瞬時に間合いを詰めがら空きの胴体に剣を走らせる。
ちっ、やっぱ固いな。だがっ!
常に肉薄して傷を増やす。一つ一つの攻撃は浅いが確実に削っていく。敵も棍棒をうまく振れないようで、苦し紛れに腕や足で攻撃してくるが当たらない。
かわしては切り、受け流しては切る。イラついたように棍棒を強引に振り回してきた。
それを待ってた!
「はっ!!」
その単調な攻撃に合わせて相手の片腕を切り落とす。
グオォォォ!!
相手が目に見えて怯んだ。一瞬で間合いを詰め、目玉に剣を突き刺す。がら空きの腹に魔力を纏わせた掌底を放つ。
「せい!」
敵の身体が九の字に折れる。突き刺した剣を引き抜く。
ダークオーガキングはのたうち回る。
「すぅーー はぁーー」
息を深く吐いて集中し、身体に眠る魔力を呼び覚ます。瞬間的に魔力が練り上がる。
ダークオーガキングは立ち上がろうとするがもう遅い。
「こいつで終わりだ」
剣を振り下ろす。一刀両断。ゆっくりと二つに割れる。
天井から後ろの壁、そして地面まで切れ目が入っている。
「はぁ、やっぱこれ疲れんな」
瞬時に魔力を練り上げた代償に倦怠感が襲ってくる。地面に腰を下ろし休息を取る。
「セリア~、あいつ一人なら大丈夫なんじゃないかにゃ?」
猫耳、ぱっちりお目目の愛らしい顔とは裏腹に、自身の慎重ほどの巨大な斧を持った獣人のレナが声をかけてくる。
「ジンなら大丈夫だと思いますが、グレイ達がお願いしてきたのだから行きますよ」
「は~い、新人くんの頼みならしかたにゃいね」
クランの副団長で、レイピアを持ったエルフの女性が答える。高身長で凛としていて、10人通り過ぎれば12人振り返るほどの美人だ。
「セリアさん、あれ!!」
新人のグレイが迷宮の入口を指して叫ぶ。
ダークオーガキングを倒した後、少し休憩して出口を目指して進むだけだったから簡単だった。
「ジンさんご無事でしたか!」
迷宮を出ると、グレイとサラが駆け寄ってきた。
「あぁ、大丈夫だ。 セリア達も心配かけたな!」
「いえ、そこまで心配はしておりませんでした」
「あはは~ジン臭いのにゃ」
うちの女性陣は辛辣だぜ。サラだけが癒しだな、うん。
「ひとます拠点まで帰りましょう。グレイもサラも初任務お疲れ様でした」
セリアが声に頷き、帰路に立つ。
もう少しで拠点に付きそうな所で、飯屋のお姉さんを見つけた。
「お姉さ~ん!今度俺とお茶しyぶふぅ!」
抱き着こうと飛び込むが、蹴り上げられた足に阻まれた。
「ジンさん臭いからよらないで!」
「し、白・・・・・」
「ふんっ」
そのまま踵落としをお見舞いされた。
完。
最後まで読んで下さってありがとうございました!
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