第7話俺男の姿で会う事になります
7話です。
「「………」」
「あの? 二人とも?」
あの後何とか言い争いを止めたが、依然として険悪なムードである。
(どうしよこれ?)
(優さん! 優さん!)
私が困っていると学園長が念話で話しかけてきた。
(私にいい考えがあるなのです!)
(いい考えですか?)
正直今までの事を考えると黙っていてほしい。
(では言って来るなのです!)
(ちょっ!?)
学園長と念話で話していた為か、二人との距離が少し離れていた。
「千代さん! メアリーさん! 言い争いを止めたら、優さんがお兄さんを紹介してくれるなのです!」
そう学園長が言った瞬間私は二人に肩をつかまれていた。
ちょっ!? 速すぎじゃね!?
「「優 (さん)それほんと(ですカ)?」」
二人の気迫に私は思わず首を縦にふる。
「「よっしゃーーー!?」」
先程の険悪なムードは何処へやら二人はハイタッチしていた。
(どうするんですか? 学園長?)
(大丈夫なのです! 私が優さんに化けるなのです!)
(そんな事出来るんですか!?)
この学園長(神様)はポンコツなので私は思わず驚いてしまった。
「それでは私の家へ向かうなのです!」
「「ちょっと待ってください(ヨ)」」
二人は学園長肩をつかんでいた。
顔怖いな!?
「あのえと………二人ともどうしたなのです?」
「学園長」
「どうしテ?」
「「貴女の家なんですか(カ)?」」
「え? ………あっ!」
どうやら墓穴を掘ったらしい。
流石ポンコツ。
□□□
「うぐ………えぐ………ひっく」
酷い問い詰めを見た。
まずどうして私の兄(私の事だが)と一緒に住んでいるのか、どうしてそうなったのかを凄い勢いで二人は聞いていた。
流石に異世界から連れてきたとは言えず学園長は泣いてしまった。
「二人とも学園長泣いちゃったじゃん流石にやり過ぎ」
「だってねえ」
「優さんは家族だからともカく」
「「男の人と一緒に暮らしているとか羨ましいんじゃあーーー!?」」
そこまでかてかメアリーの口調が壊れてるし。
「ほら学園長も泣き止んでください後は、教室に戻って荷物を取りに行くだけですから」
そう言って私は学園長の頭を撫でた。
「はいなのです!」
撫でたら泣き止んだ良かった。
「では私は車の準備をしているなのです!」
そう言って学園長はパタパタと走っていった。
学園長が走って大丈夫か?
「それじゃあ、千代荷物取りに行くか」
「うん!」
「私もついて行くヨ」
三人で話ながら教室へ向かった。
□□□
「ここが我が家なのです!」
教室に戻り荷物を取りに行ってから、校門前で学園長が運転する車に乗り家についた。
それにしても改めて見ると。
(………でかいな)
でかいというかもはや城である。
隣にいる二人の様子を見る。
「「………」」
絶句していたまあ当然か。
「さあ入るなのです!」
私達は学園長の後ろについていった。
「今呼んでくるので待っているなのです!」
「二人とも待っててくれ」
そう言って二人を居間に残し、学園長の部屋で準備をする。
「学園長大丈夫ですよね?」
「大丈夫なのです! では変化なのです!」
そう言うと学園長が輝きだした。
眩しくて思わず目を閉じる。
「もう大丈夫なのです!」
目を開けてみると坂本優に瓜二つの女の子が立っていた。
「凄いですね見直しましたよ」
「見直されて嬉しいよ」
口調も完璧で声も同じだ。
「私も着替えるか」
そう言って服を脱ごうとすると、坂本優(学園長)がガン見していた。
「あの?」
「私の事は気にせず着替えてくれ」
「気にするわ!?」
私は学園長を追い出した。
「さてと」
着替えるか。
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