第79話俺と取材
79話です。
「失礼します。雄一君いる?」
保健室にて、俺と三上さんは、今日来る人を待っていた。
どうやら今日は、新聞部の神楽坂さんのようだ。
「あ、神楽坂先輩、どうもです」
「やあ、三上さん。合宿以来だね」
三上さんと、神楽坂さんは、握手をした。
「神楽坂さん。早速ですが、悩みや、俺にしてほしい事は、ありますか?」
俺は、そう言う。
「君に頼むのは、正直、個人的には、おかしいと、思うが、新聞部の部員を、止めてほしい」
「はい?」
どういう事だ?
「あの? 新聞部で、何か問題が、あったんですか?」
三上さんが、そう聞く。
「雄一君。君が学校に、来はじめてから、部員が、君の取材をさせろと、毎日騒いでいるんだ」
神楽坂さんがそう言う。
それ完全に、俺のせいじゃないですか!?
「すいません。ご迷惑を、かけてしまい」
俺は、頭を下げる。
「大丈夫だから!? 雄一君。頭を上げて~!?」
神楽坂さんが、焦った口調で、言ったので、俺は、頭を上げる。
「俺が新聞部に行って、取材を受ければ、騒ぎは、無くなりますか?」
「無くなると思う」
「行きましょう」
「良いのかい? 雄一君」
「俺のせいなので、当たり前です」
「………分かったついてきて」
俺と三上さんは、神楽坂さんに、ついて行った。
□□□
「「「ようこそ、雄一さん!」」」
俺が部室に、入った瞬間、部員全員にそう言われた。
「皆、雄一さんの許可は、下りているが、常識の範囲内の質問で、頼むぞ」
「「「はーい!」」」
新聞部部員、全員が、返事をした。
「では、お風呂で、最初に洗う体の場所は、何処ですか?」
「胸だよ」
俺がそう言うと、全員鼻血を吹き出した。
「ゆういぢぐん。あっざり、ごだえぢゃだめだよ!?」
「ぼうですよ!?」
神楽坂さんと、三上さんが、鼻血を出しながら、そう言った。
「すいません。でも俺は、こういう質問気にしませんから!」
「びらきなおらないで!?」
「では、次の質問です」
いつの間にか、部員全員、鼻にティッシュを、入れていた。
「ぶっちゃけ、嫁にしたい人いますか?」
空気が重くなった気がした。
「いないよ、まだ俺も学生って、年齢だから」
「雄一さん! 私なんて、どうですか?」
三上さんがそう言う。
ティッシュを鼻に詰めて。
「私なんて、どうだい? 雄一君」
神楽坂さんがそう言う。
同じくティッシュを詰めて。
「う~ん。二人には、悪いですが、まだそういう対象には、見れないですね」
「「まだって事は、チャンスありって、事だ!」」
何を言っているんだ、この二人。
この後も取材は、続き俺は、全てに、答えていった。
□□□
「今日は、ありがとう雄一君」
取材が、終わり神楽坂さんから、そう言われた。
「いえいえ、また何かあったら、呼んでください」
「「「雄一さん! 今日は、ありがとうございます! 貴方が、益々好きになりました!」」」
今日の取材で、俺を好きになる要素は、ないと思う。
「じゃあ、帰りましょうか、雄一さん!」
「ああ、そうだね」
俺は、三上さんに、護衛されながら、家に帰った。
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