第74話俺と藤森さんの頼み
74話です。
「えっと、つまり、抱き締めて、お昼寝したいって事?」
「そうです! さあ! 雄一さん! お願いします!」
藤森さんは、保健室にある、ベッドを指差す。
「兄よ! こんな欲望丸出しの要求を、受け入れる必要は、無い!」
「そうですよ! 雄一さん! そんなうらや………じゃなかった。ハレンチな事する必要は、ありません!」
「そうよ! 雄一君! そんな事より、お姉さんと、ベッドの上で、良いことしましょう~」
「ん?」
一人声が、余分に、聞こえたので、そちらを、見ると。
「仙波先生! いつの間に、いたんですか?」
「あら~さっきから、いたわよ~」
全く気づかなかった。
「もう! 皆好き勝手に、言って! 決めるのは、雄一さん何でしょう!」
藤森さんが、そう言うと、全員、俺を見る。
「良いよ、藤森さん」
「「「えっ!?」」」
「来たーーーーーー!」
3人が、驚愕し、藤森さんは、大歓喜した。
「兄よ、正気か!?」
優が、そう聞いてくる。
「安心しろ、正気だ。それに、いざとなったら、皆が、助けてくれるんだろ」
「それは、そうだが………」
「じゃあ、問題無いな。おいで、藤森さん」
俺は、近くにある、ベッドに座り、ポンポンっと、叩く。
「では、藤森千代、行きます!」
藤森さんは、俺に近づき、抱きついてくる。
そのまま、落ちないような形で、ベッドへ寝転ぶ。
「グヘヘ、雄一さんの臭いと、抱き心地たまんねえわ~」
藤森さんは、俺を堪能する。
「「「じーーーー」」」
3人の視線が、凄いが、藤森さんは、無視をする。
「ねえ、雄一さん」
「ん? 何藤森さん」
「キスして良いですか?」
「「「はあ?」」」
3人の殺気が、爆発的に上昇する。
「藤森さん。落ち着こうか」
「すいません。我慢出来ません、頂きます」
藤森さんの顔が、近づいてくる。
「させるか!」
「キャン!?」
優が、手刀で、藤森さんを気絶させた。
「兄よ! 大丈夫か!」
「ああ、大丈夫だ」
「さてと」
優は、俺の無事を確認すると、藤森さんを担ぎ上げる。
「優、藤森さんをどうするんだ?」
「これか? もちろん警官隊に、連れていく」
「いやいや!? そこまで、しなくて良いから!?」
「雄一さん。貴方は、甘すぎです」
三上さんが、そう言う。
「でも、それが、俺だから」
「「「はあ………」」」
3人は、ため息をしていた。
□□□
「すいませんでしたーーーーーー!」
藤森さんは、目覚めた瞬間、俺に土下座をした。
「全く兄が、許してなかったら、間違いなく、警官隊に、捕まっていたぞ」
優が呆れて、そう言う。
「雄一君って、本当に、男神よね~」
「男神では、無いですよ仙波先生。彼は、スーパー男神人ですよ」
「いや、それも違う。藤森さん、俺は、気にしてないから、大丈夫だよ」
「うう、全く意識されてない………」
藤森さんは、何故か落ち込んでいたが、立ち上がる。
「とにかく今日は、中止だな、皆に、伝えて来る」
そう言って、優は、保健室を出ていった。
「じゃあ、俺は、帰りますね」
「私護衛します!」
「わ、私も!」
「じゃあ、雄一君、皆また明日ね」
俺は、藤森さんと三上さんに、護衛されながら、家に帰った。
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