第59話俺と決戦と絆ブースト
59話です。
「さて絆ブーストの使い方について説明しよう」
今俺達は学園長の家の中にある訓練所にいる。
………訓練所まであるのか。
「絆ブーストは親しい男女が手を繋ぎ絆ブーストと言うんだ」
「それだけですか?」
難しいと思ったけど案外簡単か?
「雄一さん絆ブーストは、簡単に見えて物凄く難しい究極奥義だ」
「そうなんですか?」
手を繋いで絆ブーストって、言うだけじゃ無いのか?
「手を繋ぎ絆ブーストと言うのは、簡単だしかし問題はここからだ絆ブーストは分かりやすく言うと………融合だ」
はい?
「雄一さんと沙耶香の体を融合させて一つにするんだ」
「なるほど」
凄いなここの世界の人達。
「ちなみにこれを男性に言うと、100パーセント引かれる女性嫌いの男性は特にね」
「でも俺は大丈夫です神宮寺さん早速やりましょう」
「は、はい! では失礼します」
神宮寺さんは俺の手を掴む。
今俺と神宮寺さんは手を繋いだ状態だ。
「ではいきますよ雄一さん!」
「はい!」
「「絆ブースト!」」
ピカーンと俺と神宮寺さんの体が光輝く。
「おお! 一発成功だ………これは嫉妬しても良いよね? 沙耶香」
月下さんがそう言う。
今俺はどうなってるんだ?
(雄一さん! 聞こえますか?)
(!? 聞こえますよ神宮寺さん)
いきなり神宮寺さんの声が頭の中に響いてきた。
(私雄一さんが無事で安心しましたわ)
(無事に決まってますよ)
(良かったです今、雄一さんは、私の精神世界にいますわ)
(精神世界ですか?)
また新しい言葉が出てきたぞ。
(精神世界は私の一族にとっては、とても大切な修行の場所ですわ)
(修行の場所ですか?)
(私は精神世界を行ったり、来たりが出来ますわ! ………えいっ!)
「うおっ!?」
目の前に神宮寺さんが現れ、それと同時に世界が明るくなった。
「神宮寺さんいきなりはびっくりします」
「ごめんなさい」
そう言って神宮寺さんは頭を下げる。
「大丈夫ですよ頭を上げてくださいそれよりも勝てますか?」
俺はそう聞く。
「勿論ですわ! 雄一さん貴方に勝利を約束しますわ!」
そう言い神宮寺さんは、膝をつき俺の手の甲へキスをした。
「雄一さん改めてですが………」
神宮寺さんは頭を下げ。
「私と一緒に戦ってください!」
「分かりました!」
俺と神宮寺さんは絆ブースト状態で、神宮寺(母)さんの所へ向かった。
□□□
「「神宮寺さん(お母さん)」」
神宮寺さんの家に到着すると、メイドさんが出て来てこちらですと言われついていくと、神宮寺さんが用意されたリングにいた。
まるで俺達を待っているようだった。
「やっと来や………って何だ沙耶香!? その姿は!? それに、雄一君は何処!? 声はするのに」
今の神宮寺さんの姿は髪は、地面すれすれで髪型も縦ロールでは無くなっていた。
「桃さん沙耶香は、雄一さんと絆ブーストをしたんだ」
月下さんがそう言う
「何だと!? 私もしたこと無いのに!?」
そう言って神宮寺さんは地団駄をする。
え、え~。
「お母さん………雄一さんが引いていますわ今すぐ地団駄を止めてください」
神宮寺さんがそう言うとピタッと地団駄を止める。
「ごめんなさい雄一君、見苦しい所を見せてしまって」
「いえ大丈夫ですよそれよりも戦いなんて止めませんか、俺は皆さんに怪我をしてほしく無いです」
「それは出来ないよ雄一君戦いとは、どちらかが負けるまで続けるものだ。」
そう言って神宮寺さんは戦闘態勢になる。
「で? 雄一君は数えないとして三人同時で来るか?」
「お母さん私一人………いえ雄一さんと私だけで相手をしますわ」
神宮寺さんは、そう言いリングの上に上がり戦闘態勢をとる。
「おいおい、日よっ子が………私をなめんじゃねえ!」
そう言って一瞬で間合いを詰めてきた。
「「はあ!」」
拳と拳がぶつかり合う。
「ほお」
神宮寺さんは一旦後ろに下がる。
「今のに反応するか! 久々に楽しめそうだ!」
そう言って再び間合いを詰めてきた。
こちらも間合いを詰める。
「列羽衝撃!」
「「蓮花冷脚!」」
拳と足が激突し小爆発が起こり双方吹っ飛ぶ。
「くうっ! 雄一さん大丈夫ですか?」
(大丈夫です!)
「話している暇何て無いぞ!」
神宮寺さんが突っ込んで来る。
右ストレートが来たがそれを避ける。
「「打撃風!」」
腕に風を纏わせそれを飛ばす。
「危な!?」
神宮寺さんは避けるが、そこに僅かな隙がうまれる。
「「はあーーー!」」
俺と神宮寺さんは、一瞬で間合いを詰め神宮寺を蹴りあげる。
「うおっ!?」
「いきますわよ雄一さん!」
「はい!」
俺と神宮寺さんは空中に打ち上げた神宮寺さんを空中で、キャッチし頭を下にしそのまま垂直落下していく。
「うおっーーー!?」
「「奥義、イズナ落とし!」」
ドカーン!? と物凄い音がなり地面が揺れる。
俺と神宮寺さんは、地面に激突する瞬間に脱出しノーダメージである。
「二人とも大丈夫か!?」
「兄、会長無事か!?」
優と月下さんが駆け寄ってくる。
神宮寺さんは絆ブーストを止め、俺は神宮寺さんから分離する。
「大丈夫ですか!? 神宮寺さん!?」
俺は埋まっている神宮寺さんのもとへ駆け寄る。
「うん、しょっと!」
そう言って神宮寺さんは自力で脱出した。
「見事だったよ! 沙耶香! いや雄一君、君も見事だったよ………私の負けだ」
神宮寺さんはそう言う。
「いえ俺は、別に………」
「何を言っているんだ兄よ、兄が会長と絆ブーストしたお陰で勝てたんだそう言っては駄目だ」
「そうだよ雄一さん。君のお陰でもある」
優と月下さんにそう言われる。
「優、月下さんありがとう」
「さて戦いも終わった事ですし、お昼はだいぶ過ぎてしまったので夕食にしましょう!」
神宮寺(娘)さんがそう言う。
もう夕焼けが見える時間か。
「じゃあ私は、雄一君の隣が良いなあ~」
そう言って神宮寺(母)さんが抱きついてくる。
「お母さん!? 雄一さんから離れてください!?」
「兄を誘惑するな!?」
「そもそも今回は、師匠の責任だ!? 隣に座るのは図々しい!?」
俺は四人にもみくちゃにされた。
結局席はじゃんけんで、決めることになり勝った神宮寺(娘)さんが隣になった。
殺気が凄かったが無視して食べた。
こうして俺の長い一日は終わりを告げた。
読んで頂きありがとうございます。




