第54話俺と弁当後編
遅くなりましたすいません。第54話です。
said優
「はあ、はあ、はあ」
今私は千代をおんぶしながら走っている。
「見えた! 校門だ!」
「ちょっと待った!」
校門の前に由利原先輩と柊先輩が突然現れる。
「由利原先輩、柊先輩どうしてここに?」
「優ちゃんがおんぶしている女を私達に渡してくれない」
そう言われた。
「何故ですか?」
「その女が雄一君に愛夫弁当を作ってもらった事は、全生徒が知っているだよ」
「全校生徒にとって雄一さんは、もはや男神のような扱いそんな彼からの愛夫弁当………許される事では無い」
「全生徒知っているのか」
ならこのまま学校を出るのは良くないな。
私は校舎の方に向かって走り出す。
「あ! 優ちゃん! その女を私に渡して!」
「優ちゃん! その女と一緒にいると君の為にならんぞ!?」
私は無視し校舎へ走り出す。
「いた~! 優ちゃん!」
何人かの生徒に見つかった。
「突破する!」
俺は捕まえに来る生徒を避けながら校舎に戻った。
□□□
「助けてなのです~!」
校舎に入って隠れながら体育館につくと文美さんが、縄でぐるぐるにされ吊るされていた。
何か久しぶりに見たような気がする。
「あ! 優さん! 助けてくださいなのです~!」
「学園長どうして、そんな事に?」
「雄一さんの弁当を持ってきたのがバレたなのです~」
「………なるほど」
つまり千代も捕まるとこうなるのか。
「とりあえず下ろしますね」
「ありがとなのです!」
私は文美さんを下ろし縄をほどく。
「あ! 優ちゃん駄目だよ!」
武田先輩がやって来た。
「まずい逃げますよ学園長!」
「はいなのです!」
私は千代をおんぶしながら、学園長と一緒に逃げた。
「見つけましたわ! 優さん!」
体育館を出たら会長が待ち構えていた。
よりによって会長かよ。
「学園長そして千代さん! 二人は許されないことをしましたわ」
「そうね私も堪忍袋の緒が切れたわ」
右から月下先輩も来た。
「優ちゃん! もう袋のネズミだよ」
武田先輩が追いついてきた。
これは………詰んだな。
(優さん! 優さん! まだ諦めるのは、早いなのです!)
学園長の念話が飛んできた。
(何かこの危機を脱する方法があるんですか?)
(もうちょっと後ろに下がってなのです!)
私は言われた通り後ろに下がり学園長も下がる。
「えいなのです!」
文美さんがそう言い、壁を叩くと私の足元に穴があく。
「うわーーーーー!?」
「レッツゴーなのです!」
私と文美さんは穴の奥へ落ちて行った。
□□□
「うわーーーーーl!?」
ポフッとクッションのような物の上に落ちたようだ。
「とう! なのです!」
隣を見ると学園長が見事に着地していた。
「う、うん?」
どうやら千代が起きたようだ。
「千代、おはよう」
「あれ? 優ここは?」
「学園長ここ何処ですか?」
千代にそう聞かれ文美さんに聞く。
「ここは学園長室の下なのです!」
「なるほど」
何でこんなの作ったんだ? まあ今回は助かったが。
「どうして私はここに………あ!」
千代は私の方を見る。
「優! 雄一さんの愛夫弁当は!」
「愛夫弁当ではない」
私は真顔で突っ込みを入れる。
「藤森さん! 今の状況を説明するなのです!」
「あ、はい」
□□□
「そ、そんな事が………ありがとう優!」
千代にお礼を言われた。
「学園長この事態どう収集すれば良いですか?」
私のせいでこうなったんだ責任を取らないとな。
「私に作戦があるのです!」
学園長は作戦内容を話し始めた。
saidout優
said千代
私は今廊下を全力で走っていた。
「いました! 藤森千代です!」
何人かが私を見つけて追いかけてくる。
それで良いさあもっと大人数で追いかけて来て!
「千代さん! 私貴女を信じてたの二!」
メアリーも追いかけて来る。
ピピピピピ
私の携帯がなる。
「はい! 千代です」
「千代! 準備出来たぞ」
もう到着したの!?
「じゃあ私はグラウンドに行くね」
「待ってるぞ千代」
そう言って優は電話きる。
「さてグラウンドへ向かわないと」
私はグラウンドへ向かった。
「さあ追い詰めましたわよ! 千代さん!」
沢山の生徒がグラウンドに集まっていた。
「皆藤森さんを縛り上げて」
月下先輩がそう言う。
「誰を縛り上げるって?」
「「「!?」」」
皆が声をした方を見ると雄一さんが立っていた。
「ゆ、雄一さん」
「おう、雄一だ藤森さん優から事情は、聞いている後は俺に任せてくれ」
雄一さんはそう言った。
saidout千代
said雄一
さてまずは作戦内容の説明だな。
まず藤森さんに雄一を呼ぶ時間を、作ってもらうため逃げてもらうこれに関しては俺は反対した。
何故なら俺のせいでこうなったのは俺のせいだからだ。
しかし藤森さんは良いよと言ってくれた。
優しい子だなあと俺は思った。
次に藤森さんに逃げてもらっている間にテレポートで、家に帰り雄一の格好になりもう一度テレポートで学校へ行く。
文美さんに分身してもらい一人は優に変化してもらう。
これにより優と文美さんが、同時にいるように見せる。
後はグラウンドで追い詰められた藤森さんを、確認したら話しかける以上。
「さてまずは藤森さん、学園長俺のせいで申し訳ない」
俺は頭を下げる。
「雄一さん頭を上げてください」
「そうなのです!」
「兄よ私も沢山の人の前で、渡してしまったすまない」
「いや優は謝らなくて良い」
俺はそう言う。
「さて皆これは流石にやりすぎだ」
「「「はい」」」
いつの間にか皆正座していた。
「正座しなくて良いよ。今回は俺が悪いから」
俺がそう言うと全員立ち上がる。
「学園長俺の案今日、実行して大丈夫ですか?」
「大丈夫なのです!」
「じゃあ皆今から学園長の家に行くぞ、そこで俺の料理を全員に振る舞うから!」
「「「!?」」」
皆驚いた顔をしていた。
「何度も言うけど俺のせいでこうなったんだ。だから今日の謝罪って言うのは可笑しいけどとにかく作らせてほしい」
「さあ行くなのです!」
文美さんがそう言うと、タイミングよくバスが入って来た。
全生徒がバスに乗り込み、文美さんの家へ向かった。
ついた瞬間俺はキッチンに向かい料理を作った。
皆涙を流しながら、美味しいと言ってくれた。
しかし大量に作ったな、何せ全生徒と全教師の分を作ったからだ。
ちなみに弁当は、食べる必要が無くなってしまい俺が二つとも食べた。
腹が苦しくなったが、今日の罰だと俺は思った。
読んで頂きありがとうございます。




